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マン・オブ・スティール

  マン・オブ・スティール

 

 この作品の第一報に接したのは「ダークナイト・ライジング」のDVD に入っている予告だ。さっそく「ウォッチメン」を見たりしたが、半年が経過。同日に合衆国を代表するTVドラマの映画とヒーローを拝むとは、以前だったら嬉しい1日なれど昨今の事情は違う。リリースのスピードが加速して、さっさと“売り逃げしよう”と金出す連中は考えているのかもしれない、と意地悪く考える。(株)貧困大国アメリカを読んでいるせいか、我々が頭上に頂く人々に対する不信感は募る一方。マス・メディアの流す情報はほとんどが、株屋の役に立っているだけでは?という気がする。車吊り広告に至るまで、目にする情報が“無記号化”してしまった。ジェダイの術が効かないジャバ・ザ・ハットみたいに、「TVなんか見ない方がいいよ」などとほざいているワシは、きっと周りから見たら、ナメクジのオバケなんだろう。

 

 さて「スーパーマン・リターンズ」が2006年で、既に7年が経過したわけですけれど、その間にアメコミヒーローが次々に出てきた。マーベル社勢はアイアンマンを筆頭にチームを組んで攻めてきている。数では劣るものの、バットマンなんてもうほとんど漫画映画に見えない世界を展開。DCコミックとて負けてはいない。ただ40代でもアメコミヒーローの真打はこの人、と思っているのになかなか出てこないのは残念だった。もっとも裏事情をWikipediaで漁ると、わりとこのシリーズには影がつきまとっていることが分かる。被ると苦労するどころか、前シリーズのクリストファー・リーヴは残念なことに亡くなっているし、「ハリウッドランド」でもスーパーマンに扮した人が悲劇に見舞われることを描いている。でもご安心を、前回クラーク・ケントを演じたブランドン・ラウスなんて、珍品の「ディラン・ドッグ/デッド・オブ・ナイト」で元気だ。

 

 特撮を改良するだけではリニューアルの意味がない、まさか物語を変更するわけにはいかない、といったハードルを本作はどう超えたかというと、“スーパーマンは宇宙人”を強調。で、マイケル・ベイなどがニヤニヤしてしまうかもしれないけれど、もう「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」にソックリなんだよね。さぞや突っ込まれるだろうけれど、3D映像はまだ新しいし、あまり融通のきかない表現だという証拠でしょう。だからこそ今後が楽しみで、これからもっと進化していくに違いない。「サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへ」をご覧になるとお分かりになりますが、プロデューサーのクリストファー・ノーランは芸術家気質の人で、本作もフィルム撮影だろうし、2Dか3Dにするかは迷うどころか、金出す人たちともめたんじゃ?

 

 もっともスーパーマンは弾よりも早くすっ飛んでいきます、あまりのスピードに目が追いついていきません。本作の下地と思われる「スーパーマンU冒険篇」なども、昔はあっと驚かされた瞬間=飛翔が、今ではヌルーっと飛んでいくように見えるようになっちゃった。ロケット・スタートどころか、“瞬時に音速で飛び立つ!”といったテイストは清々しい。でもさ、人物描写がキチンとしていないと日持ちしないのは前シリーズと同様で、アカデミー賞を射程に収めたキャスティング。「スーパーマン」にマーロン・ブランドが出て以来、アメコミの脇役は役者さんにとって勲章。お父さん役のラッセル・クロウはコスプレ・ヒーロー(「グラディエーター」「ロビン・フッド」)も演じているのも伊達じゃない。ケヴィン・コスナーは「カンパニー・メン」っぽく田舎のオヤジに無理がなくなった。ダイアン・レインは「ジャンパー」のお母さん役から、もっと老けて魅力的だ。ローレンス・フィッシュバーン(「コンテイジョン」)などチラリのようで、美味しいトコがあったね。

 

 そしてヒロインのエイミー・アダムスは化粧っ気のない21世紀のロイス・レインだ。「魔法にかけられて」の時にここまでになるとは全然予想できなかった。彼女がクラークと遭遇するのが北極で、まるで「グランブルー」を思わせる出会いなんだけど明らかに“姉さん”って感じが出ている。顔は清楚で可愛らしいんだけど、変幻自在です。「人生の特等席」が期待されている姿で、「ザ・マスター」なんておばさん顔。またインディ系(「テイクシエルター」)ではキャリアが順調なマイケル・シャノンが、ゾッド将軍でもう気合入りまくり。「マシンガン・プリーチャー」なんて弱気だったけど、一身に悪を背負っている。美人の手下がアンチェ・トラウェで、「5デイズ」に出ていたみたいだけど、どこだろう?クラーク役のヘンリー・カヴィルは「インモータルズ/神々の戦い」と本作でイメージが定着して大変かもしれないけれど、案外スルッと違う役にシフトするかもしれない。ラストを見ると、美男というのは案外特徴に欠けるのでは?という気もする。メガネをかけると「ニュースの天才」の時のヘイデン・クリステンセンみたいだし、ジェームズ・フランコ(「猿の惑星創世記(ジェネシス)」)と見分けがつかない場面も多々あった。

 

 テーマは「ダークナイト・ライジング」にも通じていて、不信の時代にヒーローは何のために戦うのか?違ったものを恐れる傾向は、21世紀にはより深刻になり、なかなかスーパーマンと呼ばれないどころか、味方として認識されない。そもそも育ての親は、命を落としても隠し通せとクラークに・・・。これは「スーパーマンU冒険篇」と並行鑑賞するとありありと分かることで、時代の荒み具合が浮き彫りです。特撮は昨今のSFだけでなく、日本のアニメ(「009 RE:CYBORG」「地球へ」)からも貰っちゃってるようなシーンが一杯なんだけど、無邪気に強いヒーローだからって人々は簡単に受け入れなくなった。ただし、“隣人を信じてみるしかないのだ”といった部分に焦点が絞れるのは、エライ人が出てこない効果(「ネイビーシールズ」しかり)。

 

 スーパーパワーを発揮すれば、街は壊滅状態になるかもしれないけれど(「ハンコック」より派手)、住めなくされたら人類は一巻の終わり。いくらスーパーマンだって、万事解決できる時代ではないけれど、託せるヒーローがいなくちゃ、もっとお先真っ暗。対宇宙人用兵器を米軍、トランスフォーマーに加えて人類は獲得した・・・、なんちゃって。人物としてクラーク・ケントの掘り下げは次作だろうなぁ、シリアス路線にするため出番のなかったレックス・ルーサー(名乗りをあげる人が続出しそう)は今後出てくるのか?ジョン・ウィリアムズのテーマを使わなかったのは、完全に吉と出たね。

 

現在(9/3/2013)公開中
オススメ★★★★☆

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   スーパーマンII 冒険編

 前作のラストで予告されていた通り、それほど間隔をおかずに公開されたが、当たったという記憶がない。とにかく長期に渡って上映されていたのがパート1で、流行りが去れば関心は他の方に向いていた(TV漬けのガキだったのだ)。ところが内容ではこちらが勝る。前作のレックス・ルーサーはこすっからい小物で、スーパーマンとの対決には役不足。やはりゾッド将軍以下のワルが出てこないと。ワルの3人組はクリプトン星から追放されて、スーパーマンの父:ジョー=エルとの因縁もある。地球付近で幽閉装置から解放されれば、息子カル=エルと対峙することになる。

 

 かなりの部分を「トランスフォーマー」「マイティ・ソー」なんかがつまんだ事がありありと分かる設定、絵コンテはオリジナルなんだなぁ、という気になって楽しめる。中身は良いが残念なのが特撮部分で、ザック・スナイバー版は心血を注いで、21世紀の観客に呆れられないものに仕上げてある。つまりこのあと何年か経過すると、ザック・スナイバー版もVFXの部分が時代に即さなくなってくるのだ。スパイ映画のITガジェットと同じ運命で、先端競争すると巡ってくる宿命。廃れないのがドラマ・パートというわけで、時代を反映した可愛らしいものになっている。

 

 エッフェル塔まで出向いて地球人では解決不能の難事を何とかしているスーパーマンは、“世を忍ぶ仮の姿”が薄々感づかれるようになった。これがかつて被り物の醍醐味だったんだよね。バットマンスパイダーマンと違って、素顔をさらしているスーパーマンだと、観客に納得させるのは難しくなった21世紀。でも1981年の人々は“お約束”を突っ込んだりしない大人だったのよ、ということも露呈する。こちらのコミカルだが、クラーク・ケントとロイス・レーンのやり取りは微笑ましい。また合衆国大統領もヒーローを信頼していて、昔は良かったなぁ、人々も単純でなどとも思う。

 

 ゾッド将軍がテレンス・スタンプで、「プリシラ」に出るとは思えないマッチョぶり。レックス・ルーサーのジーン・ハックマンともども、被るとキャリアが台無しになるアメコミながら、脇で出てくるとそれが充実。テレンスなんてTVシリーズヤング・スーパーマンにも声の出演しているし、「ワルキューレ」とか「アジャストメント」とか衰え知らずでその独特の魅力を発揮。なお本作の監督はリチャード・レスターですが、別のバージョンが存在するとのこと。ぜひともリチャード・ドナー版を拝みたいものだ。詳細はWikipediaをどうぞ。
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ディラン・ドッグ デッド・オブ・ナイト  ディラン・ドッグ/デッド・オブ・ナイト

 

 「スーパーマン・リターンズ」以来、音沙汰ないなぁと思っていたブランドン・ラウス主演のオカルト探偵もの。もう冒頭で気がついちゃうんだけど、まんま「コンスタンティン」をパクったような中身。ただし、キアヌ・リーヴス扮するエクソシストが肺ガンでヨレヨレで、天使と悪魔を相手に商売していたのに対して、こちらのディラン・ドッグはモンスター。吸血鬼狼男ゾンビが出てきて、舞台はニューオリンズ。表向きは探偵業になっているから、お調子者っぽいキャラクターを演じられるブランドン。ただしキックリした美貌はやはりコミックに向いている。

 

 なんとイタリアのコミックが原作だそうで、合衆国や我が国だけではないんだねぇと発見した気になる。確か「プリースト」は韓国発で、「タンタンの冒険」「ミシェル・ヴァイヨン」はフランス産。「プリースト」もコレも、どうしても被ってきちゃう部分があってソレを楽しむか、パクリだと退けるかはお客さん次第。で、ワシは前者で「コンスタンティン」でシャイア・ラブーフがやった相棒がまんまじゃんと思ったら、×××になったり、やっぱ吸血鬼は主導権を握りたいし、階級が好き。でも狼男は下層に位置していて、マフィア一家の様相があり、肉体労働しているところなんかうんうんと頷いてしまう。

 

 で、見る気になったのはブランドンだけでなくピーター・ストーメア出演が大きい。「ヘンゼル&グレーテル」「ロックアウト」「ジャスト・ア・ヒーロー」などなどB級ラインでこの人が出ていると、美味しいのよ。「コンスタンティン」で悪魔の親玉=ルシファー演じた辺りからですかねぇ、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」みたいなキャラクターばかりではキャリアが充実しなかった。
オススメ★★★☆☆

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