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アリスのままで

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 「しあわせはどこにある」には辛かったおすぎさん、本作に関してはおすぎのビデ・シネプレヴューで“ジュリアン・ムーアの演技を見て”としてある。オマケにアカデミー賞インディペンデント・スピリット賞も主演女優賞を獲得している。前々から演技力を見せつけるタイプというより、作品に尽力する人という印象を私めは持っておりましたが、今回は入り込んでいる。

 

 若年性アルツハイマーを患っている人は身内にいないので、この病はこういうことなのかを知る機会も得られるけど、全体的には“難病もの”と感じさせない上品さがある。「私の中のあなた」みたいな凄いのもあるし、「きっと星のせいじゃない」みたいに生々しい部分を入れるものもある。「50/50フィフティフィフティ」の淡々とした感じとも違うテイストは監督らしさでしょう。

 

 もちろん観賞の決め手はジュリアンだけじゃなくて、クリステン・スチュワート出演が大きい。今回は次女役で、ちょっと距離のある母親とのお芝居に注目してしまいました。これからキャリアを築いていくクリステンにとっては、インディ系だろうと超大作だろうとコツコツ仕事してきた先輩だからして。実際二人のやりとりには食い入るようになってしまった。

 

 長女役のケイト・ボズワースは「ラスベガスをぶっつぶせ」からご無沙汰でしたけど、お母さん役が相応しい。でも注目は夫役のシェーン・マクレーで、家族の接着剤というか緩衝材のような役回りを穏やかに演じているのがよろしい。そしてアレック・ボールドウィンは「ローマでアモーレ」「ブルージャスミン」とオッサンが板につき過ぎてチョッとトホホ、アレが好きで何度も見ているもんで。

 

 過度に描いてはいなくても、大学教授という知的な仕事をしてきて“自分が分からなくなる病”にかかるとは悲劇。「サンドラの週末」などもそうですが、そこに主演女優の実力が試されるわけで、見事にその期待に応えているジュリアン。ただそれだけでなく、家族の真に迫った思いやりが静かに伝わってきて上品に感じるのだなぁ。フェイド・アウトするラストに、ジュリアン主演の「ブラインドネス」を思い出す人はあんまりいないでしょうけど。

 

現在(7/7/2015)公開中
オススメ★★★★☆

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 監督ジャウマ・コレット=セラ(「エスター」は凄すぎた)、製作ジョエル・シルヴァー、主演リーアム・ニーソンという布陣だから、「アンノウン」に近い作品?と思っていると期待通りの導入部になっている。ただし原題が“NON-STOP”というくらいで、緊張感しっぱなしのサスペンス・アクションであり、スカイパニックの王道パターン。ただし9.11以後にこの題材に挑む勇気はさすが(「崖っぷちの男」しかり)。

 

 「クロエ」でも共演しているジュリアン・ムーアは、リーアムとイイ見せ場を作ってくれる。ただし彼女もコマに徹して、それほど目立たない。また2人以外はほとんど見覚えのない人たちばかりだからテンションは維持される。加えてメールのやり取りを画面上に映すやり方は「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」と同様に、現代である証拠だし、今後はもっと増える描写。

 

 怒れる子煩悩スパイのシリーズが終わっても、主人公がひょっとしてワルなのでは?と観客に疑わせることが出来るのはリーアム・ニーソンくらいで、彼は今なかなか良いポジションにいる。ただ、出演作が多産されている昨今、劇場で拝めなかったんだよな。93年の「パッセンジャー57」、96年の「エグゼクティブ・ディシジョン」以来ご無沙汰だけど、やはり見入ってしまう。監督もアメリカ映画だけにやりたい放題で清々しい。
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