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エージェント:ライアン

  エージェント : ライアン

 

  1回ベン・アフレックで再起動させようとしてコケたドル箱シリーズ。ま、ベンの被り物後遺症があって、エンジンが上手く回らなかったわけだ。アレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベンに続いて四代目がクリス・パイン。すでにカーク艦長で知名度はワールド・ワイドになりつつある。「ボトルドリーム」などがこの人のファンにはオススメなんだけど、はてさて。

 

 原作者のトム・クランシーは亡くなってしまったけど、彼が監修した「ネイビー・シールズ」戦争映画としてもスパイ映画としても、世界の実情を知るニュースとしても機能した。彼の名を借用している以上、大人を満足させる作品に仕上げねばならない。久しぶりの曰比谷はスカラ座でワクワク、デカイ画面は大作には何より不可欠な要素。外では東京マラソン開催中で、街は賑やかだ。

 

 監督担当がシェイクスピアならこの人のケネス・ブラナー。ただ世界で最も有名な劇作家以外の作品は「マイティ・ソー」などそつのない実力の持ち主。「愛と死の間で」が好きだったし、モンスター映画も手掛けてるんだよね(「フランケンシュタイン」)。マーク・フォースターとかロベルト・シュヴェンケ(「RED/レッド」)のノリが期待できるかな?という予想通り、21世紀の修羅場にジャック・ライアンを再生させている。

 

 9.11から物語は始まり、学生のライアンはアフガニスタンに志願する。「大いなる陰謀」の2人も痛ましいけれど、ヘリが撃墜され重症を負ってしまうライアン。でもこれこそあの第1作(「レッドオクトーバーを追え!」)で語られたエピソードの再現なのだ。そして世紀をまたいでも対立関係にある合衆国とロシア。「追いつめられて」でもソナーに探知されない潜水艦が登場しますが、今回のライアンはアナリストという側面を最大限に活かしている。

 

 敵国に潜入するより、経済吸血鬼の巣穴に澄ました顔で潜り込む方が、現代の正義の味方っぽい。試験とかではなく、突然現れたエージェントがスカウトするってのは「今そこにある危機」「リクルート」もそう。タイトルも“Shadow recruit”だもんね。それにしても上司役がケヴィン・コスナーとは。スーパーマンの父になったりと、キャリアは新しい段階に入りました(彼の「チョイス!」はオススメ)。

 

 更にいずれは旦那に、そんな稼業から足洗っちゃいなさいよ(「今そこにある危機」)と言ってくれる奥さんになるはずのキャシーに扮したのがキーラ・ナイトレイ。ホットしましたよ、まともな美人で。だって1作前が「危険なメソッド」ですからね。この人の場合「私を離さないで」もあるくらいで、女優根性を見せつけるのも、良いですけれど、「ベッカムに恋して」の女の子が成長した感じでひと安心。

 

 そして申し分のないキャストを従えた監督ケネス・ブラナーは悪役兼任。ロシア語なまりでボス役というとスティーヴン・バーコフ(「ビバリーヒルズ・コップ」など)でしたがやりまくりです。「ブランデッド」でもビシバシロシアが発展(正確には資本主義に侵されている)している姿は写された。「ビトレイヤー」の見たこともないロンドンと同じく情報更新に一役買いそうです。

 

 作ってるのスカイダンス・プロダクションだし、「Mi4」と被りそうですけれど、あくまでトム・クランシーのテイストを大切に、それでいて娯楽として成立させている。ケネス・ブラナーはこのシリーズの再起動を成功させました。「ピースメーカー」とか「ダークナイト・ライジング」などから貰っちゃったと思える部分もあるけど、王道です。クリス・パイン主演の「ブラック&ホワイト」もチラッと使っていたような。

 

 大人向け娯楽アクションって、やっぱスパイ映画ですね。戦争映画の側面もあるし、ワシが「ヨルムンガンド」を毎晩見ちゃう所以です。リブート・ブームが到来で、進行中の技術革新による観客大忙しはまだまだ続きそう。「ロボコップ」とか「アメイジング・スパイダーマン2」とか「猿の惑星:新世紀(ライジング)」とかストックされてる。新しい手口のシリーズ、膨大な量の実話ネタだけでなく、SF超大作の復活は昨年叶ったから、今度は潜水艦映画をぜひ。

 

現在(2/23/2014)公開中
オススメ★★★★☆ 

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  追いつめられて

 

 冒頭のホワイトハウスからペンタゴンまでの空撮は見事。「世界最速のインディアン」で“コレという作品はなかった”というのはまたまた誤りです。過去に見ていて面白かったけど、映画を観る能力に欠けていたのだ。主演のケヴィン・コスナーは若々しく、将校姿が似合っていて、リチャード・ギアトム・クルーズと甲乙つけがたい。でも被り物より軍人役の方が後々苦労しないことの証。

 

 共演のジーン・ハックマンも「クリムゾン・タイド」とか「エネミー・ライン」とかで、若手(当時)の相手役として何人成長させたことか。ソナーに感知されない潜水艦ファントムが語られるけれど、後に「レッドオクトーバーを追え!」に出るフレッド・ダルトン・トンプソンが写っているのは興味深い。新兵器の威力より金の話が先、というのがさすが資本主義国家の総本山。

 

 実は×××かどうかは判断できないようにしているけれど、「×××」「×××××××××」を先取りしていて、アッと驚くラストはぜひご覧になってご確認を。仕掛けは分かっていても、喫煙習慣、使用している大型のコンピュータなどの時代記号には興味津々。ショーン・ヤングは美しく、「ブレードランナー」の5年後だったんだもんね。
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