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グランドフィナーレ

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 映画の情報を得るツールは昨今、インターネットのサイトが中心になっております。いちおう新聞の広告はチラッと見て、TVにはそっぽを向いていて、本屋さんに行ったのはいつだったか思い出せない。現在10代だったら当然のインフラ=ネットなれど、オッサンからは何万チャンネルもあるTV、それもしょっちゅうコマンド入力を余儀なくされる、人を忙しくさせる代物。

 

 たぶん“アホらしいこと”をいちいち書いているには違いありませんが、本作に至る経緯は“10年前とは様変わりの日々”に驚いております、疲れております。なにせ学んでいかなくちゃなんないからね。で、たまたま予告編を見ちゃって、観賞がすぐに決定。これはギャガ(GAGA)の宣伝戦略のたまもの。もっとも宣伝に乗せられて、本作を観賞した人がどうなるかは興味津々。

 

 上映館もかなりご無沙汰しているシネスイッチ銀座やル・シネマだったりして、マダム層を狙っているような。感動作を期待していた人は、スカされてニヤリとするか、違うじゃんと憤慨するか。前者の私めにとりまして、観ていてだんだんこの監督さんはコメディの人って認識が染み込んできたので、楽しくなりました。感覚が今までお目にかかったことのないのが何より。

 

 バットマンの執事を勇退したマイケル・ケインが出ているというのもコメディのヒント。また軽妙な爺さんだったらアンソニー・ホプキンスモーガン・フリーマンもOKですけれど、女王陛下からの要請で指揮をする男、となるとこの人しかいない(「グランドイリュージョン」を参考までに)。またハーヴェイ・カイテル(「コングレス未来学会議」)が私めにとっての観賞要因ですけれど、いい味出してました。

 

 年配の2人にリンクするのが娘役のレイチェル・ワイズで、コメディはかなりご無沙汰だったのでは。この人の作品選択眼も確かで、ストックされている「ロブスター」が気になる。泣いてるシーンが可笑しくなるとは。ポール・ダノ(「ルビー・スパークス」も4年前かぁ)も美味しくて、当たった映画のイメージが災いしてふて腐れている役者。取り組んでる役があの男なんだけど、あいつは笑うに限る。

 

 さらにさる有名なサッカー選手も出てきますが、それはご覧になってご確認を。スイスの描き方も「アクトレス/女たちの舞台」とは趣が違っていて楽しめるし、建物の描写も「昼下がりの背徳」が近いかな?ただ映像スペックはほんの5分前に終わった「レヴェナント:蘇えりし者」が凄すぎたせいで、足りなく感じる。もっともああも精緻な映像ばかりでは目が疲れるので、バランスとしては悪くない。

 

 音楽映画でも感動作でもなく、ひたすら新しい感覚を楽しむ構えで観ているとけっこう楽しい作品です。比較対象が間違っているかもしれませんが、間の取り方が森田芳光とかジム・ジャームッシュとかを連想させる。ですからああいった感じがイケる方でしたらこの監督のファンになってしまうでしょう。「きっと ここが帰る場所」もHDDに突っ込んだまま未見だったけど、ちょっと悔しいですね。

 

 新しい才能は次々に出てきていて、今月発見は「ルーム」のレニー・アブラハムソンだけじゃなく、このパオロ・ソレンティーノもだ。それもとっくに好きな人なら知ってる。もっともただ慌てて追いかけたって忙しくなるだけで、このリゾート地の人々みたいにのんびり構えて、小便が何滴出たかとか、テレテレ生きてても良いんじゃない?という気にもさせてくれるから本作は優しい。

 

現在(4/22/2016)公開中
オススメ★★★★☆

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