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   ボトル・ドリーム カリフォルニアワインの奇跡

 

 飲んでるお酒がワインなので、ついつい見てしまうワイン映画。オマケにアラン・リックマンが主役となれば文句なし。でもアラン・リックマンという人は力むと一発で「ダイハード」ばりの悪役顔になってしまうので、間の抜けた顔をしていると「シャンプー台の向こうに」みたいで作品が楽しいものに変身します。もともと英国演技派なので喜劇もお手の物。彼だけでなくデニス・ファリナまで冒頭に出てきて目が釘付けになった。この人も「ミッドナイト・ラン」のおっかない顔とはうって変わって、しょぼいご近所の役が楽しげ。2人はパリに暮らしていて、隣り合って片方の店でワイン談義なんかしている。アラン・リックマンの役はイギリス人のクセにパリに住んでワインスクールを開講し、うんちくを語る“かぶれ”で、ひょんなことからカリフォルニアワインをおフランスの品評会に出すべく渡米。

 

 “おフランスかぶれのワイン評論家”が行く先はカリフォルニアのど田舎で、ビル・プルマン扮するワイナリー経営者は努力の人。魂を込めて美味いワインを作ろうと日々精進。しかしヒッピーの息子はチャラチャラしていて悩みの種だったり。扮するのが「スタートレック」「アンストッパブル」で知名度が上がってきたクリス・パイン。知名度を上げた作品より本作は前に製作されていますが、確かに売り込むのは難しかったかもしれない。クリス・パインという人は役に合わせてぜんぜん顔違っちゃうからね。長髪の彼があの「アンストッパブル」の精悍なルーキーには見えなかった。豪華な演技派に囲まれて、本来ならキャリアの彩りになるはずの作品なのに・・・。

 

 さてこの作品はワインのうんちくに終始するのではなくて、自然の中で育まれる食物に関して触れている部分もある。ジャンクフードより農家の人の“手作りの食べ物”の方が地のワインにはピッタリ。カリフォルニアの太陽は当然のようにキラキラしていて、「サイドウェイ」で訪ねてまわるワイナリーよりも、いかにも産地って感じがひしひしと伝わってきた。畑がコレだけきれいにダイナミックに映し出されるのは合衆国ならではでしょう。ヒッピー息子と恋愛関係に陥るはずの女の子にしてもモデル系美人ではなく、農作業をしていても無理がない。またヒッピー息子はボクシングでオヤジに勝てなかったり、陽光が背景にあるとなぜか健全な風景として映ります。

 

 カリフォルニアのワイン畑を飲んでまわって、味が申し分ないと確信した“おフランスかぶれのワイン評論家”はワインの母国にその品々を持ち帰る。果たして品評会の行方は・・・?の部分はぜひご覧になってご確認を。「未来の食卓」の国ですから、食べ物に対してはうるさい。しかしそこを評論家とされる人間がブレーク・スルーさせたウソのようなホントの話。題材良し、役者良し申し分のない内容で、公開されたら間違いなく行ってた。

オススメ★★★★☆

(7/8/2011)

 

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  恋のスラムダンク

 

 オシャレで、ラブコメで、スポーツもので、窮地を乗り越える人とそれを支える人の物語。もの凄く盛りだくさんな構成要素なんだけど、基本的にはジンワリくる感動作。待ってましたの主演がクィーン・ラティファですよ。どーして合衆国でもヒットしたのに、レンタル屋に直行させちゃうのかなぁ、デート・ムービーとしても極上なのに実にもったいない。そりゃあさ、主演が太目の35歳だったから?合衆国に行けばハッキリしますけれど、あんなの太っているうちに入りません、グラマーって言うんです。

 

 で、「主人公は僕だった」「リリィはちみつ色の秘密」「僕が結婚を決めたワケ」も出てくると、彼女に釘付けになってしまうわたくしめにとってはとっても嬉しい1本。スタートは「好きと言えなくて」のように、もう明らかに容姿で勝ってる居候に、素敵な出会いをしたばっかりのNBA選手をとられちゃう。ただこの容姿だけが勝ってる顔だけのバカ女をポーラ・パットンが、やる気満々に演じていて可笑しくて仕方なかった。彼女の場合シリアス美人(「デジャヴ」「プレシャス」)を演じてきただけに、その期待される役柄をぶち壊すがごとくの熱演。もちろんヴィジュアル的には美人の彼女に釣り合ってる、NBA選手役のコモンも決まりすぎているモデル顔。ところが試合中に怪我を負って、くっついたばかりの美人も出てっちゃって、どん底の彼を辛抱強く勇気づけるのは・・・。

 

 もう王道の展開なんだけど、スポーツ選手に怪我はつき物で、そこから這い上がっていく過程には支える人がいて、リハビリに焦点が当てられた作品は珍しい(ファンが叱咤激励してという内容なら「さよならゲーム」)。もちろんクィーン・ラティファでなければ、このリハビリを担当する理学療法士という役に説得力を持たせることはできない。車のエピソードも良かったね、おじいちゃんからもらったエレノアだよ。映像は美麗でオシャレな感じが心地よく、すいすいと見ながら涙してしまう。

 

 家族の絆もキチンと盛り込み、主人公の両親役もNBA選手のお母さん役も文句なし。見たかった“好きな役者さん主演”のとっても素敵な1本で、劇中クィーン・ラティファはその歌声まで披露していて大満足。もともとラッパーだったんだけど、今やそんなこと想像もつかないくらいチャーミングで飛びっきり可愛い。美女=メラニー・ロランが主演の「恋は3,000マイルを超えて」と同じくらいオススメのレンタル屋ストレート恋愛方面。カップルでぜひどうぞ。
オススメ★★★★☆

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