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加瀬亮

首 MINAMATA―ミナマタ― 沈黙 -サイレンス- 海街diary 自由が丘で       

 

 「SPEC(スペック)」から解放されたというと語弊があるけど、チラリ顔出しした「舞妓はレディ」からそろそろ目立つスター家業ではなく、俳優業が再開されるのかなという期待はあった。で、待ってた甲斐あって「自由が丘で」が公開予定。この人のおかげでホン・サンスを発見。「アバンチュールはパリで」が抜群に面白いし、次から次へとこの監督の作品が見たくてたまらなくなった。
(12/12/2014)

 

 データベースを漁れば2000年の「五条霊戦記」にまで達するキャリアが充実した個性派。過去12年間、日本映画の主流、非主流のオイシイ作品に出演してきた。名だたる監督と仕事をしていて、クリント・イーストウッド北野武を筆頭に、是枝裕和荻上直子も周防正行(「それでもボクはやってない」)も押井守まで。笑える役にも真剣で「ナイスの森」は知らない若い人にはオススメ。主演も脇役も自在ながら( 「山のあなた 徳市の恋」)、堪能な英語を活かして海外での仕事にも積極的(以前永瀬正敏、浅野忠信がやっていた役割)。記憶されるキャラクターは「スペック」の瀬文で、荻上直子の 「めがね」もよかった。たぶん彼に続くのが「僕達急行 A列車で行こう」の二人、松山ケンイチ、瑛太になりそうだ。
(10/9/2012)

 

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出演作

  永遠の僕たち

 

 優れた映画作家だということは知っている(「ドラッグストア・カウボーイ」)、好きな作品(「グッドウィル・ハンティング」)もある。でもなぜかお気に入りにならないガス・ヴァン・サント。1本コケた作品があるからかもしれないし(タイトルは内緒)、題材のチョイスがどうも・・・だからかもしれない。ところが本作は繊細な美しさをもった切ないラブストーリーで素晴らしい。この監督は詩人で、切り取られた風景は美しく、哀しい物語を彩る。

 

 冒頭「アイ・アム・サム」でも使われたビートルズの“two of us”が流れる中、一気に引き込まれてしまう。「ソーシャル・ネットワーク」の若者を大人が観ても分かるように、“どんどん空っぽになっていく人間”という側面を強調して描いたのはデヴィッド・フィンチャー。ただ21世紀の若者を、自分たちの鋳型にはめて描くのは間違っている。彼らの中に入り込み、実態に即して描けるのは「KIDS/キッズ」を製作しているガス・ヴァン・サントならでは。もちろんワシも古い人間ですから、あいつらには近づきたくもないと本心では思っている。

 

 上っ面だけを見れば現在の10代は可哀相に映る。しかしそう決めつけているのは、大人が彼らに自分を投影しているからに他ならない。かつては栄華を誇った先進国なのに、このまま凋落してしまうのか・・・。でも彼らには彼らの世界があって、中年とは別次元。もちろん納得がいくように、物語の構造を利用してより広範囲の人間にアピールするようにできている。なぜ人様の葬式に出たりするのか・・・ぜひご覧になってご確認を。哀しい運命を背負った2人がミワ・ワシコワスカとヘンリー・ホッパーで、より強調するキャラクターとして加瀬亮が重要な役割を果たしている。特攻隊の幽霊として彼は出演するけれど、合衆国の映画で長崎の原爆投下が語られるのはインディ系ならではでしょう。

 

 既に「ジェーン・エア」に出るのは当然だった、と思わせるミアは女優として確実に成長しつつある。加瀬亮は主要登場人物3人のうちの一人を担うんだから凄い。亡くなった特攻隊員だから10代なのに、第二次世界大戦中の若者は大人。なんとヘンリー・ホッパーはあのデニス・ホッパーの息子だそうな。音楽のダニー・エルフマンはティム・バートン御用達で、撮影は「SOMEWHERE」も担当しているハリス・サヴィデス。数は見ていないけれどガス・ヴァン・サントのベスト。
オススメ★★★★☆ 

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