タイトル

関連テーマ アミューあつぎ映画.comシネマ

 “街の自然な音が心地よいBGM    「未来よ こんにちは」
孤独とはなんぞや?幸せとは?
今だったらエリック・ロメールの作品を楽しめるかもしれない”

未来よ こんにちは


未来よ こんにちは

 もう作品との遭遇は偶然にお任せ状態です。自分で選んでいるつもりでも、ネットからせっせと情報収集しているということは、売り手にまんまと洗脳されまくっているわけだし。たまたまフラっと劇場の前を通りかかる、などという行動そのものが12年前から途絶えている。自分のページを頼りにすると、遠因は「チチを撮りに」になるのかもしれない。

 気になっていた「アスファルト」はスルーながら、コチラの宣伝にはなったと思う。で、金曜日にはオールナイトで「シドニアの騎士 第九惑星戦役THX上映会」、明けて土曜日には配信で「宇宙戦艦ヤマト2202第二章」ときてアミューあつぎ映画.comシネマで本作、TOHOシネマズ海老名に移動して「ハクソー・リッジ」。最新スペックのアニメと戦争映画の間に挟まれた格好ですけれどなかなかでした。

アスファルト ハクソー・リッジ

 客引きだから当たり前だけど、予告編は孤独になる50代後半の女性がその後・・・といった感じ。アメリカ映画だったら確実に“喪失と再生”の感動作のパターンながら、フランス映画はチト違う。この辺は監督のテイストに支えられていて、気楽に眺めていられるし、劇場も在りし日の名画座の風情があるし悪くない。“夫に離婚を告げられる”は確かに物語を展開させるためのアクセントなんだけど、全体の一部。

 高校で哲学を教えているイザベル・ユペール演じるナタリー。なるほど幼稚園児から鍛えられているだけに、生徒たちは間の抜けた顔はしていない。「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」のゲゲン先生に雰囲気が似ているナタリーは、教養豊かな人だと推察される。ハンナ・アーレントはいちおう映画で知っていたし、口にされる固有名詞にいくつか思い当たるのはあった(内田樹氏のおかげ)。

 今も学生運動やってたり国民を覗き見している政府を放置している我が国とはエライ違いですな。ただ登場キャラクターがある程度の収入を得ていて、社会的な地位がなければ成立しない贅沢な物語。「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」に似たような状況で、「わたしは、ダニエル・ブレイク」の真逆に位置する。

マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ わたしは、ダニエル・ブレイク

 仕事を持っている女性にアピールする点はココなんだけど、私めがニヤニヤしてしまったのは平気でバイクの音とか入れちゃって、小鳥のさえずりが聞こえてきたり小品ならではの空気。「マイビューティフルガーデン」みたいなのがなくちゃ映画館に通ったりしないのです。映っているごく普通のフランス人の日常も悪くない。「シルビアのいる街で」と見比べるのも楽しそうだ。そうそう劇中で「トスカーナの贋作」が出てきたね。

マイビューティフルガーデン

 でも一番再見してみたくなったのは「緑の光線」です。若い時に見たけど、「このスカスカの話のどこが面白いんだよ」と思っておりましたが、今だとかなりお気に入りになりそう。CGで目が疲れる、長い上映時間にクタクタになる、果ては感動の押し売り臭さが滲む作品は、ことごとくパスして至った本作ですけれど、日曜日に独身の40代以上の方々にはピッタリ。ナタリーは孤独か?それはぜひご覧になってご確認を。
現在(6/24/2017)公開中ですけれど、7/7までです。オススメ★★★★☆

その他の関連作

ハッカビーズ  パッション  コングレス未来学会議  美しい絵の崩壊

50歳の恋愛白書

 

top






← 前のページ  次のページ→

アスファルト

アスファルト

 

 イザベル・ユペールにロックオンされ、「未来よ こんにちは」「エル ELLE」の観賞が決定。もはや大通り作品に見向きもしない、というわけでもなく、ただ、たまたまといった程度だけど。もはやマスメディアを避ける傾向に歯止めは効かないな、だから監視したくもなるか。もちろんインターネットは新たな支配ツールに化ける代物で、出てこない作品に好感を持ったりする。

 冒頭もろに団地と呼ぶにふさわしい建物が出てきて、静かなたたずまいが良い。「パリより愛をこめて」とか「最強のふたり」だと“犯罪の温床”っぽく描かれていたけど、そこに住む人々は我々と同じ。エレベーターの件で住民決議があって、反対した一名が困ったことになる。隣に女優が引っ越してきた少年、宇宙飛行士を泊めてあげるおっかさんなど、見ていて疲れない。


 爆笑ではなく失笑、苦笑を誘うコメディは、コチラがある程度疲れていると、妙薬に感じたりする。ジム・ジャームッシュの新作も今年は拝めそうだし、オッサンだし、こういう作品は得難い。「ゴースト・イン・ザ・シェル」とかけ離れたマイケル・ピットも良いし、アミューあつぎで観ても良かったな、でもま、いいかという位置づけながら、ミニシアター系(埋葬済み表現?)らしさですよ、実に。「家族ゲーム」を思い出ししまうんだよな。
オススメ★★★★☆




       top

 

inserted by FC2 system