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容疑者、ホアキン・フェニックス

容疑者、ホアキン・フェニックス 

 

 わざわざ六本木くんだりまで足を運ぶ物好きながら、一度は行ってみたかったシネマート六本木。韓国映画を多く上映しているという認識で、「7級公務員」の時はどうしようか迷った。場所は俳優座の中か裏にでもあるのかと思いきや、中学時代の通学路にあった。なんとねぇ、かつて住んでいた“自分の庭”で珍品観賞とは。ま、こちらが主目的で「ダーク・シャドウ」が“ついで”という方はあまりいないでしょうけれど、ちゃんとお客さん入っている。貸し出しは順調な「5デイズ」を渋谷のシアターNで観た時は3人だったから、2ケタの入りは上々。シネコンで上映された某合衆国超大作なんて内容も入りもダメだった・・・。 

 

 で、主目的のホアキン・フェニックス主演ドキュメンタリー。もっとも正確にはフェイク・ドキュメンタリーとかモキュメンタリーとか言うんだそうです。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」で初めて観て、評判が悪くとも「クローバー・フィールド」などはけっこう好き。で、本作はあの下品極まりない不道徳ネタで迫ったサシャ・バロン・コーエンの「ボラット」「ブルーノ」より悪質。「ホテル・ルワンダ」 以来ご無沙汰していたホアキン・フェニックス。あの素晴らしい「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」 まで見逃してしまっていたけれど、彼のニュースに奇行を伝えるものもあって、アレ?と思っていたのが2008年あたりでしょうか。

 

 その実態を知ることができるのがコレで、あきれ果てて笑ってしまう。せっかくアカデミー賞にも2回ノミネートされたというのに“俳優引退して突然ラッパーになる”と言い出す個性派。「ウォーク・ザ・ライン」で歌の上手さを披露していたのに、よりにもよってヒップ・ホップアーティスト。ジェイミー・フォックスがアルバム“Intuition”を出した頃で彼も片棒を担いでいる。更にマジだと思わせるために、モス・デフ(「僕らのミライへ逆回転」)とかPディディ=ショーン・コムズ(彼の“press play”が好きなのよ)まで“やらせ”だとしたらかなり根性入っている。スタジオでデモ曲をショーン・コムズに聴かせるんだけど、あまりの下手さ加減に顔色変わるところが可笑しくて。

 

 音楽業界だけでなく、映画業界でも悪ノリしているのがベン・スティラー(「ペントハウス」)。たぶんオスカー授賞式だと思うけれど、ナタリー・ポートマンを隣において髭ボーボーのホアキンの真似したりして。他にもブルース・ウィリスもジャック・ニコルソンもジョン・トラヴォルタも画面の外にチラチラ映っている様子は「ズーランダー」みたい。撮っているのがケイシー・アフレックで、これで監督業に進出してしまうんだから掴めない。兄貴のベンなんて「ゴーン・ベイビー・ゴーン」で初監督、「ザ・タウン」も素晴らしかったのに。ただ奥さんが「エスターカーンめざめの時」以来観ていないなぁと思っていたサマー・フェニックスで、主演のホアキンとは義兄弟というわけだ。データベースを漁れば2人の共演は「誘う女」にまでさかのぼる。きっと2人して世間を唖然とさせたかったのかもしれない。

 

 テレビ番組でしきりに“やらせ”でしょ?と問い詰められていても、カメラの前では真剣に“おかしくなった演技派”になりきったホアキン・フェニックス。俳優人生をかけた勝負に見えなくもない。とにかく下品で悪質であることは紛れもないけれど、「トゥー・ラバーズ」で共演のグウィネス・パロトロウは、チラリとも出てこないのでその辺でフェイクだと察しがつく。それはなにより合衆国のテレビ番組を見ていないからで、日常的にテレビの垂れ流す情報の洪水に呑まれていたら、もっと違って見えたかも。確かに珍品だし、物好きですけれど“新しい試み”を捨て身で挑戦した2人はこれから面白くなってきそう。

 

現在(5/24/2012)公開中
オススメ★★★☆☆ 
六本木ではもうすぐ終わっちゃいますけれけど、
まだ上映する映画館ありますからお近くでどうぞ。

 

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関連作

  ウォーク・ザ・ライン 君につづく道

 

 ホアキン・フェニックスが歌手としても通用してしまいそうな、カントリーシンガー、ジョニー・キャッシュを描いた音楽映画。監督がこの後「3時10分、決断のとき」「ナイト&デイ」を任されるジェームズ・マンゴールドで素晴らしい仕上がり。「Ray/レイ」などもそうですけれど、幼い頃に兄を亡くすなど、芸で身を立てる人には、なぜか暗いものがその人生のスタート時にあったりします。もっとも軍隊に入ったり、セールスしたり、“歌手である”ことに彼が気づくことになるのは家庭を持ってから。「戦争のはじめかた」に主演しているホアキンが軍隊に入ってドイツに勤務とは、ニヤリとしてしまう。

 

 スタジオマネージャーの一言がカントリー・シンガー、ジョニー・キャッシュをこの世に誕生させる。なかなかのセリフですので、ぜひご覧になってご確認を。同時期にはエルヴィス・プレスリーがいて、ツアーを一緒に回っている。よりストレートなロックン・ロールとしてエルヴィスはギンギン、もちろん先輩格のジョニーもヤクをギンギンにやってしまい・・・。破滅的人生は音楽家の常で、もうホントに例外が見当たらないけれど、この人はまだ運が良い方です。あんまり好きじゃないけれど、ここに出てくるリース・ウィザースプーンは絶品。彼女がジョニー・キャッシュの運命の人で、素晴らしかった。「キャデラック・レコード」「カントリー・ストロング」 などと合わせてぜひどうぞ。
オススメ★★★★☆

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