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現時点9(7/15/2016 1:03:53 AM)

              

 紙の本の良さに気づいた時には・・・

 

 今回の参議院選挙に愕然となったのは、ネット経由でニュースを得ている人々に限られるのか。“他人の不幸を消費し、血祭りにあげられる誰かを待つ日々”を過ごしているTV視聴者には、今回の選挙が何を意味しているかは伝わらなかったのか?と憤っても時すでに遅し。ただし「帰ってきたヒトラー」が公開規模を拡大しているし、みーんな薄々感じていると信じたい。

 

 でないと先走って、“収監されたら、年老いた親の面倒を見る人間いないしな”と悲観した毎日を送ることになる。「銀河英雄伝説」のヤン・ウェンリーは「政治の腐敗とは政治家が賄賂をとることじゃない、その状態を批判できないことを政治の腐敗と言うんだ」と核心を突いているけど、その意味で日本の政治は完全に腐敗してしまった。それは社会全体にも及ぶかも。

 

 もちろん国家全体なんて分かりっこありませんが、土台が揺らいでいることはヒシヒシと感じる。電車がいい例で、“人身事故で運行が遅延する日”は1年で何日なの?と問いたいくらい頻繁だ。そして働いているAmazon倉庫で身に染みるのは、紙の本とDVD、CDのスペースが激減している。1フロア全て本とDVDだったのは1年前。今では半分が他の品物で占められるようになった。

 

 書店に人がいかなくなったのは、それだけ“知的に退行してしまった”証であるのか、人々を魅了する本がなくなったのか?などと悠長なことは言ってられない。マスコミの情報(宣伝)に対抗するには、どーしても“まとまった情報の塊”である本を読む習慣が必要。「やさしい本泥棒」には第二次世界大戦時のドイツ国民は識字率が低かったことが描かれてますけど、大概の日本人は字を読めるのにこの衰退は危機的。

 

 映画をオススメするのが目的のページですけれど、“本を手に取る”習慣の消失は閉館するミニシアターを嘆く以上に深刻。確かにナノマイクロセカンドで先に行くIT機器が現出させている世界は“なんでも瞬時に実現できて”魅力的ですけれど、疲れます、早い話が脳が休まらない。「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」でフィンランドの先生たちは“脳を休ませる”と仰ってましたけどその通り。

 

 ほんの数か月前、“これはね日常生活がチョッと違ってきます(現時点6)”などと書いてますが、並行して何冊も読んだってぜーんぜん身体に染み込んでこない。電車で前の席に座って紙の本を読んでいる人が急速に恨めしかった。という苦い経験を経て、「戸越銀座でつかまえて」をたまたま倉庫で見つけて、自炊せず元のまま読み始めたら良かったんだよね。

 

 “自分が読み進んでいる感触が手を伝わってくる”ことは紙の本にしか実感できない。そして“進み具合”を迫ってくる感じもありません。だから電子書籍がダメというのは早計で、この辺をうまくクリアしたら40代以上の人々をお客さんにできるかもしれない。エッセイや小説は今後も紙の本でとなりそうですけれど、コミック及び新書はkindleにシフトします。

 

 新書とコミックは読了にそれほど時間がかからなかったことが大きい。じっくり読むというより資料としての機能が新書にはあるし(「心に訊く音楽、心に効く音楽」)、コミックは何より“早く次が読みたい”という欲求を起こさせる。現在新刊が楽しみなのは「AIの遺電子」で、kindleに全巻そろっても何度も読み返すことになりそう。かつての「軽井沢シンドローム」とか「AKIRA」みたいにね。

 

 こういった使い分けは“人それぞれ”になりそうですけれど、私めのケースはここに落ち着きました。もちろん村上龍著「日本の伝統行事 Japanese Traditional Events」のような絵本はまず電子書籍化には向かない。映画をオススメするページですけれど、分不相応ながら本になってしまった。あと一冊コレを書きながら目に飛び込んできた「木根さんの1人でキネマ」はけっこう映画好きの方にアピールしそうです。
(7/15/2016 1:03:53 AM)

 

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関連作

  戸越銀座でつかまえて

 

 かつて品川の西大井に住んでいた頃にこの戸越銀座に行ったことがある。“尽きることなく延々と続く商店街”は10年たっても鮮明に記憶。そんなタイトルが目についてさっそく購入。もはや“たまたま出会える”書店が近所にありませんから、運が良かった。タブレットで音楽を聴きつつ紙の本を手に取って読む、じっくりと身体に染み込ませてから次の作品へ、という習慣を取り戻せたのは作者の星野博美のおかげ。

 

 猫好きという点では「レンタネコ」荻上直子がパッと思いつきますが、この人の注ぐ愛情はストレートだ。「銭湯の女神」も読んでみたくなったのは、この人の目線が同年代だからかもしれない。同じくいいトシこいて独り者だし、あちこち放浪の人生でしたから共有できる感覚もある。更に杉並には亡くなった爺さん婆さんが住んでいたし、子供の頃はよく行った。マスメディアで取り上げられる下町は葛飾ばかりではない(港区、千代田区、中央区以外なのホントは)。

 

 自分が歩まなかった人生を「海よりもまだ深く」は見せてくれた気になりましたが、この人の目線を通じて、東日本大震災直後の東京を知ることも大きな意味がある。放浪したがゆえに、微塵もかつての姿をしていない“故郷の手がかり”を楽しみつつ、同年代の女性の感覚が新鮮。ちょっと栗本薫(「伊集院大介の私生活」)も思い出しちゃうんだよね。
オススメ★★★★☆

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  日本の伝統行事 Japanese Traditional Events

 

 坂本龍一氏のscholaのおかげでロックやアフリカ音楽について学ぶこともできましたが、村上龍氏のおかげで、日本の伝統行事を正しく再確認させてもらえる。確か「21世紀のEV.Café」には作業中であることが触れられていた。映画では2013年の「かぐや姫の物語」「SHORT PEACE」「風立ちぬ」に相当すると思うが、“日本人に日本を思い出させる”機能も持っていると思う。

 

 中身もさることながら、この本が収まるのにふさわしい場所がパッと思い浮かんだ。我が家は50年以上経過している日本家屋で、茶の間も客間もある。そして洋風の応接間には書き物机と本棚が爺さんが亡くなってからそのまま。本棚には瀬戸内晴美の本もあったり、大きな版の大東亜戦史などもあり、一緒に並んでも遜色ない“たたずまい”を本著は備えている。ま、ネットで慌てて買っちゃったんだけどさ。
オススメ★★★★☆

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  木根さんの1人でキネマ 1

 

 表紙に描かれている主人公の木根さんがチャーミングで、すぐにAmazonで衝動買い。48歳のオッサンからすると、女の子に見える彼女は三十ウン歳なのだそうな。現在新刊が楽しみなのは「AIの遺電子」だがこちらも新規登録。映画にまつわるエピソードだけで成立していて、楽しくて仕方がない。幼少期に「ターミネーター」を体験して映画好きになった彼女の“誰かと映画の話がしたかったんだ”という願望は他人事じゃない。

 

 転がり込んできた居候を慰めるのに「バッドボーイズ2バッド」を見せる。「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の公開前には、会社のオジサンたちにネタバレされそうになって七転八倒。「映画館を愉しむための50の方法」の著者が漫画を描いたらこうなるんじゃ?というくらい映画周辺の情報量もたいしたものだ。で、挙げられている作品はホントにオススメできる品々で、文句なし。またありきたりなマンガに飽きていて、映画好きの方にはぜひお読みになってご確認を(2巻も楽しみだ)。
オススメ★★★★☆

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