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    ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ

公開スレスレ作を観られた妙な満腹感
「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」
そういえば、マフィア映画を昨今、観てなかった。
カルテルVSアメリカ政府、まさに仁義なき戦いそのもの。

     ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ 

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 前回から1週間以上、劇場に行ってなかった。アミューあつぎ映画.comシネマ閉館してしまったし、日常も忙しいし・・・。といった事情もあるんですけれど、「ボヘミアン・ラプソディ」と一緒に観た作品がボツだったことが大きい。7月にも当たっちゃいましたけど(「きみへの距離、1万キロ」で触れてます)、昨年1、今年2と怪しいなと思いつつ、ラストに期待していたのに見事スカされた。

   商魂が前面に出過ぎるシリーズは今後、警戒する必要がありそう。などとホザいておきながら、今回も続編です。現在公開中の作品からオッサンが選ぶとなると、ベニチオ・デル・トロ&ジョシュ・ブローリンのコレになる。2人とも私とトシが近いってのもありますが、前作が凄かったからね。残念ながらエミリー・ブラントは出ていないけど、パート1の彼女は観客を作品世界に導く役。ご紹介が済んだ後は、より突っ込んだ内容に期待。
 メキシコの事情なんてまず日本には伝わってこないし、知ったところでどうにもならん、という気もする。ところが、アクションが展開する世界としては申し分なし。“アメリカCIAと麻薬カルテルの壮絶な戦い”はキャッチ・コピーに過ぎなくて、ごく単純にヤクザの抗争にしか見えなかった。大義も正義もあったもんじゃない。でも、アクション・スター映画が「エクスペンダブルズ3」辺りで息切れだけに手口としてはアリ。  
 
   ジョシュ演じるマットは汚い仕事を請け負う男で、狡猾な策略と最新テクノロジーを駆使してカルテルに迫っていく。手下のアレハンドロがベニチオなんだけど、元検事にしてカルテルへの復讐心は並大抵じゃない。しかし発端が自爆テロで、記者会見で国務長官が「我々は屈しない」などと言った手前、ネイビーシールズがソマリアまですっ飛んで行って“それらしい”連中を皆殺し・・・。

 イケイケどんどんで進んでいくから気がつかないけど、アメリカ人のビビり症と性急さのなせる業で、冷めた目で見るとつくづく連中は“すっとこどっこい”。ドローンを取り調べの道具にするわ、カルテルの娘を拉致するわ、ならず者国家とはどちら様のことで?と尋ねたくなる。もちろんこの監督は前作のシーンを踏襲していたり、それなりの仕事に終始している。オリヴァー・ストーンだったらやり過ぎだけど、もし「ナイトクローラー」のダン・ギルロイだったら?という気もする。

                           

 ただし、前作と対比させると、今回劇場で拝めたことはかなりラッキーだった。ハッキリ言って裏方はB級のラインになっている。アカデミー賞を獲得した撮影のロジャー・ディーキンス、監督のドゥニ・ヴィルヌーヴをAクラスとしたらの話で、刺すような映像をこの種の作品で試すのが珍しいのだ。ところが、もろにレンタル屋ストレートだけに、妙な満腹感あるんだよね。「モンスターズ/地球外生命体」にだって、「タイムコップ」にだって続編はあるんだから。

 主演の2人は休まずお仕事していて、ジョシュはわりと見逃しているけど「ヘイル、シーザー!」が良かったね、もうブッシュ大統領を演じたことなど過去のことなのかな?アメコミ映画でも共演しているベニチオは、「スターウォーズ/最後のジェダイ」が知られていそうだけど、「ロープ/戦場の生命線」が素晴らしかった。キャサリン・キーナーはソマリアが関係しているので出ていたのかな?「キャプテン・フィリップス」をご参考までに。

       

 本作単品では成立しなくて、前作はもちろんのこと「カルテル・ランド」がオススメです。メキシコに関して理解が深まるわけではなく、「オリバー・ストーン オン プーチン」同様に、合衆国を逆の角度から眺めることができる。そしてここしばらくマフィア映画を観てなかったなと思ったけど、政府やら諜報機関を描けば事足りるわけです。テロリストも政治家もはた迷惑なだけ。
現在(11/22/2018)公開中
オススメ★★★☆☆
アマゾン
DMM.com 
  

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 見ていて“メキシコはもはや国家の体を成していないな”と思わせるドキュメンタリー「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」より鮮明な映像はHD以上のクォリティでしょう。切迫感を出す効果は「シチズンフォー/スノーデンの暴露」に近いモノがある。それにしても麻薬を作っているところが冒頭にあって、あんな不衛生な代物を身体に入れるとは。たいていは白い粉だから気にもしないだろうけど(「バリー・シール/アメリカをはめた男」などをご参考までに)。

 カルテルのやり口は鬼畜そのもので、切り落とされた首とか本物だけに「ボーダーライン」より眼を背けたくなる。実際の映像は「海は燃えている ~イタリア最南端の小さな島~」にしてもコチラに興じる余裕をはぎ取る。気になったのは、自警団が結成された時に映る銃器だ。まるで「エンド・オブ・ウォッチ」とか「フェイクシティ ある男のルール」で見たような・・・。医師ホセ・ミレレス氏を中心に人々がならず者たち、汚職政治家の手先に過ぎない軍人を追い払う場面が痛快だけに。

                      

 まるでチェ・ゲバラが生きていたら?と思わせるミレレス氏が飛行機事故で自警団を離れた途端に、雲行きが怪しくなっていく。ココで充実した銃器に生じた疑問に合点がいく。ネットでこの件を追っていくと、自警団とカルテルは構成員が入り乱れてるんだとか。もし合衆国のエージェントが関与していたら、目的は達せられている。“共食いをさせて、滅ぼす”ってね。

 これは南米のケースで、我が国は無関係と涼しい顔は止めておこうと思う。昨今のマスメディアによって、国民的イベントが次から次へと公布されているけど、単純に金が飛んで行ってるだけにしか見えない。日本に関しては内紛など起こす必要はなくて、財政を破綻させれば良いのだ。合衆国にとっても周辺国にとっても共通の利益だから。これは勝手な解釈で、考え過ぎかもしれませんが。こういった機会を作ってくれた本作に感謝。
オススメ★★★★☆
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