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しあわせはどこにある

  しあわせはどこにある

 

 おすぎさんはアテになる映画評論家だと何回か触れましたけれど、それは今も変わらない。よってCDV-NETに載っている“おすぎのビデ・シネプレヴュー”の「チャッピー」評は的外れだとは思わない。確かにね、ニンジャとヨーランディはダメかも。「ブラックハット」の魅力は十分に伝わらなかったとは正直で、本作に関しては“タイトルだけでダメでしょう、時間が有り余っている人なら・・・”と辛い。

 

 時間は有り余っておりませんが、それを切り詰めてでも観ておきたかった。もちろん主演のサイモン・ペッグが大きいけれど、予告編でロザムンド・パイクが良妻賢母って感じに映っている。あの「ゴーン・ガール」が今のところ知名度抜群かもしれませんが、「アウトロー」の彼女も捨てがたい私めにおきましては、わざわざ渋谷まで足を運ぶ気にさせるのです。

 

 相変わらずイヤというほど上から音が降ってくる渋谷ですけれど、お久しぶりのシネマライズにやってまいりました。ホントは前売り券を買ったシネマカリテのはずだったんだけど、本日の上映がなかったりして。また券を出したら「今日はサービスデイですよ」と言われたりして・・・。\1000で観賞可能なところを、\1400払ったとしても気にしません。

 

 それにしてもアチコチのシネコンでは「海街diary」を上映しまくっているのに、「ワンダフルライフ」「大丈夫であるように-Cocco 終わらない旅-」を拝んだココでは・・・、月日の経つのを実感です。もっとも本作を観たら、この劇場の作品選択のセンスが健在で満腹にしてもらいました。たとえ傑作の是枝裕和作品後であっても全然見劣りしない。

 

 確かに「ハチミツとクローバー」の竹本くんが“自分探しの旅”に出ても笑われないでしょう。ジュリア・ロバーツ「食べて、祈って、恋をして」の素敵な感じは出せないかもしれない。しかし「LIFE!」が大好きなオッサンとしては、こちらもオススメです。「シティ・スリッカーズ」を見た時は若かったから、“オッサン達何やってんだ”とも思ったけど、その年齢に達するといちいち頷いてしまう。

 

 何不自由のない、文句のつけようのない世界で生きる精神科医のヘクターが主人公。彼が看ている患者たちだって、ある意味贅沢な病で、冒頭の感じは「主人公は僕だった」に近い。で、なーんか物足りないな、このままでいいのか?と思い立って旅に出る。繰り返し描かれたパターンなんだけど、下地に「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」があるのが見過ごせない要素。

 

 なにせサイモン・ペッグはアチラで声の出演を果たしているし、飛行機の描写は「キッド」っぽいしと目が離せないんだよね。ケヴィン・スペイシーが演じた精神科医もこの贅沢な病気に食傷気味だったけど、ヘクターもある日プッツンして中国へ飛び立つ。飛行機で隣に座った銀行家がステラン・スカルスガルド(「ニンフォマニアック Vol.1」)で、マジ顔が可笑しくて仕方ない。

 

 彼だけでなく魅力的な脇固めは「シェフ! 〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜」も良かったジャン・レノと「人生はビギナーズ」に近い印象のクリストファー・プラマー。ステラン、ジャン、クリストファーという贅沢さが私めの観賞誘引剤なのです。ただヘクターが行く先でアテにしている人物は2名。一人はアフリカでお医者さんをしていて、もう一人は忘れられない昔の女。

 

 アフリカに行けば、これって冒険だよなという体験もあるけど、ヘクターは徐々にステップ・アップしていく。自分が看ているのは“贅沢病”なのだと認識した彼が、合衆国に向かう飛行機の中で、医師としての自分を見出す。精神科医とて基礎知識は心得ているから、余命わずかの患者にどう接したら良いかは分かっている。結果として患者から医師とは何か?を教わるんだけど、このエピソードにはグッときます。

 

 元カノに“いい加減目を覚ましなさいよ”と尻を叩かれ、科学の力で大切なことに気づき、愛する人の待つ街まですっ飛んで帰る。このもう分かりきっているラストは、スターのフィルモグラフィを漁れば必ずある。あえて挙げるとすればベン・アフレック「世界で一番パパが好き」ですかねぇ。でも「宇宙人ポール」のサイモンがやるところが良いのです。そういえば相棒のサイモン・フロストの「カムバック!」見てなかったんだよな。

 

現在(6/16/2015)公開中
オススメ★★★★☆

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  カムバック!

 

 「セレステ∞ジェシー」でラシダ・ジョーンズに惚れたのは、なにも私めだけではないみたい。間違いなくニック・フロストもその一人で、出るだけでなく原案、製作総指揮を兼ねて気合いの入っている1本。ま、あまり思い入れが強すぎると作品が空回りしてしまいますが、この手のコメディに厳密な構造はいらない、ハッピーエンドに至るまで展開がミエミエであっても問題ないのです。 

 

 ベースは「燃えよピンポン」に酷似していて、子供のころは天才肌だったのに、大人になったら太っちゃって見る影もない主人公。ところが雷に打たれるが如く、美人に恋をして復活。それがこの場合はサルサなんだけど、キューバ音楽はこの作品には無くてはならない。早い話がなけりゃあ悲惨だが、カストロ国の音楽とダンスが新鮮なのだ。既に社交ダンスは「Shall we ダンス?」があるからね。 

 

 こういうのを見逃すと後悔するんですよ、物好きなもので。だって「宇宙人ポール」の相棒がホントにチラッと映る。「しあわせはどこにある」主演のサイモン・ペッグ出演はもちろんオマケなんだけど、しめたと小ガッツポーズ。そしてもちろん見ときゃよかったという後悔の念はラシダ。あとは妹との感じがなぜか「ゴーン・ガール」っぽかったんだよな。それとゲイのイラン人はなくてはならないアクセント。
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