ここにテキスト
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souvenir the movie
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たいがいの人が知っていそうなことはWikipediaに記されていますので、個人的な竹内まりあ体験記になってしまいました。
デビュー当時、Septemberがヒット、TVに映る彼女はピチピチの女子大生で、未だ12歳の私にとっては美人のお姉さん。で、EPOのコーラスまで鮮やかに耳に残っていて、不思議なピーチパイともども忘れがたい。そして時は移り、10代最後にアルバムREQUESTが登場、私にとって彼女のベスト。日常的にカーステレオ(カセットだよ)で聴いていて、かなり盛り沢山な内容も特筆に値する。 |
中森明菜、薬師丸ひろ子、中山美穂に提供した曲(駅、元気を出して、色・ホワイトブレンド)あり、映画の主題歌(時空の旅人、夢の続き)あり、このスタイルは後のアルバムにも継承されている。もちろんそれ以後は無沙汰かというと、レンタル屋で働き始めますので、より身近に聴くことになった。商売しながらだったけど、Bon Appetit!がマスト・アイテム化。茶目っ気のある今夜はHearty Partyもお気に入りながら、「秘密」の主題歌天使のため息はしつこく聴いていたものだ。 |
本作でご亭主の山下達郎が“音楽と商売は両立が難しい”旨のコメントを寄せているけど、深くうなずいてしまう。出っ放しで活動し続けなければならなかった松任谷由実、中島みゆきなどと比較すると、この人の希少性が浮き彫りになる。レコード会社やらマスメディアやら世間様の要請に従って、次から次へと楽曲は生まれない。契約に応じる形で乱発された中森明菜、今井美樹、ドリームス・カム・トゥルーのベスト版を見てきましたからねぇ。
といった感じで熱烈ではないけど、この人の曲は好きなモノが多々あり、ライヴに行ったこともないので、先週に引き続きTOHOシネマズ海老名にやって来ることになった。コンサート会場に向かう高揚感ってやつですかねぇ、スマートフォンで聴きながらワクワクなんて、オッサン実は初体験。だって、Devin
Townsendをクラブチッタに聴きに行った時に、今みたいなIT機器なんてなかったもん。
ホントに久しぶりの音楽体験、これが映画館でもできるんだなぁと感心してしまった。劇場運用は苦しいご時世で、ダメもとでお芝居やら上映してるんだろなどと思っていたけど、さにあらず。初老の男が夜更けの東京までのこのこ行って、終電間際にクタクタになって帰ってくるわけにはいかない。誰でもというわけではないのです。前記したように、稀有な存在であった竹内まりやならでは。
それにしてもよく聴き込んでいたんだなぁと改めて感じる。これは「ボヘミアン・ラプソディ」、「ロック・オブ・エイジズ」と似たようなもので、スクリーンに向って歌いだしそうになる。それだけじゃなく、駅とかだと目を閉じて聴き入ってしまった。これは会場では無理な話で、この手のモノを小規模で良いからJulia Fordhamで作ってくれないかな?と思ったり。もっとも家じゃあ不十分ですよ、音が小さいからね。 |
日本人の女性歌手ではこの人が最もお気に入りだったんだなぁ、と51歳にして再確認。大貫妙子も甲乙つけがたいが・・・。サウンド面に関しては文句のつけようがなくて、個々の楽器の響き、コーラスワークも染みてくる、まさに音楽体験。YouTubeで某声優のアリーナコンサートを見ていると、狂信者の宴にしか映らないから余計にたまらなかった。おっと、媒体の露出頻度がほとんどないこの人、映画にチラッと出ています。「マンハッタン・キス」のラストで空港に歩いているお姿が!あまりに強烈で、そこしか覚えていないけど。
現在(11/29/2018)公開中なれど限定公開、12/7までです。
オススメ★★★★☆
秘密 |
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公開当時は広末涼子の人気が尋常ではなく、ファンは殺到した。アイドル映画を毛嫌いしている人にはダメだったかもしれないけど、19年経過して別角度で試すのもアリだと思う。プロットは捨てたものじゃないし、「木村家の人々」監督滝田洋二郎の作品として見直す、という姿勢で眺めると楽しめる。もちろん「バカヤロー!私、怒ってます」の小林薫を中心に据えて。 小林演じる“平ちゃん”は所々で小気味よい笑いを展開。棺に収まっている妻に語り掛ける部分とか、たらこ食べているところとか。カップラーメンのスープを研究しているシーンも見逃せず、コンビニで自社製品を棚の目立つ場所に移動させたり、中年が楽しめる。現在は缶コーヒーのCMで癒し効果をアピールしている石田ゆり子も、先生なのに無理やりセクシーな衣装で登場したりしてニヤニヤしてしまう。 現在も人気の原作者:東野圭吾は「転校生」のような入れ替わりを、“グラマー美人だったら文句なしなのに、よりにもよって娘に・・・”という着想だったのかな?ガリレオ先生のモデルは佐野史郎だったそうだし。「君の名は。」が観客をグイグイと引き込んだのも、笑いを随所に散りばめてこそだ。もちろんその笑いが切なさを倍加させるんだけど、エンディングの竹内まりやは余韻と共に見事収めている。 オススメ★★★★☆ Amazon.com DMM.com |