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プロメテウス

  プロメテウス

 

 オリジナルを作った人がその前日譚(プリークァル)を手掛けるのはあんまり例がない。「新世紀エヴアンゲリオン」はオリジナルを作った人が破壊しつつも作り直している「スターウォーズ」は修正しながらファンに怒られている。2010以来待っていたSF超大作は・・・ギリギリセーフのラインに止まったというのが正直な印象。ただつい最近「トータル・リコール」の後に「マイノリティ・リポート」を見て、“目を開けて映画を見ていなかった”自分を発見したから、ダメとは言い切れない。もっともリドリー・スコットは過去に1本ダメだった作品があるし、お気に入りは「プロヴァンスの贈りもの」だし、見逃していた小品が面白かったり(「マッチスティック・メン」)掴めない人です。

 

 「アベンジャーズ」が圧倒的に支持されている風潮に逆らって、「ジジイの監督の方が映画の作り方知ってるし、観なさい君たち」などと言ってやろうかと思ったけれど、どーも腑に落ちなかった。インターネットの書き込みを覗くと、リドリー・スコットが好きな人でもイマイチ感が否めなかったのか・・・。ただ冒頭はワクワクした、ドキュメンタリー「LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語」が活かされているのか「ツリー・オブ・ライフ」にだって引けをとらない。ヴィジュアル派の真骨頂だね、と思っていたら続いてマイケル・ファスベンダー=デヴィッドがコツコツ作業をしている宇宙船が出てくる。

 

 べらぼうに長い時間をかけて旅する宇宙船だけに、彼が「エイリアン」のお約束=アンドロイドだということはすぐに分かってニヤニヤ。今年彼の作品にお目にかかるのは「SHAME-シェイム-」「ジェーン・エア」に続いて3本目だけれど、10年前だったら確実にユアン・マクレガーかジュード・ロウがやっていそうな無表情芸。初代はイアン・ホルムで二代目がランス・ヘンリクセンながら、「危険なメソッド」も公開待機している彼の今後は楽しみ。「月に囚われた男」 も一人でコツコツ作業をするけれど、乗組員の頭の中を覗いたり、「アラビアのロレンス」を見たりして人類学習。

 

 そしていよいよ地球の遺跡に招待状が書いてあった惑星に到着。“LV〜”という呼称がまさにあのシリーズだし、予告編ではあの宇宙船(「エイリアン」)が映っていたし、大画面に映える宇宙船プロメテウス号は迫力がある。やはりSF超大作はこうでなければというスケールの大きさはホッとする。続いて冷凍睡眠から目覚めた主要人物が登場。「スノーホワイト」とは違ってカチッとした美人は本来の彼女だ、と思わせるシャーリーズ・セロン「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」とスピード出世中のノオミ・ラパスはシャーリーズともども目を楽しませてくれる。

 

 ただ誰が見たってわからないメイクのガイ・ピアースは、出るだけで嬉しかったのかな?年代的にはドンピシャの人だし、「インディ・ジョーンズクリスタルスカルの王国」ケイト・ブランシェットが熱演しているのと似たようなものか。「The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛」 のベネディクト・ウォンをはじめとした、科学者じゃないクルーの面々はカッコ良かった。

 

 もちろん裏では大企業の計画が進行中で、前シリーズと似たようなパターンでお話は展開。ただしずーっと気になっていた“エイリアンとは?”の解答にはなっていると思いますので、ぜひご覧になってご確認を。過去のシリーズを踏襲しつつ、今後も踏まえて作っていくと確かに無理があるように見える。ところが作り直すか破壊するかではなく、余地や幅を残しておいて、もっと派生させることを企図しているのかもしれない。

 

 コレをシリーズ化にするにしても生き残ったエリザベス・ショウを中心に描けば、並行して進行するストーリーが可能だし、「ボーン・レガシー」はそれっぽい。上手くいくかは不明ながら、“つまらない”の大合唱に唱和するのは保留。だってホントに「マイノリティ・リポート」が凄かったんだもの。遺跡から端を発しているけれど、知られざる事実はまだいやというほどあるし(「ピラミッド 5000年の嘘」)、情報の先端にいるリドリー・スコットがひょっとすると何か仕込んでいたりして。SF超大作が復活するのはまだ先になりそう。

 

現在(8/28/2012)公開中 
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関連作

 ピラミッド  5000年の嘘

 

 一般的に“王家の墓”が通説のピラミッド。で、コレに挑戦したのがこのドキュメンタリー。タイムマシンがない以上、確認できないし、“どう考えてもおかしいだろう”を描ける映画だけにかなり大胆だ。記録としても残るし、発起人やインタビューに応える学者たちも冗談半分で臨んだりしないだろう。確かに正確に石を積んだり、アレだけ長い間(紀元前からだし)崩壊しない建物は他に類を見ない。また類似する建造物、遺跡は世界に点在し、実はそれらを結ぶと・・・の部分はご覧になってご確認を。

 

 21世紀の我々が賢いとは限らない、それどころか真の姿を見極める妨げになっているのが他ならぬピラミッド研究の権威というのもありがちな話だ。「紀元前一万年」のようなホラではなく、「アレクサンドリア」の時代でさえ地球が太陽の周りを回っているのではないか?という発想を持った人だっていたわけだし、現在が発達した時代と考えるのは傲慢。「100,000年後の安全」が分かりやすいけれど、科学者の想定する未来に情緒の入り込む余地はなく、SF作家の妄想をやすやすと超えてしまう。「ヤバい経済学」と同じで今までと違った物差しで、ピラミッドに想いを馳せる機会をくれます。
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