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LIFE!

  LIFE!/ライフ

 

 妄想癖のあるキャラクターで真っ先に思い出すのは「めぞん一刻」の五代くんだ。管理人さんのこと考えてて、電柱にぶつかっちゃったりしてね。妄想が飯のタネ=作品なのはもちろん作家で、自らの生み出したキャラクターに助けられて冒険したり書いているキャラクターが出てきたり登場人物と直接出会ってしまったり

 

 「ペントハウス」は公開されて「エイリアン・バスターズ」レンタル屋ストレートで残念だけど、運よく劇場で拝めたのがなにより。ベン・スティラーがやる気になるのは、オリジナルを見たら一発で理解できます。製作、監督、主演兼任したくなるのも当然です。初監督作品は「リアリティ・バイツ」で、「ズーランダー」はらしい1本だけど今回は素晴らしいの一言に尽きる。いつの間に監督として成長したのか。

 

 「メイジーの瞳」「大統領の執事の涙」×5でだんだん賞とは縁のない作品に感無量になり、受賞作を“どうしてかなぁ、映画として上等かなぁ”などと疑問を持つ今日この頃。でも劇場の反応はどれも良いんだけどねぇ、媒体の露出頻度は作品内容とは・・・。去年の10月くらいから宣伝が打たれていて、“アカデミー賞最有力”って観賞後も的外れじゃなかったと思います。

 

 だって至れり尽せりの娯楽作ですよ、それだけじゃなく時代の流れもきちんと切り取ってますよ、浮世離れなんか全然してませんし、女優の趣味も・・・これは余計か。ぜひオリジナルとの並行観賞がオススメなんですけれど、なぞっているのではなく、エッセンスはきちんと抽出されていて、スケール・アップしていて、“後に才能のある監督がリメイクするかもしれない”とまで思わせる。

 

 21世紀の平凡なサラリーマンですから、主人公ウォルター・ミティは朝からパソコンの前に座って、出会い系サイトを覗いている。でもこの部分で、この人が奥手なのは誰が見ても明らか。ところが電車待ってる時に妄想スタートで、「ボーン・アルテイメイタム」ばりのアクション。夢から覚めて出勤すると、紙媒体の雑誌=LIFEは買収されちゃって、経済吸血鬼の手先がせっせと人員整理しようとしている。

 

 物語は彼の妄想と現実の冒険が並行して描かれて、退屈する瞬間がない。妄想部分はベン・スティラーの真骨頂で、「ベンジャミン・バトン」のパロディだったり、「マン・オブ・スティール」とか「ハンコック」っぽい超絶VFX も楽しい。現実の世界で彼のお仕事はネガの管理。そこにカメラマンから“最後の一枚”が届けられたハズが見つからず、エラく遠い地に旅立つことになる。

 

 旅先はグリーンランドからアイスランドに至るんだけど、風景は絶品。たぶんフィルム撮影でしょう、なかなかあの感触は出せない。「トロール・ハンター」「ククーシュカ」でも出てくるけれど、北欧の美しさはたまらない。ヘリコプターのシーンはスペクタクルで、まさに劇場で観なければ味わえない臨場感。渋谷までわざわざ来た甲斐あり。

 

 火山の噴火から脱出したり、カメラマンを追いかけてアフガニスタンから果ては・・・。妄想癖の内気な男がいつの間にか信じられない冒険をしている。カメラマンがショーン・ペンで、2人の静かなシーンは映画好きとしてはたまりませんでした。ウォルターの顔つきがだんだん男前に変化していくのも見所。サメに食われそうになったり、族長にケーキ食べさせたりまさに波乱万丈。

 

 そしてヒロインも抜かりなく、クリステン・ウィグ。一時期(「恋愛小説家」「スコルピオンの恋まじない」のころ)ヘレン・ハントが似合っていたんだけど、中年が“出来ることならお近づきになりたい”願望の結晶。あの「宇宙人ポール」でヒロインだし、「アドベンチャーランドにようこそ」「ローラーガールズ・ダイヤリー」とワシのお気に入りに多数出演。「デート&ナイト」から見直して、「ブライズメイド」もいかなくちゃ。

 

 とても書ききれないくらい様々な要素で満ちていて面白いんだけど、“紙媒体の終焉”を描いた作品ってあったかな?とふと思う。会社の買収もシングルマザーも映画になってる。既にネットの時代は常識かもしれない。でも後の人が手掛かりにできるように、雑誌とか新聞が消えていく様子を残しておく役割を49歳のベン・スティラーは果たしたんじゃ?と勝手に解釈して感激。ぴあの廃刊は避けられないけど寂しかった、ミニシアターが消えていくのも仕方ない。抗えないまでも後の人々に伝え、残すのは映画ですよ。

 

現在(3/22/2014)公開中
オススメ★★★★★

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  虹を掴む男

 

 “入っちゃう、入っちゃう”母親からガミガミ言われたり、退屈な会議だと自らの妄想に突入してしまうウォルター・ミッティ。これをベン・スティラーがリメイクしたくなるのは当然。ジェームズ・スペイダーに似ている美貌のダニー・ケイは歌唱力も含めてギャグ炸裂で可笑しくて仕方ない。

 

 「生きるべきか、死ぬべきか」と連続して見て、昔の方が遠慮なく笑える映画を撮ってた、ではなくそれだけシンプルなコメディが必要だったのだ。ドリフのコントが色褪せないのと同じで・・・などと言うと映画通から「アホ、比べるな」と突っ込まれるかもしれないけど。とにかく「未来は今」でもやってたギャグはたまらない。

 

 実に分かりやすいキャスティングで、ウォルターのアイディアをパクる社長もガミガミうるさい母親も、間抜けなフィアンセも。あれだけ干渉する母親のもとでよく耐えられるものだと感心ながら、管理しすぎるとエド・ゲインとかJ・エドガーになるんだよね。もっとも妄想癖の主人公はラストに男になる。これは「ラブ・イン・ニューヨーク」もパクってたわけね。
オススメ★★★★☆

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