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 最近売れっ子プロデューサー=ジェリー・ブラッカイマーはテレビドラマ「CSI」に熱心で、マイケル・ベイも3Dに挑戦していて(「トランスフォーマー3」)、ド派手アクションはトンとご無沙汰。更にちょっと役者の知名度が低いと、レニー・ハーリンの「12ラウンド」が分かりやすいけれど、劇場で上映されないもんね。今年に入って派手な作品にお目にかかったのは、よくよく振り返ってみると、1月の「アンストッパブル」くらい。アクションもサスペンスもあるんだけど、どこか知的で、“付加価値”を求めている雰囲気がある。

 

 ところがもう年も暮れようとしているところに来ました、待ってました、ほとんど男しか出ていない強盗映画。直近で「ザ・タウン」がありますが、ボストンの実情を描いたベン・アフレックの傑作とは違い、設定は穴だらけかもしれません。でもそんなことは意に介しません、気にしません。むしろ多々ある大通り映画は評論家っぽい観客を気にし過ぎ。この作品の仕掛け人はなんとミュージシャン。クリス・ブラウンとチップ・“T.I.”・ハリスがプロデューサー、「世界征服:ロサンゼルス決戦」Ne−Yoが出てますけれど、21世紀のヒップホップスターたちは映画を活性化するのか?ワル中のワルに扮したチップ・“T.I.”・ハリスも凄いですけれど、クリス・ブラウンはもしスタントを使っていないとしたら、「クリムゾン・リバー2」もビックリのアクションに体当たり。仕掛け人だけに2人とも映画を背負ってます。

 

 それにしてもピカピカで、育ちの良さそうなアフリカ系ばかり出ていて、「ニュー・ジャック・シティ」でアイスTが潜入刑事やってた頃とはずいぶんと違います。強盗団だけど知能犯にしてスタイリッシュ。以前のだったら“底辺なんだよあいつらは”という描き方が多かった(「アメリカン・ギャングスター」)。しかし上手くいってる犯罪者がデザイナーズマンションに住んでいたっておかしくない。高そうなマンションの住人なんて怪しいもんだ。「クロッシング」とか「ザ・タウン」の方向で、知的かつ現実的に描くのではなく、活劇として、派手なアクションを追求している姿勢は清々しい。更にワルに加わる白人も、ピカピカのヒップホップスターに負けない際立つ顔立ちの2人、ヘイデン・クリステンセン&ポール・ウォーカー。彼らはこの手の役でキャリアを築いていけるかも。元ダースベイダー=ヘイデンは「ジャンパー」以来だけど、帽子を被りっぱなしでワイルドさが出てきた。ポールは「ワイルド・スピード」の延長線上になっちゃうけど、頼れる相棒にしてナンバー2って感じがキマってる。

 

 しかし最も注目はマット・ディロンですよ。彼のこんなストレートな役は初めて観た。デビュー当時は「ランブルフィッシュ」などで可愛い顔をしつつも不良少年、ついでクセのある役(「ドラッグストア・カウボーイ」)、笑える役(「メリーに首ったけ」「イン&アウト」)など次々に新しい役を経ていった。もちろん彼のベストはワシの場合「聖者の眠る街」なんだけど、ストレートな役を回避していたような印象がある。「クラッシュ」も警察官ながら、ギリギリマトモな領域に納まっている男だったし、「アーマード 武装地帯」にいたっては強盗するおっかない方だった。20代のころから彼の作品に触れてきて、一番分かりやすい対照となるのがトム・クルーズ。一方は期待されるスターとしての仕事をしていて、一方はスター視されるけれども独自路線。ここまで正義一直線で、相棒想いの役はかつてなかった。その意味でも楽しいんだけど、この若い人たちの中にあって、彼らをワルとして引き立たせるには申し分ない。

 

 警察側はバディでワルの方はチーム・ワーク。もうオッサン映画の要素そのもので出来ているど派手アクション。劇場の音響スペックをフル活用した銃撃戦の迫力は凄かった。スジのほうはそんなに複雑でもなく、“男映画”としては後味はまずまずだと思う。男ばっかりだけど、さりげなく「秘密と嘘」のマリアンヌ・ジャン=バプティストを呼んでくるなんてやるね。あと「アバター」のゾーイ・サルダナも贅沢だなぁ、この人が「スタートレック」のウフーラやってたなんて、プロフィール見るまで気がつかなかった。「12ラウンド」レンタル屋ストレートになっちゃう信じられない日本ですけれど、ぜひ当って欲しい。ストレートなマット・ディロンを拝めるだけでも映画好きとしてはお得でした。

 

現在(11/22/2011)公開中 
オススメ★★★★☆

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  アーマード 武装地帯

 

 いよいよオッサン映画にハマるようになったか、と痛感する渋いB級アクション。もはや銀行強盗はシャレの範囲内のお祭り映画(「オーシャンズ13」)ではなく、現実味のある現金強奪は「ザ・タウン」みたいな極道たちか、金に困った×××。認めたくないけれどあり得るお話。この監督が「レザボア・ドックス」を好きなのは、撃たれた警官の部分で明白ながら、少なくともマット・ディロンを“ありがちな”悪役にしていないのがミソ。ローレンス・フィッシュボーンやジャン・レノをごく普通に配置しているしけっこう贅沢。主演級を単なるコマにしてしまうなんて、なかなかの度胸。更にフレッド・ウォードまで出して、濃すぎるくらいだけどニヤニヤ。「ライトスタッフ」のフレッドではなく「トレマーズ」の彼としてみた場合この起用法はニクい。更に重厚な役ばかりじゃ飽きられちゃうから、暴力的な男に変身のローレンスなんだけど、モーガン・フリーマンと同じであんまり好みじゃない。もっとも脇を楽しんでいるのはワシくらいで、ちゃんと悩めるイラク帰還兵のコロンバス・ショートこそが主人公、ぜひご覧になってご確認を(「キャデラック・レコード」に出ていたときは気がつかなかった)。「トランスフォーマー」 で「英語を話せよ」と言われていたアウマリー・ノラスコも彼を引き立たせる。
オススメ★★★☆☆

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