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ブラック・シー

  ブラック・シー

 

 「ナイトクローラー」をシネマカリテにて観賞後は、新宿武蔵野館にて本作を拝む。以前は自由席でしたが、コチラも座席指定を導入しましたな。良し悪しはおくとして、立ち見を残したのはさすがです。“観客をおびき寄せる”というと聞こえが悪いですけれど、エサに釣られてやってまいりました。関東エリアでここしか上映してないし、監督がケヴィン・マクドナルドだから気になるし、潜水艦映画だから行くしかない。

 

 「わたしは生きていける」が去年で、ケヴィンの作品がコンスタントに公開されているだけでも信じられない昨今。でも潜水艦映画に飛びつく人多いと思うけど、厳しかったんですかねぇ。内容はソコソコという印象なれど、映画監督たるもの「Uボート」に挑戦したくなるのも人情。「敵こそ我が友」の人ですから、設定は抜かりなく説得力あります。

 

 “スターリンからヒトラーに資金提供があった”かどうかは不明。しかし“闇に葬られている”数あるエピソードの一つとして信憑性あります。ひょっとするとアレの製作中に“ここだけの話”として監督が聞いたのかもしれない。実際は「ヒトラーの贋札」みたいになっていきますが、映画ですからブツじゃないと。金塊が出てくる映画にお目にかかったのはどれくらい前だろう?

 

 ナチの財宝をかっぱらう痛快作なら「戦略大作戦」が断然オススメ。金に困ってやむにやまれずは「バンク・ジョブ」に近いのかな?というのはざっとイントロを眺めた印象。で、イギリス人のケヴィンだけに、ケン・ローチ作品(「ルート・アイリッシュ」「エリックを探して」)に出てきそうな生々しい崖っぷちのオッサンがゾロゾロ出てくる。「ガタカ」のジュード・ロウもとうとうバツイチがハマっている。

 

 後の展開が読めそうな仕込みは、“イギリス人とロシア人が呉越同舟になる”という設定なんですけれど、ラストはもうひと捻りしてあります。ただどうしてもセリフに頼っちゃうのは仕方ない。新鮮だったのは信じられないくらい赤錆た潜水艦で、ホントに潜れるのかよと思わせる。海中のシーンはCGが使用されますけれど、港にいる時は実物ですから、そのくたびれた勇姿を拝める。

 

 戦闘中ではありませんので、潜水艦映画のお約束の一つ=駆逐艦による機雷攻撃はありませんが、「レッドオクトーバーを追え!」によく似たシーンが出てくる。もちろん艦内でクルー同士の争いごとも勃発。しかし潜水艦映画につきもののシーンがなかなかなか出てこなくて、おかしいなぁと思っていたら最後に・・・ぜひご覧になってご確認を。スカイパニックの“窓が破れて外に放り出される乗客”と同じアレです。

 

 グルジアとロシアの間の紛争という時代記号が監督の真骨頂でしょう。もしなかったら完全にB級アクションで済まされてしまう。「眼下の敵」とて原作はイギリス人が書いているのに、英国海軍が出てくる作品はお目にかかったことがない。「運命を分けたザイル」などノンフィクションはいい線なんだけど、この手のものになると今一歩のケヴィン・マクドナルド。でも潜水艦映画を継続してくれたことに感謝。

 

現在(8/25/2015)公開中
オススメ★★★☆☆

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  眼下の敵

 

 潜水艦映画が好きだ、などとほざいていながら、ロバート・ミッチャム主演の本作を見ていないとなると“映画の敵”なのかもしれない。というのは「デッドマン」のことを書いている蓮實重彦氏の映画狂人日記P186で、ロバート・ミッチャム触れて、“これに興奮しない者は映画の敵だ”とある。彼の作品を見ていないことも恥ずかしいんだけど、「レッドオクトーバーを追え!」がモロにパクリだったと思い知らされる。

 

 付け加えるならドイツ側の部分を後の「Uボート」で補完すると、本作の面白さは倍化します。実物の駆逐艦を使っての撮影だから、海上のシーンは迫力満点。特に機雷攻撃は凄くて、Uボートの乗組員が震え上がるのも無理はない。水中の特撮部分も最新作の「ブラック・シー」に見劣りしないんだよねぇ、むしろシーンが長いと一発で「あっ、CGだ」とバレてしまう。

 

 米駆逐艦艦長がUボートを追う理由も、Uボート艦長がヒトラー嫌いで、第二次世界大戦が名誉も尊厳もないただの殺戮だと吐き捨てるのも、前大戦の記憶が生々しい時代ならではの自然さでこちらに伝わってくる。トシ食いましたから、彼らの一言一言が響くんだよなぁ。この当時から人類は機械化、効率化を促進し、人間が介在する余地をなくし・・・。人間は“殺し合いという業を背負っている”のが分かっているくせに、いつまで経っても止めない。戦争効率化の果てが「ドローン・オブ・ウォー」だよな。
オススメ★★★★☆

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