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英雄は嘘がお好き



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すべての政府は嘘をつく 繰り返し観なければならないし
繰り返し覚えていなければならないこと
「すべての政府は嘘をつく」
ジャーナリストは死んではいない。
彼らが伝えることに、目を背けているだけだ。
 

















  すべての政府は嘘をつく  


観賞劇場 アミューあつぎ映画.comシネマ アミューあつぎ映画.comシネマ  


関連テーマ ドキュメンタリー  ジャーナリスト映画  アミューあつぎ映画.comシネマ  



   暖かくなり、桜も開花し、のどかな季節。それなのに、わざわざ深刻になるようなニュースを、お金払ってアミューあつぎ映画.comシネマで観るというのも酔狂です。コチラでは既に観た「ヒッチコック/トリュフォー」「たかが世界の終わり」に加えて「ラビング 愛という名前のふたり」も上映しているというのに。この始め方は繰り返していて、ジャーナリスト映画ドキュメンタリーに多い。  
     
    たかが世界の終わり   
     
   たぶん2度目だと思いますが、横須賀で「AVP2 エイリアンズVS. プレデター」を観ていた時のこと。「政府は嘘をつかないわ」というセリフに、周りにいたUSネイビーがどっと笑った。政府に従う兵隊さんでもそういう認識なのね、と心に刻んだことの一つ。で、タイトルがモロにセリフと逆で、ノーム・チョムスキーマイケル・ムーアが揃って出てきて、製作総指揮はオリヴァー・ストーン  
     
   彼らが関わった作品を観てきたけれど、メディアを土台として認識した21世紀は、とても良い方向に行っているとは思えない。また古臭いSF映画でも、「ま、いいか」てな感じで、ズルズルと日常を送っている。このページが動かぬ証拠で、観た時は怒りが湧き上がっても、長続きしないのです。よって定期的に苦い薬を飲む必要があるし、本作で知ることができたI.F.ストーンという人物は、何かの拍子に思い出すことになる。  


 マイケル・ムーアが師と仰ぐというと大げさなんだけど、手法は会社員ジャーナリストとは違って、綿密で徹底した調査を元に、政治スキャンダルを暴く。でもこの人に唸ったのは、ユーモアの精神が大事なんだって。調査報道記者という呼称すら知らなかったし、“新聞記者はやっているにちがいない”という甘い認識でいたわけだ。本作で触れられていたけど、ジョニー・デップが演じたハンター・S・トンプソンも久しぶりに思い出した。
     
   “信頼できるニュースソースを持つ”とは簡単そうでやたらと面倒くさい。このストーン氏が自前で発行していた「週間I.F.ストーン」の読者はマリリン・モンローであったり、アルバート・アインシュタインだったり、政府関係者もとは驚き。今はそれがもっと広範囲に広まるTwitterなどがあるので、マシにはなっている。権力を転覆させるなどというのは誤りで、“やり過ぎ”をチェック出来るのは市民だし、伝えるのがジャーナリストのお仕事。  


   日本のTVと同じで、ジャスティン・ビーバー、パンダ、世界の仰天ニュースなどを優先している大手メディアは、存続していることが不思議。もっともケネディ大統領の頃には、TVの強力な洗脳が始まっていて、「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」も参考になるけど、「JFK」を久しぶりに見たら唖然とする。今ではよくもまぁペラペラと、デマをタレ流せるものだと分かるけど、60年代はまるで違う。この辺はしたたかなTVの映像資料としてオススメできます。  
     
   「シチズンフォー スノーデンの暴露」に出てきた人も確認できたから、“遅れてないオレ”と安心するわけではありませんが、今後もこの手のドキュメンタリーと劇映画を並行して観て、情報を刷新していく必要はある。「ボーダーライン」を経ているので、メキシコからの移民が埋められているという事実は“ありそう”なれど、大して調べない判事には驚く。ハメてる指輪が高そうなんだよな。  


       
 2007年の「ハンティング・パーティ」でフリーのジャーナリストはいろんなメディア向けに売り込んでいて、「アメリカン・レポーター」にはアフガニスタンを忘れ去ろうとする世間様が描かれていた。「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発の」と「服従の心理」は参考になったんだけど、権力の側にいる人たちは“百も承知”だと思う。  


   チョムスキー先生の「メディア・コントロール-正義なき民主主義と国際社会-」も参考になるし、もし“いま履行されている民主主義”から脱するなら、ベン・キャッシュ一家の方向もアリだと真剣に思う。ただし、それらは心に秘めておくもので、圧倒的多数のTV視聴者に囲まれて暮らす以上、“奴らはアホだなぁ”は実に危険。身銭切ってこの手のドキュメンタリーを観るのも自由なら、知らん顔するのも自由。 はじまりへの旅


 そうそう、チョムスキー先生もマイケルも吹き替えだったのでアレ?と思ったらNHK BS1で放送されてたのだそうな。「いしぶみ」もTV番組だったし、また視聴を始めるか、というとまずないですね。まともな番組がこれくらいないってことだもの。“核攻撃してくる北朝鮮”を熱望しているTVじゃあ。ただそう思えるのも「半島を出よ」のおかげなんだけど、2005年に出版。12年も似たようなこと繰り返している。  
   この種の映画、本、デマをろ過するのに苦労するインターネット、の順に辿ると、もはやフジテレビに割く時間はない。とっくに分かっているから、持ってるコンテンツをAmazonに提供している(「四畳半神話大系」)。この辺はページ作成作業の副産物で、単純に受け手に回っているだけではすぐ忘れちゃう。まともなジャーナリストとは、ほとんど物乞いに近い苦労をして、時間をかけて伝えていることだけは間違いない。本作の大きな収穫で、まぁTVを見なくなってほんとにヨカッタ。

現在(4/17/2017)公開中ですけれど、4/28までです 
オススメ★★★★☆
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  世界を欺く商人たち  


世界を欺く商人たち (字幕版)  東京へ向かう小田急ロマンスカーの車内で見始めた。チョムスキー先生の「メディア・コントロール-正義なき民主主義と国際社会-」を読んでいて、Amazonビデオのウォッチリストに入れていることを思い出し即購入。もはやコンテンツに関しては“時と場所を選ばない、思い立ったらすぐ”の時代です。I.F.ストーン氏の教えに忠実かは判りませんが、スタートはユーモアがあり、人を騙すプロ=マジシャンが出てくる。彼らは“相手を重んじる誠実な嘘つき”とは真理ですな。  
      
     
   その真逆に位置する人々が描かれていて、毎日TVに映っている。「世界一美しいボルドーの秘密」に近い感じで、入口は滑らかですけれど、出る頃には“地球温暖化”のことを、すっかり忘れていた自分を思い出させてくれる苦い良薬。企業がお抱えの、専門知識を持たない自称専門家をTVで喋らせ、警鐘を鳴らす科学者を攻撃する。一番すごかったのはマーク・ロマノという人で、よく出演したなというくらいペラペラと持論を展開。  


   「マネー・ショート 華麗なる大逆転」に「おい、いま罪を告白したぞ」とスティーヴ・カレルがげんなりするシーンがありますけど、権力の側にいるだけで、後世に汚名を残していることに気がついていないのか、さすがの無神経さ。このあと観た「バーニング・オーシャン」にも連関している題材で、まともなニュースはふとした時に、金を払って見なければならないし、知らん顔していると自分の立ち位置が怪しくなる。  
       





 「サンキュー・スモーキング」も実に危ういバランスの上に成り立っていたことが分かる。タバコ業界を擁護する内容ではなく、観客に問いを投げかける作品だったと11年後に気がつくとは。ただ、「謀議」に近いんですけれど、見ている途中に何度もムカムカしてしまい、結果3日に分けてやっと最後まで見ることになった。監督のロバート・ケナーに感謝ですね。前作の「フードインク」から6年、そのくらい時間がかかるのは当たり前か(「すべての政府は嘘をつく」が参考になります)。
オススメ★★★★☆
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すべての政府は嘘をつく













  

 










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