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スノーデン

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 桜木町で「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」を観賞後、風の強い横浜から移動して海老名へ。横浜周辺はかつての生活圏、しんみり眺めたいものですが、夜勤明けで寝てないと、けっこう辛い。上映スケジュールに合わせて生きているのでは?と悲しくなってしまいますが、諦めることが多いトシなので、せめて好きな映画だけは・・・。もはや娯楽とは言えないよな。

 

 ハッキリ言って、本作に娯楽要素は期待していません。ある意味ニュースそのものと言って良い。ドキュメンタリー「シチズンフォー スノーデンの暴露」を並行して見て、他のスパイ映画を参照しつつのお勉強。中身は硬いはずなんだけど、けっこう入っております、12:50スタートのTOHOシネマズ海老名。昨今見ないのでサッパリですけれど、TVで繰り返し宣伝されているのかもしれない。

 

 オリヴァー・ストーンジョセフ・ゴードン=レヴィットのファンが詰めかけているとは思えないし、「ダイバージェントNEO」「きっと星のせいじゃない。」でシャイリーン・ウッドリーが好きになった若者もいるだろうけど、決め手は題材でしょう。TVニュースは喚くばっかりで、見ていたって時間の無駄。みなさんそれぞれに不安を抱えて生きている21世紀ですから。

 

 キャストはさらに豪華で、ドキュメンタリーに映っているジャーナリスト2名は、それぞれザカリー・クイントとトム・ウィルキンソンが見事に化けている。まさかザカリーが「スター・トレック BEYOND」のスポック、トムは「ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル」に出ていたことはすぐには分からないでしょう。ただし家で配信を見ながらだったら、すぐにでも確認できるけどね。

 

 あと昨今不義理しているニコラス・ケイジも見逃せなかった。「ロード・オブ・ウォー」で武器商人を演じた男は、CIAが必ずしも最良の方法を選択するのではなく、組織人による力関係で国を左右していることを話す。実際にCIA、NSAにいた人物が語ったことだから、余計にうんざりしてしまう。メリツサ・レオ(「プリズナーズ」)、リス・エヴァンス(「憧れのウェディング・ベル」)もかなりリスキーな作品だと思うけど、勇気あります。

 

 本作単品でも十分衝撃的ですが、「シチズンフォー スノーデンの暴露」「007/スペクター」「ジェイソン・ボーン」を一緒にご覧になることをオススメ。秒進分歩で進化し続けているIT機器なんだから、みんな多かれ少なかれ薄々気がついていたはず。エドワードは日本に滞在していたこともあり、同盟関係が失効した場合、全国をパワー・ダウンさせることも出来ると話す。コレってアレで予習済みなんだよね。

 

 もう一つ参考になるのが「アメリカン・スナイパー」で、政府は9.11を最大限に利用した。国のため、人々のために何か出来ることはと探していた人々をロジックをすり替え、自分のために働かせる。“今に始まったことじゃない”けど、見て見ぬフリは醜い。クリーンなイメージがあった前大統領だったけど、「ジャッキー・コーガン」には疑問が呈されている。

 

 国家の安全を標榜して、結果的に監視網を作り上げ、悪夢そのものの人物登場によって合衆国はお先真っ暗。本来自分のものでもない税金で、金転しを助けたりしているし(「マネー・ショート 華麗なる大逆転」)。じゃあもっと厳しく監視するか?のところではたと気がつく、それは「沈黙 -サイレンス-」のおかげなんだけど、彼らが恐れているのはテロリストでもなんでもなくて、人心が離れていくこと。

 

 もうそれは止めようがなく、「フロスト×ニクソン」の頃には決定的だったのかもしれない。だからこそ、男たちが内向きの暴力で憂さ晴らししている今こそ、エドワード・スノーデンは貴重な人物。ラストに本人特別出演は「フィフス・エステート/世界から狙われた男」と真逆で、ジュリアン・アサンジとこの人も現在は見逃せない人物ですから、合わせてオススメです。

 

 今回のオリヴァー・ストーンはかなりストレートかつ正確な描写を心がけている感じがするし、ドキュメンタリーでカバーできない彼の肉付けをジョセフも真剣に演じている。後々彼は偉人伝となるか?はどーでもよくて、理解も得ずにとっとと進んじゃってる身の回りコトは山ほどある。劇場を後にしつつ年配のマダム二人連れが「マイナンバー考えないとね」と呟いていた。ホントに重要だし、気づかせた作り手はさすが。

 

現在(1/30/2017)公開中
オススメ★★★★☆

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  シチズンフォー スノーデンの暴露

 

 衝撃の事実を知らせてくれた、エドワード・スノーデンと接触するところから本作はカメラが回り始める。加えて合衆国で起こっている事態も並行して描かれる。9.11以来政府は司法すら無視して事を進めていたというわけだ。緊迫のエドワード登場のシーンなど、我々はこの種のドキュメンタリーで現在を知らなければならない。スティーヴン・ソダーバーグは貴重な仕事をして引退したのだ。

 

 人物に関しては「スノーデン」で描かれているので、一緒にご覧になることをオススメします。もっとも関心のある人は多いでしょう、御殿場のTSUTAYAはいつ行っても貸し出し中。配信が先行しておりますので、このニュースを知る手立ては幾らでもありますし、目を背けていると居心地がよろしくありません。改善策を講じることはできませんが、心構えくらいにはなります。

 

 ラストには“第五の権力”ジュリアン・アサンジも登場するし、ガーディアン紙の記者にはぶん屋魂があるのが確認できる。もはや接続しないで生きるのは難しくなったインターネット。無くしちゃえ!はチト過激で、この新しいインフラを“権力側が恐れた”のが本当のところでは。人気商売に陰りがさしたら、あの人たちってお気の毒なことになってしまいます。

 

 テロリストなんて放ったらかしで、権力者たちは人々を厳重な管理下に置くことに専念した。我々庶民はうすうす気がついていながら、“やり過ぎちゃう”まで知らん顔していた。経済格差も広がりっぱなし、権力側と市井の人々の心も乖離しっぱなし。ただし、注視しているべき事柄ではあることはハッキリしている。よって日々山積していく情報の中から、この手のものに目を向けないと。エドワードを追っかけるのではなくね。
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