ザ・コンサルタント
私めの勤務は明け方の6:00で終了。ココのところ仕事が終わった後に観賞すると、クタクタで内容が頭に入ってこなくなった。よって仮眠をとって出直すことに。熱心というよりアホですけれど、本日のスケジュールは3本立てで、3時間近い品も含まれるのでこの有様。今月の前半は少なめでしたけれど、後半になって観たい作品が次から次へと公開されます。
3本立ては本作、「沈黙 -サイレンス-」、「ルパン三世 カリオストロの城MX4D上映」で、次週は「ドクター・ストレンジ」、「マグニフィセント・セブン」、「スノーデン」、「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」なんだけど、全部イケるかどうか。定期的に読んでいる漫画も「木根さんの1人でキネマ」の第3巻と「白暮のクロニクル」の第10巻が月末に・・・。そうこうしている間にも時間は刻々と過ぎていく。
秒進分歩のせわしい21世紀で生きるのは、実にくたびれます。映画関係の人々も休みなく働いていて、本作監督のギャヴィン・オコナーは「ジェーン」を観たのが去年の10月で、主演のベン・アフレックはチラッと出てた「スーサイド・スクワッド」が9月。もし、このページを作っていなかったら、もっと突っ込むと、PCという機械の力を借りなければ、とても認識していられなかった。もっともその方が幸せだったか?
さて、ベンがこの監督と組みたくなるのも「ウォーリアー」を見れば納得。本作にもその要素が組み込まれている。「マイレージ、マイライフ」とタブって見えちゃうキャストのアナ・ケンドリックとJ・K・シモンズはお楽しみで、監督が期待していた効果が出ていると思う。ま、もしジョージ・クルーニーが出てきてしまうと「ラスト・ターゲット」と区別つかなくなっちゃうからね。
新鮮なキャストはジョン・バーサル(「フューリー」)とシンシア・アダイ=ロビンソン。ジョンに関してはネタバレになりますので割愛しますが、シンシアが演じる分析官は当世風。「ナイト&デイ」に出てきたヴィオラ・デイヴィスか「白い沈黙」のロザリオ・ドーソンに近いイメージ。上役に弱み握られて手下になって、主人公クリスチャン・ウルフの経歴を洗う過程が、そのキャラクターを示す仕掛けになっている。
年配キャストもニヤニヤしてしまって、ジョン・リスゴーは「人生は小説より奇なり」を見ていないけど、「インターステラー」とは違って××。「宇宙人ポール」がオススメのジェフリー・タンバーもニクい配置になっている。ただ冒頭にパズルを組み立てるシーンが物語っているように、ピースが一つ一つハマっていく楽しさが本作の肝なので、あまり詳しくは触れられません、ぜひご覧になってご確認を。
主人公のクリスチャンは確かに天才的な会計士で、凄腕の殺し屋かもしれないけど、障害を持っている男。ベンが演じたくなるのも道理で、クライム・サスペンスの体裁の中に「フォレスト・ガンプ一期一会」、「レインマン」の要素を組み込んでいる。どーりで無表情、サインボードいっぱいに書かれた数式なんかは天才を証明してます。「マネー・ショート 華麗なる大逆転」をご参考までに。
絵画収集もラストに効いてくるけど、思わずスクリーンにガッツポーズしてしまったのは彼を導くナビゲーター。スマートフォン経由だから「×××××」のジュイスかと思いきや、違うんだよね。TEDでステラ・ヤングが“感動ポルノ”と指摘していたけど、健常者という呼称が私めは嫌い。「Dearダニー 君へのうた」の孫娘も元気な子供にしか見えない。悪いけど、決めつける人にアイヒマンっぽさを感じてしまう。
オッサンには違いないけど、ベン・アフレックはジェイソン・ステイサム、ヴィン・ディーゼルより得したね。またダチのマット・デイモンといい勝負だ。ライフルのシーンなんかストイックで、ちゃんと零点規制してたり(「THE NEXT GENERATION パトレイバー第五章」をご参考までに)。鳴り響く銃声は重低音で「ジョン・ウィック」に引けを取らない。「アルゴ」の彼も好きなんだけど、ブルース・ウェインを演じつつ、代表作を一つ獲得。自身の監督作「夜に生きる」が5月公開と慌ただしいものだ。
現在(1/24/2017)公開中
オススメ★★★★☆
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