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    かごの中の瞳

視覚が安定しないことで、
観客はスクリーンを注視せざろうえなくなる
「かごの中の瞳」
サスペンスか?ヒューマンドラマか?それはお客さん次第。

         かごの中の瞳  

関連テーマ  キノフィルムズ  シャンテ

 
 口が裂けても“映画はオレのすべて”などとは申しませんが、ハタから見たらかなり奇妙な行動かもしれません。なにせ6:00に仕事が終わっても帰宅せず、駐車場に車を停め、車中で仮眠を取ってから劇場に向かうわけですから。とは言っても、本作と「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」の2本を観るには仕方のないスケジュール。そんなにヒマじゃないですよ、介護生活という現実もあるわけだし、50歳だし。
 で、マーク・フォースターの新作です、「ワールド・ウォーZ」から5年が経過。なんと「ブーと大人になった僕」まで上映中の現在、ユアン・マクレガー主演の方はパスしましたが、コチラはブレイク・ライブリーが主役、見逃すわけにはいきません。予測していたラインは「瞳が忘れない/ブリンク」なんですけれど、こてこてのサスペンスでもないし、ありがちな“身体の不自由な人”のドラマでもない。  

 事故で目が不自由になった主人公が視力を回復する。目に飛び込んでくる風景、人物、色彩などは不完全ながらも新鮮。ココが本作の重要な仕掛けになっていると思う。視覚が安定しないことで、観客はグイグイとスクリーンに引き込まれていく。なにも画を飛び出させたり、椅子を動かしたりしなくとも、お客さんを集中させるテクニックはあるのです。私めも近視と乱視に加えて、老眼まで入っていて不自由ですので、主人公ジーナの目線に自然とシンクロしてしまう。

 演じているブレイクはもちろん美人だから、観客だってデレデレ・・・は余計かな?場内は女性客が多かったんだよね。「アデライン、100年目の恋」でノック・アウトされて、「カフェ・ソサエティ」も観に行って、スルーした「ロスト・バケーション」、ライアン・レイノルズと出会った「グリーン・ランタン」などをDVDで確認。ところが驚くべきことに、相が違うというか、全部違う顔をしてるんだよね(「野蛮なやつら/SAVAGES」も見直してみるか)。

   
 ただの美人をマークが起用するわけもなく、冒頭から激しいベッドシーン(チョッと「アンチクライスト」っぽい)だったり、昨今の若手女優は大胆(「アンダー・ハー・マウス」)。そして時代の流れに即した相手役がジェイソン・クラーク。「ターミネーター:新起動/ジェニシス」くらいしか今のところ思い出せないけど、次はライアン・ゴズリング「ファースト・マン」で共演だし、「セッション」のマイルズ・テラーともどもトレンドの顔じゃない?

 もし、視力が回復して甘いマスクの男が現れたら、そのままサスペンスに直行のところを、ジェイソンがドラマのラインに踏みとどまらせている。この辺はキャスティングの妙で、タイとスペインが舞台になっていることも計算されている。どちらの国も色彩が豊かだし、タイなんて「オンリー・ゴッド」以来だけど、あんなに高層ビルが建ち並んでいるなんて。スペインは「ミツバチのささやき」とは真逆の一般的なイメージに落ち着いている。
 いちおうサスペンスとしても成立するけど、現在の医療事情とかも込められていて、21世紀に適応した作品でしょう。列車の移動から描き方まで「15時17分、パリ行き」には及ばなくとも、シャープな映像は楽しめた。「ステイ」とは違ったアプローチをしたマーク・フォースターは、まだまだ今後も楽しみ。もちろん、またまた違った魅力を発揮したブレイクにも注目。また観賞はTOHOシネマズららぽーと横浜でしたけれど、シャンテ上映作も健在でなにより。
現在(10/4/2018)公開中
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★★★★★
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 ブレイク・ライヴリーとライアン・レイノルズが結婚する機会を作った職場。とは後々データを漁って見つけただけのことですけれど、公開当時はどうだったんだろう?ブレイクは「ザ・タウン」の後だけど、知名度はそれほどでもなかったはず。なにせ私自身がノー・チェック、レベッカ・ホールしか見ていなかった。ライアンは「あなたは私の婿になる」を経ていて、次の「デンジャラス・ラン」で失速といった印象がある。

 本作でニヤニヤしてしまうのは脇役の面々がバッチリ好みで、ピーター・サースガード(「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発」)の額丸出しに笑い、ティム・ロビンス(「ロープ 戦場の生命線」)のアホ議員ぶりが追加され、本人か分からない赤ら顔のマーク・ストロングがトドメ。「コンタクト」の延長線上みたいな役のアンジェラ・バセットもさ、意識しているかどうか不明ながら、コケ方が笑えるのよ。

 豪華わき役陣に支えられて、若い2人の初々しさが今では楽しい。アメコミ映画にも経年熟成があるのかもしれない。それにしても直訳すれば“緑提灯”というタイトルでマンガ描く人もエライし、映像化してしまうマーティン・キャンベル(「バーティカル・リミット」)に脱帽。中身も「スターウォーズ」や「ウルトラマン」などから継承されているようなお話だから、もっと日本人にもアピールしそうなのに。

         
 冒頭に出てくるAI搭載の無人戦闘機は今ではドローンとして具現化、軍需産業と国家の馴れ合いもちゃんと込めているのがさすが。あと、「スーパーマン」にも「バットマン・フォーエバー」にもある、バルコニーに現れたヒーローに白々しく、「あなたは誰?」のシーンをコケにしているのはエライ。また、緑のお面なんだけど、「グリーン・ホーネット」からパクったのかな?あっちの方が早いみたいだけど・・・。
オススメ
★★★★☆
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