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シドニアの騎士(劇場版)

  劇場版 シドニアの騎士

 

 機動戦士ガンダムの人気は衰えていないようで、「プリデスティネーション」を観に行ったブルク13でも「機動戦士ガンダム THE ORIGIN I」を待つお客さんを多数見かけた。なので興行通信社のミニシアターランキングで1位を獲得しているのは納得。発表されたランキングだけでは、疑わしいと思ってしまう悲しい時代。また本作も3位にチャートインしているので一安心。

 

 なんでホッとしたかといえば、ららぽーとにあるTOHOシネマズでは公開2日目なのに入りがイマイチだったのだ。まぁ土地柄もあるし、9:15から観るのも酔狂か。チケット買ったら\2000だったりして、うーむ大丈夫かな?上映時間が134分なのは12話分をまとめるんだから仕方ないけど、はてさて。わざわざ劇場に足を運んだのは、この作品の音を体験したかったからに尽きる。

 

 それは主人公の谷風長道くんが操縦する継衛(つぐもり)発進のシーンで満たされる。家で延々とTVシリーズを見ているけど、デカイ音で楽しめない不満が募ってしまう。それだけ画は完全に劇場版のスペックで、あえて作り直す必要などないものだ。そしてこの映画バージョンは、“ファンサービスに徹した優れもの”を目指していない。観賞後に唸ってしまったのは、フラッと劇場に入った人が虜になってしまう仕上がり。

 

 これは昨今の流れに逆行していて素晴らしい。シリーズは尽きることなく量産され、昭和時代の名残みたいなアニメーションが幅を利かせているのが現実。よって観客もまばらな劇場で観たこれが、余計に気に入ったのかもしれない。さすがですよ、宇宙船シドニア底部から、食べ物欲しさに人里に現れた長道くんは継衛パイロットになり、得体の知れない奇居子との戦闘に没入していく。これを無駄なく簡潔にまとめている。

 

 TVシリーズをしつこく見ていた者でも違和感を感じることなく、クライマックスまで目が離せない。ここを切ったな、端折ったな、などと思う間もなく最終話「帰還」で描かれた戦闘シーンに至ってしまう。もし腑に落ちなかったら、リリースされているDVDを見ればいいんだし、劇場の興奮を最優先にしていることがひしひしと伝わってくる。

 

 ラストに展開する戦闘シーンは圧巻で、スターウォーズのエピソードYUの合体技だ。長道くんと紅雀のバトルは、Uからの流用に見える。オビワンとジャンゴ・フェットが小惑星帯で繰り広げたドッグファイトは未だ色あせない。そして奇居子(がうな)の内部に第一小隊が突入するパートはモロに、デススターのリアクターを破壊するYのクライマックスを思い出させてくれて大興奮。

 

 海外向けを想定した場合この処理は合格。もちろん日本製ロボットアニメーションだから、止めの一発がロケットパンチというのも文句なし。設定などのドラマパートが重要性を増すのは、第二期終了後に作られるであろう劇場版パート2でしょう。よって今から期待が膨らむ。また既存の素材を存分に料理しているなかで、新たに付け加えられたのがお宝シーンというのはニクいですな。

 

 「ピープルVSジョージ・ルーカス」などを見ると、「スターウォーズ」を自分で編集したと誇らしげな人が出てくる。それだけ玄人と素人の距離は縮まってきている今世紀、“ダテに長い期間携わってきたわけじゃない”プロ根性が本作には詰まっている。\2000のチケットに文句どころか、次回は\2500払ってもいい。マンネリどころか化石みたいなアニメはもういらない、殻を突き抜けた新作の誕生だ。

 

現在(3/7/2015)公開中
オススメ★★★★☆

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  楽園追放 Expelled from Paradise

 

 もはや東映、東宝という括りは痕跡に過ぎないが、「シドニアの騎士(劇場版)」はTOHO animationでコチラはTOEI ANIMATION。去年の10月くらいにごく短期間本作の宣伝が、パソコン画面上に映されていた記憶がある(情報更新は秒進分歩です)。キャラクターに萌えたりしないので、この種の作品には偏見がある。でも偏ったモノの見方は大損することもしばしばで、本作はその典型。

 

 「とある魔術の禁書目録」も見たらハマって抜け出せなくなったのが、2、3年前(このページ作っておいてヨカッタ、曖昧な記憶を修正してくれる)。キャラクターは今のファンを満足させるものでなければならないけど、中身がしっかりしているとオッサンでも観賞可能。タブレットで冒頭部分を見たら、一気に作品世界に没入することになった(それが通勤するバスの中というのも21世紀的)。

 

 本作が描いている未来では人々は既に肉体を持たず、チップになって地球の衛星軌道上に浮かんでいる。この設定は「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」のタチコマを経ているのでついて行ける。「エリジウム」にしろコチラにしろ地上はあくまで荒廃地で、空気のない空間は極楽(逆の例は「機動戦士ガンダム」)。ところが“そんなことできないはず”の地上からハッキングされて、主人公アンジェラは即席の肉体で赴くことになる。

 

 地上に降下するとスパイク(「カウボーイビバップ」)そっくりのディンゴが待っている。海千山千な感じは今や絶滅危惧種のキャラクター。概念の中で生きてきたアンジェラは草薙素子とは違って、“世間知らず”だからディンゴとの道中で世界の実像に触れる。ハッキング元はなんと・・・の部分はぜひご覧になってご確認を。「SHORT PEACE」の最終エピソードを発展させて、「ウォーリー WALL E」も混ぜてが近いかも。

 

 「FREEDOM」も入っているね、とネタ元は我が国が世界に発信できる文化=アニメーションを継承している。“空気のない宇宙の果てに旅立つ知性は、人でないかも?”という部分は新しい。そして東映だけに“仁義”が肝心なキーワード。人の脳内を探っていくベクトルが「LUCY/ルーシー」だとすると、逆は「インターステラー」。共に物語に組み込んでいるからさすが。
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  いなかっぺ大将

 

 遠い未来を描いたSF作品「シドニアの騎士(劇場版)」の関連作として挙げるのは的外れかもしれませんが、谷風長道くんをみていると、オッサンはこの風大左ヱ門を思い出してしまう。それはシドニア底部(田舎)から出てきて、おにぎりを食べていて(年じゅう腹を空かせている)、女の子にモテモテで(星白閑、科戸瀬イザナ、緑川纈)、陰険な奴(岐神海苔夫)に邪魔をされ、動物(ヒ山ララア)に見守られているからかもしれない。

 

 コチラの風大左ヱ門は田舎から東京に出てきて“未来の大物”を目指す。花ちゃんキクちゃんというガールフレンドがいて、西一という邪魔者がいて、ニャンコ先生が指導。で、久しぶりに見ると主題歌を忘れてないんだよねぇ。また大左ヱ門役の野沢雅子はこの手のギャグ漫画に欠かせない(「ど根性ガエル」もそうだ)。「銀河鉄道999」の星野哲郎もやってるし、今考えるとすごいよね。

 

 女性のキャラクターがそろって美人で、男の子は美麗とは言い難いのが「シドニアの騎士」との差異で、それがそのまま時代記号でしょう。また40年前のアニメーションには表現の自由があり、21世紀になっても継続して放映されている作品群には“人工臭”が漂う。どれとは言いませんが、整合性を欠くことこの上ない。インターネット出現以前の夢の中=昭和時代で暮らしたい人々に向けて作られているんでしょう。

 

 それならコレを見れば、大満足すること間違いなし。言葉遣いから何から当時の風俗だってわざわざ再現する必要はないし、見ていて疲れない。“今作られている古臭いアニメ”はなんだかんだ言っても、最新技術が導入されていて目が疲れる。この紙芝居に等しい世界こそオススメです。押井守も所属していたし、「ヤッターマン」を生み出したタツノコプロのギャグは全然色あせない。
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