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オデッセイ

  オデッセイ

 

 火星を舞台にした作品は2012年の「ジョン・カーター」以来。2000年には「ミッション・トゥ・マーズ」「レッド・プラネット」などがあった。蛇足ながら日本製アニメ「カウボーイ・ビバップ」だと人類が住んでいる惑星。で、どうも本気で火星に行こうとしてる人は、少数派ではないみたい(「NEXT WORLD」)。ネットの世界は進化が早く、日常で実感しているし、映画になる頃には古びてしまう。

 

 よってさすがに宇宙に行けた人類は滅多にいないし、ホラが通用する最後の開拓地=宇宙、映画館のスペックを活かす意味でもこのネタは有効な戦略。と監督のリドリー・スコットが踏んだかは不明ですけれど、コケたと評判の「プロメテウス」から4年、SF超大作にチャレンジしてくれたのは嬉しいですな。史劇的コスプレ「エクソダス:神と王」も良かったし期待は大きい。

 

 で、全編オマージュで満ち満ちていて、実に楽しい。長い上映時間=142分も退屈ではなく、満腹で劇場を後にできます。昨今「ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション」のコメンタリーを聞きながら楽しんでるんですけれど、あれもオマージュてんこ盛りなんだそう。監督クリストファー・マッカリーの「「コンドル」へのオマージュなんだけど、みんな気づかないんだよな」というコメントには、プロはやはり違うと唸っております。

 

 とは言ってもこのページの目的は“関連作をオススメする”ですから、気がついたのを幾つか挙げていきます。スタートは当然「エイリアン」っぽい緊張感で、マット・デイモン演じるマークが火星に置いてかれちゃう。ところが実にご都合主義のキャラクターで、彼はなんと植物学者。残った食料とクルーの“排泄した落とし物”でジャガイモを栽培。なんとSF映画で「プロヴァンスの贈りもの」の展開があるとは。

 

 「ミッション・トゥ・マーズ」でもドン・チードルが火星に一人生き延びていますけれど、食料を自給自足するというのは新しい。無人島に一人残された「キャスト・アウェイ」のSFバージョン。話し相手はボールではなく、PCでログをつけていれば正気も保てる。この辺は「アバター」に似ているというか、3Dを意識した画作りのために必要だったのでしょう。

 

 クルクル回る重力発生装置を備えた宇宙船は「インターステラー」とご同様ですけれど、無重力の描き方はSF映画の金字塔(「2001年宇宙の旅」)とチョッと進化しているようで観客を飽きさせない。火星でのサバイバルと並行して、地球でもドラマは展開しますけれど、「コンタクト」と比べると、合衆国における中国の位置も変わってきている(参考までに「ブラックハット」をどうぞ)。

 

 惑星の重力を利用してジャンプするは「2010年」にあったけど、「スタートレックW故郷への長い道」なんてタイムトラベルまでしちゃう。取り残されたマークを母船に迎える部分は、「ゼロ・グラビディ」「アイアンマン」を合体させている。ほとんどこれ以前の主だった作品で培われた特撮技術を、これでもかと詰め込んでいるし、映画好きは帰る道々思い出しているだけで楽しいはず。

 

 キャストも実に豪華で、マット・デイモンを筆頭に「インターステラー」では宇宙に行かなかったけど、ジェシカ・チャスティンが貫録の船長。妹の方が好きなんだけどケイト・マーラももっと出演作が増えていきそう。マイケル・ペーニャ(「大いなる陰謀」)が絶妙なアクセントで、クリステン・ウィグ(「LIFE!」)、ショーン・ビーン(「ジュピター」)、キウェテル・イジョフォー(「それでも夜が明ける」)などなど。

 

 オマージュてんこ盛りで、豪華なキャストで最新特撮技術も惜しみなく投入。そしてサバイバルなんだけど、実話を基にした「白鯨との闘い」とは違ってフィクションの強みを存分に生かしたご都合主義でたまらない。そして忘れちゃいけないのが“船長が残していった曲はDiscoミュージック”。ココです、ここが最も肝心で息苦しいし、それを感動のラストにもっていく王道ながら、グロリア・ゲイナーのI Will Surviveがエンディング。

 

 人工知能は人類を超えてしまうかもしれない(「チャッピー」)。何不自由のない世界はホントはディストビアで息が詰まって仕方がない(「ハーモニー」)。でも人類は未開拓の地に希望を求めて旅立つことを止めない。切羽詰まれば嫌でも知恵を絞って生き残ろうとする。“仲間を見捨ててなるものか”もこの映画にとって欠くことのできない要素で、御年79歳のリドリー・スコットにはまだまだ撮ってほしくなりました。

 

現在(2/5/2016)公開中
オススメ★★★★☆

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関連作

  レッド プラネット

 

 火星をテーマにした2000年公開のSFはもう1本「ミッション・トゥ・マーズ」があって、当時の合衆国で話題があったのかもしれない。「エアフォース・ワン」「エグゼクティブ・ディシジョン」「アルマゲドン」と「ディープ・インパクト」みたいに相乗効果を狙った映画会社の戦略も何年か経つとハッキリするね。

 

 で、ゲイリー・シニーズの方は観たけど、コチラは放ったらかしで16年が経過。「オデッセイ」と比較して技術の進歩を確認する予習もあって眺めてみたけど悪くない。2057年という設定は笑われない程度にクリアしている(コケた例は「サウンド・オブ・サンダー」)。ネットのアクセス数を競っている宇宙飛行士には説得力がある。

 

 基本的にはエラク遠い火星からの生還がテーマで、盛り上げるため借りてきた設定=オマージュは映画好きお楽しみの一つ。いきなりキャリー・アン・モスの役名がボーマンってすごいけど(アレのまんま)、船内に残った彼女には「エイリアン2」みたいなコトが待っていたりと、元ネタ知ってる人はニタニタしてしまうに違いない。

 

 そして2016年の今ではキャスト中の知名度がもっとも高いザ・メンタリスト=サイモン・ベイカーは貧乏クジを引かされる。というのは目立たないのは仕方ないけど、物語全体のバランスを取るために、ちょっと無理のある××××しちゃうんだよね。

 

 テレンス・スタンプのキャラクターは時期として「イギリスから来た男」に近く、なかなか美味しいところを持っていく。それはトム・サイズモアもご同様で、「ヒート」で一緒だったヴァル・キルマーは主演で悪くないけど、キャリー=アン・モスなどが定型キャラ。ラストのキャリーなどの使われ方はモロに「 MATRIX 」だよ。

 

 月の向こうに行く宇宙船には“重力発生装置が不可欠”なのが今のところ常識だから「プラネテス」「インターステラー」と近い形状の母船が出てくる。「ピッチ・ブラック」に近いあの虫はご愛敬なのか、「テラフォーマーズ」がパクったのか? 軍隊から借りてきたロボット=AMEEにドローンが搭載されていて、コレは悪い時代を先取り。実に不埒な楽しみ方なれど、駄作って片付けないで観賞可能なのは特撮のクォリティの成せる業。
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