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ケヴィン・スペイシー

ベイビー・ドライバー キャプテン・フィリップス    

 

 相変わらず権力中枢で暗躍する男(「ハウス・オブ・カード」)はよく似合いますな。ただ同時に「精神科医ヘンリー・カーターの憂鬱」を見ると、この人の幅の広さを再確認。劇場ではお見限りですが、それは俳優としての側面で、ちゃんと劇映画にも関わっている映画人。デヴィッド・フィンチャー「ソーシャル・ネットワーク」だけでなく、「キャプテン・フィリップス」もプロデューサーとして世に生み出している。

 

 しばらくはTVドラマ「ハウス・オブ・カード」に関わっているでしょうけれど、「Lie to me」を経て「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」などに出始めたティム・ロスのように、今までとは違った姿を拝ませてくれるか?もっともこの人が監督した「ビヨンドthe シー」とか「アルビノ・アリゲーター」を見ていないので、掘り起こしも楽しみなのだ。
(10/10/2014)

 

 この人の場合まず「セブン」のジョン・ドウですよ。もっとも“名無しの権兵衛”のことなのだそうで、暗い新世紀の幕開けを飾るに相応しい犯罪者役は強烈な印象を残した。もっとも未だに人気が持続している「X-MEN」の監督を有名にしたさるサスペンス(タイトルは内緒)は、彼が出てきた瞬間に仕掛けがわかっちゃった。「アウトブレイク」に一緒に出ていたので、モーガン・フリーマンとは「セブン」で再共演とは。しかし以後はメキメキ売れて、出番は少ないけれど「評決のとき」は良かったし、「L.A.コンフィデンシャル」の目立ち屋も彼ならでは。

 

 製作総指揮で「ソーシャル・ネットワーク」などがあって、どこかジョン・マルコヴィッチにかぶるところがある。レックス・ルーサーも守備範囲内で、声だけでも良いし、中国の映画人からもリスペクトされている。全て見ているわけではないから、彼の魅力の全てはこれからまだまだ堪能していけそう。「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」などはローラ・リニーとなかなかの熱演だと思うけれど、いかがなものでしょう。
(12/9/2012)

 

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出演作

  精神科医ヘンリー・カーターの憂鬱

 

 現時点(10/11/2014)でケヴィン・スペイシーのベスト、と勝手に決めつけてしまった群像劇。「今宵フィッツジェラルド劇場で」を遺作に世を去ってしまったロバート・アルトマンの子孫は、「ザ・マスター」のポール・トーマス・アンダーソンだけではないのだ。また「クラッシュ」ほどシリアスにならず、全体のトーンは「デタッチメント 優しい無関心」に近く、淡々としている。

 

 ハリウッドの看板が映し出され、贅沢な家に住んでいる精神科医のヘンリー。ロサンゼルスらしい顧客を持ち、本も出して売れっ子なのに、延々とマリファナを吸っている。人の悩みを聞く彼だけど、自らも心に癒し難い傷を持つ。そこへ同じ悩みを持つ少女がやってきて、彼女の病を治すのではなく、共に分かち合いながらも、“なんとか生きていかなくちゃね”という方向になっていく様が自然で素晴らしい。

 

 もちろん群像劇だからいろんな人がリンクして、華やかな街とは好対照の人間臭いドラマが展開。世界で最も科学的な土地柄なのか、代理母もそれほど珍しくないとは人工的なロスって感じ。シリアス顔のロビン・ウィリアムズも、「ゲットショーティ」のダニー・デヴィートに近く、実在の俳優役が笑いに貢献。小ぢんまりと多様な人々が出てきて悩みはあれども、心に残る感動に結実する佳作、ぜひご覧になってご確認を。
オススメ★★★★★ 

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  ロビイストの陰謀

 

 あの人の影に誰がいて、何をやっていたかが一発で理解できる実録モノ。ロビイストと聞いて“政治家に影響力を行使する人”という理解だったけれど、なんのことはない株屋と似たり寄ったりの人種で、仕事しているんだかお喋りしてるんだか分からない。なんだかんだ言っても議員には使命感があるけれど、操ろうとしているのは自分に有利に働くようにしているだけだから欲丸出し。このあとに「マージン・コール」にも出るし、世間がケヴィン・スペイシーに期待している役柄というのはこの手のものか。「ジャスト・ア・ヒーロー」を見ると、中国の映画人からも好かれているのに気の毒だ(「私が愛したギャングスター」なんてもう一度見たい)。バリー・ペッパーも「7つの贈り物」みたいなのがお気に入りだけど、悪事の片棒を担ぐ手下が実によく似合う。

 

 これはいかにもレンタル屋ストレートっぽいけれど、劇場公開されていた“近似値作品”。なぜかというと「WIN WINダメ男とダメ少年の最高の日々」より早く、公開が終わったか終わらないうちに店に品物が並んでしまってビックリの1本。主人公はユダヤ人だし、何かの圧力がかかったのか。それにしても主人公ジャックが操ろうとしている大統領は、またしてもアホ呼ばわり。もっと早く知らせてくれていたら、ニュースの見方は確実に変わっていたのに(合衆国では2010年の作品だよ)。ドキュメンタリーをアレックス・ギブニー(「ヤバい経済学」)が撮っていて、見られないんだよね、残念。
オススメ★★★☆☆

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   ジャスト・ア・ヒーロー

 

 ケヴイン・スペイシーが出ているにもかかわらず、なんと中国映画。で、ケヴィンがなんで出ているかについて触れると、台無しになってしまうので割愛します。ぜひご覧になってご確認ください。発展著しい中国は「北京バイオリン」でも描かれていますし、さらに進んで「007/スカイフォール」などでは西洋化がより進行、ボンド氏がビルに立っていても違和感を覚えないくらい。しかし進行しているのは何も建物ばかりではなく、複雑化した社会はそれ相応の病を蔓延させるわけで・・・。西洋人に負けない美貌を主演のダニエル・ウーは持っているというのに、よりにもよって“なんでそんな格好をしているの?”というヒーローに変身。ミシンで縫った衣装だけに「スーパー!」 のダメ中年に負けず劣らず。

 

 もっとも彼が立ち向かうのは実に現実的な悪で、昨今の日本映画では濁されていますけれど、「終の信託」などでも描かれている先進国特有のもの。ケヴィンだけでなく、ピーター・ストーメア(「コンスタンティン」)までなんで出ているかというと、わりかし現実的に居そうなワルの役で気合入っていました。とにもかくにも発展著しいのは一目瞭然のアジアの超大国。敵視して目を背けるのは得策ではない。牛丼を注文したら持ってくるのはあの人たち。間抜けなヒーローものかと思いきや、夫婦の愛の絆を確かめる感動作の要素まで入っている侮れない1本でした。

 

 ちなみに関連作は「××××・クラブ」 「××の1ページ」 「××××、愛してる。」
「××××を探して」 ですけれど、ご覧になってからクリックしてみてください。完全にネタバレになってしまいます。
オススメ★★★★☆

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