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追憶の森

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 現在私めが働いているのは、Amazon小田原FCという倉庫で、連日仕事量は増えているみたい(デカいんで、まず全体なんか分かりっこありません)。ただエレベーターには熊本の地震に関して、“役に立ってますよ”という告知が貼られているので、ちょっとだけ救われるここ数日。翻って朝日新聞の夕刊には“地震後の発信、「不謹慎狩り」なぜ”という記事が載っていて、気持ちを暗くさせてくれる。

 

 Blog、SNS、Twitterは日常になっているけど、誹謗中傷をわざわざ寄せている人は、よほど時間に余裕があるとしか思えない(わざわざ取り上げる新聞も)。あれだけ膨大な量の情報から、そのほんの一部分だけを取り上げて、批判しているとは恐れ入る。誰かがミスするのを待ち構えて生活するって疲れないかなぁ、などとちょっと「ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜」のラストが頭をよぎります。

 

 インターネットの使い方なんですけれど、参考にさせていただくこと多々あり。allcinemaの投稿は無駄情報が付いているマスコミ・ニュースより役に立つ。「レヴェナント:蘇えりし者」に関して、予算がとんでもなく高額で、6.5Kで撮影されたというのは間違いないでしょう。悪口を除けば、純度の高い情報だけを抽出できる。さらに宣伝になりますが、Amazonは震災などに見舞われた場合、使える。

 

 確かに水や食料は届くかもしれないが、それは“一人で身の回りの事が出来る人”に限られる。私めの場合もし家が倒壊し、避難所での暮らしを余儀なくされたら、親父のオムツをどう調達するかを迫られます。そういう時、必要な場所に届くAmazonは使える。また病院に連れて行ったりと、リアル店舗に行く暇ありませんので、待合室などで買い物できるというのは悪くない。

 

 さて、前置きが長くなりました、ガス・ヴァン・サントの新作です。思えば今年閉館してしまったシネマライズで、「ドラッグストア・カウボーイ」を観てから幾年月、この人の姿勢は変わりません、インディ系を貫いてます。だって日本が舞台だけど、ロケしてないでしょう。出てくるタクシーを見れば一発で判る。でもそれは些細なことです。

 

 「永遠の僕たち」を未見の方にはオススメなんですけれど、登場人物3人の配置は近い。それに触れてしまうと台無しになりますので割愛しますが、自殺の名所に入ったアメリカ人の前に、都合よく英語が話せる日本人が出てくるわけないもんね。その辺はご都合主義で出来ている映画ならではなんですけれど、困ったのは気合の入った「レヴェナント:蘇えりし者」が良くも悪くも祟っている。

 

 「グランドフィナーレ」と本作ともに5年前だったら映像に魅せられたはずが、その部分が削がれるのです。やはり映画において映像、それとテクノロジーは重要なのですな。だからって安易に金つぎ込んで競争しても・・・。マシュー・マコノヒーも必死こいて樹海でのサバイバルを演じるんだけど、レオナルド・ディカプリオの後では見劣りしてしまう。

 

 じゃあ予算をタップリかけた作品に、インディ系は太刀打ちできないのか?ということもなく、核になる物語がその不安を払しょくしている。ナオミ・ワッツは「マイ・ライフ・メモリー」もなかなかでしたが、マシューと年齢に相応しい夫婦役で、本作を大人向けにしている。「グッドウィル・ハンティング」からガス・ヴァン・サントもそれなりにトシを取ったのです。

 

 インターネットによって未知の土地でも、人は行くことが出来る。ただ、便利な世の中になったからと言って、家族の絆はなくてはならないもの。そしてその絆は亡くなったからといって、消え失せたりしない。たぶん本作に監督が込めたテーマなのでしょう。大人が道を見つけられず迷っている21世紀、基本に戻って大切なものを再確認するファンタジーでした。

 

現在(5/2/2016)公開中
オススメ★★★☆☆

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