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 「ボーダーライン」が先月で、またまた来ちゃった古巣の上大岡。TOHOシネマズの中で訪れる頻度の高い劇場は最短距離にある小田原、次いで海老名、ららぽーと横浜の順になっていく。すべて上映作品による選択で、ひょっとしたらと思ったら本作も現在シャンテで上映されていて、「ヘイル、シーザー!」「追憶の森」「ルーム」もだから、相変わらず好みのライン・アップを取り揃えている。

 

 そして本作観賞の決め手はキャストで、マリオン・コティヤールのデータをIMDbで追ったのが1年前なのか。瞬く間に時が過ぎていることを教えてくれるテクノロジーに、苦々しくも感謝といったところ。更にマイケル・ファスベンダーに関しては劇場が「スティーブ・ジョブズ」で、家だと「FRANK -フランク-」。この人たちも忙しいけど、マークしている客の方もヘトヘトになる21世紀。

 

 監督は全くノーマークで、本作の後に「スノータウン」にするか黒澤明監督による翻案「蜘蛛巣城」にするか迷うところです。これは「英雄の証明」「テンペスト」の時も感じたんだけど、シェイクスピアのファンは確実にいて、9:05から上映なのに席は4割くらい埋まっている。ちょっと前にイーサン・ホークの「アナーキー」もあったけど、アチラは現代風にアレンジしてあるみたい。

 

 昨今超大作で豪華なキャストがゾロゾロ出てくるのは、アメコミ映画かジュブナイル原作のディストピアSF(「ダイバージェントNEO」「ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション」)。史劇的コスプレで超大作風だと「エクソダス:神と王」とか「ノア/約束の舟」と聖書を題材にした作品を2015年、2014年に拝んでいる。シェイクスピア劇は2011年の「テンペスト」以来となる。

 

 英国を代表する劇作家の作品にフランス人=マリオン、ドイツ人=マイケルがキャストとして配され、オーストラリア人がメガホンをとる。もちろん通ならダメ出しになりそうですけれど、私めはマクベス初体験だからして入門編になりました。アプローチとしても悪くないと思います。直近で一番近い印象は、シェイクスピアではありませんが「ヴァルハラ・ライジング」

 

 なるたけロケーションを活かして、セリフが全ての劇ですからこの選択は間違っていない。また知ってるキャストでイギリス人はデヴィッド・シューリス(「ゼロの未来」)だけなんだけど、セリフを味わえるほど英語は達者じゃないので気にならない。もし味わうなら「ハムレット」で、なんでそうなのか?はアル・パチーノ「リチャードを探して」をご参考までに。

 

 いちおう学生時代に習ったし、その辺の知識は「もうひとりのシェイクスピア」を観る時には役に立った。で、幾つかシェイクスピア劇を見てきて、本作を観てつくづく納得する。“人の欲”と“霊の囁き”、そして“邪な唆し”って仕掛けを物語に込めると、何世紀も人々を魅了する。もちろん解説書はやたらとあるし、20数年前に授業で聞いていたかもしれませんが、自分なりに確認。

 

 マイケル扮するマクベスは欲にかられて王様を殺す。そこには魔女の予言と、マリオン演じる奥さんの唆しが介在する。この構造は「ハムレット」もそっくりで、知ってる人には今更なんですけれど、これを踏まえたうえで「蜘蛛巣城」を試したくなる。ただし、こう言った入門編として優れているにもかかわらず、やはり「レヴェナント:蘇えりし者」がまたしても祟った。もう風景に圧倒されないのです、困ったものだ。

 

現在(5/13/2016)公開中
オススメ★★★☆☆

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