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バトルシップ

  バトルシップ

 

 21世紀の戦争は市街戦が中心になるのだそうです。インフラを絶ち、デマを武器にして、人々をスタンド・アローンの状態にして占拠。「4デイズ」「5デイズ」「トゥモロー・ワールド」などなど。合衆国だって身に染みていて「ハート・ロッカー」が分かりやすい。出演していたレイフ・ファインズもその辺はキチンと認識しているから、シェイクスピアを現代に蘇らせるために「英雄の証明」ではコンバット・シューティングを展開。我が国とて村上龍氏の五分後の世界  半島を出よ とか神山健治 「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」 などがあります。

 

 じゃあ第二次世界大戦時でも戦略的価値の低かった代物を引っ張り出してきて、何と戦わせるのか?「世界侵略:ロサンゼルス決戦」の手口があるじゃないか、とばかりにエイリアン登場。ミュージシャン出演まで似ていて、海兵隊VSエイリアンの時はNe-Yoでしたが、コチラはリアーナが勇ましい。もうコレでもかというくらいのパロディ満載。電波飛ばして連中が来るのは「スピーシーズ種の起源」「トランスフォーマー」の合体技。熱血漢の主人公は“お嬢さんを僕にください”を控えているハミ出し者=アレックスで、伏線が「トップガン」とか「エネミー・ライン」の軍隊リクルートもの。

 

 訓練中に怪現象と遭遇するのは「ファイナル・カウントダウン」と似たようなもんだけど、リーアム・ニーソンが司令官でコチラはキマッていた。そして「沈黙の戦艦」で引退するところが描かれていた戦艦ミズーリが秘密兵器。そこに至るまではイージス艦が敵と戦うわけで、ミサイル発射台の船だけに戦闘は一捻りしてあります。エイリアンの特性を利用して、潜水艦バトルの様相を見せる。ここで活躍するのが浅野忠信扮するナガタ大尉。「マイティ・ソー」の時はメンバーの一員でしたが、1人で日本背負ってます。字幕にならない部分のセリフが、素で喋っているようで楽しかった。

 

 戦艦三笠では不可能ですが、駆逐艦やられて手も足も出なくなった代理艦長アレックスは、記念艦となった戦艦ミズーリで最後の戦いに挑む。なんのことはない「宇宙戦艦ヤマト」ですよ。「ローレライ」もヤマトを下敷きにしている部分が多々ありましたけれど、錨を使った戦法や止めの一発などは波動砲をかます王道パターン。「ハンコック」でもラストは「交響詩篇エウレカセブン」をパクッたようなピーター・バーグ。意外に「宇宙戦艦ヤマト」を見ていたのかもしれない。実は同年代のアメリカ人に「ヤマトは暗いからあんまり好きじゃない」などと言われたことがあるので、勝手な憶測ではないはず。ただ時代の更新速度は秒進分歩で、通用しないのは厳然たる事実。以前だったら日米が協力して敵と戦う、しかも“ユニバーサル100周年記念作品”という謳い文句のオマケつき。ヒット間違いナシの図式ながら、なんと珍品になっちゃった。

 

 ピーター・バーグはババを引かされたのか?同じく役者出身の監督ジョン・ファブローが撮った、「カウボーイ&エイリアン」も「スピルバーグなのになんで?」というお客さんがいたけれど、アンドリュー・ニコル「TIME/タイム」に相当するのかもしれない。ただあのどうってことはないと思っていた「ナイト&デイ」をけっこう繰り返し見ている昨今、みんなで集まった時に、あーでもないこーでもないと言いながら見るにはうってつけ(「コップアウト」 とかね)。40代にとっては美味しい酒の肴です。

 

 “オレやっぱ「ジョン・カーター」っすねぇ”という若いやつに“いやいや断然こっちだよ”と言ったけれど、アチラは果たしてどうなのかな?21世紀にはこの手の映画って通用しないんだなぁ、などと思うのは余計な知識のせいで、作品のせいじゃない。3日前に観た傑作イラン映画「別離」のせいでもない。しかし例えば「トップガン」「エネミー・ライン」「沈黙の戦艦」「スピーシーズ種の起源」「トランスフォーマー/ダークサイドムーン」などを観ていない“10代の少年5人連れ”が観たらどうなるか、素で楽しめるはず。この珍品に“娘のためなら悪漢は皆殺し(「96時間」)”のリーアム・ニーソンが、睨みを利かせて出ているのは、ロケ地に関係があるみたい(ご参考までにパンフレットをどうぞ)。けっこう好きだった「甘い毒」「コラテラル」には役者として出ていたピーター・バーグ次回作は期待できる。なにせ本作で大作処理能力を身に付けたし。

 

現在(4/16/2012)公開中
オススメ★★★☆☆ 

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  甘い毒

 

 レナ・オリンの「蜘蛛女」も言語道断の悪女だが、ここに出てくるリンダ・フィオレンティーノも完全無欠のとんでもない女。男どもを騙すのに一片の良心の呵責もない。ただひたすら自分のため、利用し倒す。見事に引っかかるのは最初がビル・プルマンで、その後がピーター・バーグ。ビルはこの時期、振られたり(「めぐり逢えたら」)、利用されたり(「冷たい月を抱く女」)、“いい人ね”と言われるだけだったり(「シングルス」)。「あなたが寝てる間に・・・」あたりからステップ・アップしていくけれど、助走期間とでもいった感じでしょうか。

 

 そして後に「ハンコック」を監督するピーター・バーグ、顔つきはイーサン・ホークみたいでおとなしめで、まんまと悪女の慰み者になってしまう。ビル・ナンが出てきて嬉しいなぁと思ったら、あっという間に・・・。金以外には全く執着のない女が信じるのは、悪魔の手先=弁護士。実に功利主義の典型的なモデル。でもタバコを延々とふかしているリンダ・フィオレンティーノにメロメロ(見たときは20代だったからね)。「ヤング≒アダルト」の主人公が目指した典型的なイイ女がもうたまらない。監督のジョン・ダールは「アンフォゲッタブル」 でもリンダを起用だけど、気持ちは分かる。都会的な雰囲気で始まるけれど、コミカルに進行、リンダの魅力に尽きます。
オススメ★★★☆☆

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