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ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命

ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命  ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命

 

 生まれる前だから当然なんだけど49歳の私めとて、1963年に起こったジョン・F・ケネディ暗殺を見たわけではない。ただし母親の年代だと、“初の衛星中継で映った事件”として記憶している方は多いと思う。けっこう入っているTOHOシネマズ上大岡には、年配の観客が圧倒的。ココで観た「リンカーン」もそうだった。事件だけでなく、JFKに関する諸々が歴史の1ページになりつつある21世紀。

 

 

 ただ映画は幾つも手がかりを残していて、「JFK」「13デイズ」などでケネディ大統領の一側面を知ることができるし、「フォレスト・ガンプ/一期一会」には合成ながらご本人が登場。暗殺事件にまつわる作品は絶えることがなくて、「パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間」が2014年にあったかな?つい最近の「キングコング:髑髏島の巨神」で茶化されていたリチャード・ニクソン元大統領とはちょっと違う。

 

  

 

 もっともケネディ夫人ジャクリーンに関してそれほど知っているわけじゃない(Wikipediaでおさらいできるけどさ)。直近で「大統領の執事の涙」に出てくるシーンは印象的で、観賞前に気にしていたのはその辺り。で、時系列を交錯させて暗殺前後を描く形式を採用、軸になるナタリー・ポートマンがジャキーを貫禄で演じている。インディペンデント・スピリット賞アカデミー賞のノミネートも納得。

 

 

 本人に似ているかは私めにとってさして問題ではないけど、夫を殺された妻の憔悴が顔にこびりついている。「ジェーン」で“我が子を取り戻す鬼”と化した彼女でしたけれど、もはや「レオン」のあの娘が・・・などと慨嘆する段階ではない。もう彼女との共演で美味しい場面をさらっちゃうグレタ・ガーウィグ(「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」)こそ、成長している若手。

 

 

 

 新聞記者がインタビューするというスタイルは「チャーリー」に似ていて、聞き手役のビリー・グラダップ(「君が生きた証」)は、数もめっきり減った正統派ジャーナリストの雰囲気がある。「スポットライト 世紀のスクープ」では弁護士役で、スーパーマンをやっていそうな感じです。もう一人出番は少なめなれど、ジョン・キャロル・リンチもニヤリとしてしまう。「宇宙人ポール」「ラブ・アゲイン」とはまるで違ってね。

 

   

 

 そしてまさか今年3本観ることになるとは思わなかったピーター・サースガード。「マグニフィセント・セブン」でワル、「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発」で真理追求の博士、そしてロバート・F・ケネディとは忙しい。3本ともまるで風貌から何から違って、コチラでは彼の持ち味である“怪しげな感じ”(「ナイト&デイ」などの)はなく、理想的で野心的な政治家。

 

 アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発 

 

 ケネディ大統領出現時に、最も重要な要素の一つとしてTVがある。ジャッキーがホワイトハウスを紹介するのに用い、撮影風景が描かれている。カメラの前で話す彼女はぎこちなく、指示通りに動いている姿はマスメディアへの批判。ま、現大統領は注文を付ける人を排して、自分で発信しちゃってるけど・・・。最新テクノロジーの使い方は「LION/ライオン 〜25年目のただいま〜」が良さそうなんだけど。

 

LION/ライオン 〜25年目のただいま〜

 

 表層的なTVと違って実像に迫れるのが映画の良いところ。本作は素材提供に徹していると思うし、いろいろ考える機会をくれた。ジャッキーが腐心したのは、夫の尊厳だったのでは?今ではどこを探しても見つからないけど、当時は存在していた。また浪費家という批判もあるだろうけど、丁寧に説明している。「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」とて単純な“内助の功”映画ではない。

 

 

 

 「JFK」だけを見ても、オズワルドが単独犯だったとはとても思えない。劇中ジャッキーが語っているけど、射殺された瞬間は創作部分なのか。宣伝に使われているプロデューサーのダーレン・アロノフスキーは「ノア/約束の舟」からご無沙汰だけど、もう少しネジを巻いても良かったのでは?99分という上映時間は悪くないし、お勉強にもなるけど。劇場を埋めていたご婦人の何人が楽しめたのか。

 

現在(4/4/2017)公開中
オススメ★★★☆☆

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