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スノーホワイト

  スノーホワイト

 

 シャーリーズ・セロンクリステン・スチュワートで“新旧女優対決”っていう謳い文句にされちゃうのかぁ、と思ってしまうオッサンながら、実に楽しみだった。だって双方ともお気に入りの女優さんなんだから。別バージョンの白雪姫ではジュリア・ロバーツが魔女やっていて、若い頃にメロメロだった女優さんが、とうとうババアになりつつあることを嘆いたけれど、白雪姫を痛めつける方こそ女優の真骨頂。シガニー・ウィーバーの「スノーホワイト」しかり、「エバー・アフター」しかり。年こそ違えど2人ともスター業と女優業を平行させてキチンとキャリアを築いている。シャーリーズは既に「ヤング≒アダルト」で意義ある題材に出たかと思うと、SF超大作「プロメテウス」が楽しみ。クリステンはトワイライト・サーガが一区切りつく年で、この年齢でやっとかなくちゃいけない白雪姫を獲得。それにしてもクリステン・スチュワートは順調だ。

 

 しかし見所はなんと言ってもグリム童話を深めるんじゃなくて、ダシにして“史劇的コスプレ”チャンバラにしちゃったところが素晴らしい。原題が“白雪姫と猟師”というくらいで、原典に出てこない野蛮な男がキモ。「マイティ・ソー」のクリス・ヘムズワースが猟師なんだけど、武器がトンカチからオノに変わっただけではない。その風貌がどっかで見たことがあって、はて?誰だっけ?おっとそういや三船敏郎に似ているな、と思い込んだ瞬間から画面に目が釘付け。だって金せびる素浪人(「椿三十郎」)が姫を隠密に城に連れて行く(「隠し砦の三悪人」)、しかも仲間は七人の小人(「七人の侍」)。チャンバラ映画で黒澤明はお手本でしょう。オマケに「もののけ姫」のパロディまでたまりませんでした。ダークなファンタジーにすると、もうティム・バートンの独壇場になっちゃうし、グリム童話の自由解釈は既にある(「ブラザーズ・グリム」まで)。

 

 童話の映画としてはナニですけれど、史劇的コスプレとしては見応え十分。「ヴァルハラ・ライジング」に負けない自然描写も盛り込み、合戦シーンは海岸線を走って城に攻め込みますから「ロビン・フッド」に負けず劣らす。城に突入すると紡錘陣形(「第九軍団のワシ」)で突き進む。クリステンも颯爽と馬を駆って勇ましい。ケイト・ブランシェットは甲冑着て人々を鼓舞しましたけれど、「エリザベス・ゴールデンエイジ」歴史モノ。もちろんお約束の“毒リンゴ食べちゃう”も“鏡よ、鏡よ、鏡さん”も入れてるんだけど、観客によって印象はずいぶんと変わってくるハズ。申し訳ないけれど、「フェアリー・テール」より進化した妖精のVFX部分とか、「もののけ姫」そっくりの部分は“小休止”って感じ。トロールが出てくるのはどこか「ロード・オブ・ザ・リング」も入っているか?

 

 新しい映画を作ろうったって、ネタはそんなに転がっていない21世紀。才能ある新人監督ですから、続編か、実話を基にするか、原典に挑戦するか、の選択を迫られる。ジェームズ・キャメロンだってそうだったし(「エイリアン2」)、才能あるドイツ出身の監督マーク・フォースター「007慰めの報酬」)、フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク(「ツーリスト」)だって。インディ系でもコーエン兄弟はリメイクに嬉々として挑戦している(「トゥルー・グリット」)。似てないものを作ろうと努力するより、有りモノをバランスよく混ぜて仕上げる。この監督ルパート・サンダースはやり手です。チャンバラやるなら“黒澤が良いに決まってる”と思ったかは判然としませんけれど。

 

 「リアル・スティール」には日本へのオマージュが詰まっていましたけれど、本作はものすごく分かりやすく「もののけ姫」まで入れてくれている。韓国映画は既存のネタを入れてるんだけど、そうは見えないように作るのが上手い(「7級公務員」)。インディ系の日本映画はマイ・ペースで面白いものが絶えることなく出てくる(「レンタネコ」「MY HOUSE」)。TVドラマの映画化(「外事警察 その男に騙されるな」)ではなく、アニメ映画に負けないスケールのデカイ日本映画も見たい。連中が美味しいと思って真似するようなヤツを。そもそも「スターウォーズ」の元になったのは「隠し砦の三悪人」なんでしょ?2人のお気に入り女優の見せ場もあり、史劇的コスプレチャンバラで興奮、英国から才能を連れて来て、主流の合衆国映画もインディ系に負けてない。

 

現在(6/15/2012)公開中
オススメ★★★★☆

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  スノーホワイト

 

 「エイリアン2」では宇宙の海兵隊に“白雪姫”と呼ばれていたシガニー・ウィーバー。美貌を活かして美人の後家さんから恐ろしい形相のばばぁまでやりまくり。グリム兄弟の名前が冠されているので、より原典に近くを目指したみたい。史劇的コスプレ 色が強くファンタジー色は薄目。七人の小人じゃなくて金を掘ってる山賊ってのがその証拠。原典に近づけると、ディズニー版とはほど遠くなるかと思いきや、主演のモニカ・キーナがキッチリなりきっているので、白雪姫として成立している。それにしても定番ハンサムに走らないのは、本作のオリジナル部分ですかねぇ。
オススメ★★★☆☆

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  エバー・アフター

 

 ジュリア・フォーダムの代表曲に“happy ever after ”と言うのがあるけれど、「スノーホワイト」とは違ったアプローチの「シンデレラ」。グリム兄弟を呼んできてホントのシンデレラを語り出すのか大女優ジャンヌ・モローで、誰もが知っている意地悪を演じるんだから、アンジェリカ・ヒューストン(「50/50 フィフティ・フィフティ」)もヤル気満々。そんな豪華な脇役の中心に据えられるのがドリュー・バリモアで、明らかに意地悪な長女の方(ミーガン・ドッズ)が適役なんだけど、それがこの作品の持ち味。

 

 「ヘルプ」と同じで意地悪な役に女優さんは魅力を感じるのか?ドリュー・バリモアって「E.T.」から出てきた人だけに、悪役やらせてもらえないかな?自信の監督作ではヤリまくってたが(「ローラーガールズ・ダイアリー」 )。でも王子様もなんとなくイケてないけれど、レオナルド・ダ・ヴィンチが出てきたりして、ちょっと奇想天外な感じが楽しい。グリム童話自由解釈もので、なかなかに痛快です。フランス貴族は革命で首をちょん切られるくらい傲慢で、庶民の教育を軽視しているってのが現代風なアレンジか?
オススメ★★★★☆

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