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SUPER 8/スーパーエイト

  SUPER 8/スーパーエイト

 

 情報封鎖により、作品の効果的なヒットを狙う手法は昨今案外有効かもしれません。嫌いな人にはもの凄く評判が悪かった「クローバー・フィールド」なんかワリと上手くいった方。ま、見ていて頭が下がるスターさんたちの営業活動(俳優だよ、営業マンじゃないよ)はごくまっとうな作品には有効。でもターゲットが把握できて、新趣向を試す場合は“見せない”、“売り込み過ぎない”が功を奏すかもしれません。我が国の「マクロスF」にしろ「エヴァンゲリヲン」 にしろTV宣伝あんまりやらない分ヒットした。

 

 事前情報はよく分からない予告編のみで、後は監督とプロデューサーのネーム・バリューのみで勝負したこの作品、新しいと思います。確かに×××× と遭遇するし、得体の知れない怪現象が地方都市を襲うかもしれないけれど、作品の焦点は少年少女に絞られている。コレが実に素晴らしく、観ていてワクワクしちゃった。子供たちが夢中になっているのが映画製作で、学生時代自主制作映画を撮っていた身としては楽しかった。はっきり言って5人もスタッフ集まったことなかったから、観ていて“ちゃんとやってんなぁ”と羨ましいかぎり。芝居も特殊メイクも、果ては心理描写も真剣。映画監督の経歴を見ると“10代から8mm映画を撮り始め”と書いてある人がいて、子供の遊びとして合衆国では映画作りがあるのでしょう。そこから未来の巨匠が生まれる。少年たちでも映画製作を可能にしたのが“スーパーエイト”というわけで、ちゃんとタイトルになっている(エミール・クストリッツア監督作品に同名タイトルがあるけど無関係)。

 

 で、映画撮ってる時に事件発生。列車を画面に収めようとしているところで大爆発。列車の撮れる監督は一流ですから、将来の巨匠が未誕に終わった瞬間かも?そしてここから王道の展開になっていくのですけれど、「ミッション:インポッシブル3」の時も感じましたが、J.J.エイブラムスという人は案外オーソドックスな描き方をします。「スタートレック」にしてもゲーム映像とかMTV感覚がうかがえない。観ている方の中には永遠の万能映画青年スティーヴン・スピルバーグの過去の傑作「E.T.」「未知との遭遇」が想起されるのでは?「ボビー・フィッシャーを探して」の少年に似ている主演のジョエル・コートニー君、“懐かしの少年”っぽくて良かったです。そして彼を坊やに見せてしまうエル・ファニング「SOMEWHERE」とはまるで違う雰囲気で唸ってしまう。彼ら2人の間には実は避けられない物語があって、この作品を“家族の絆”を描いたものとして捉えることが出来るようにしている。太っちょの相棒もいい味だったし、子供時代の友達は宝(「スタンド・バイ・ミー」)。

 

 ちょっと前に「奇跡」で号泣してしまった、わたくしめにとりましては2作品がダブる。ただし是枝裕和が現代の子供を選んだのに対して、J.J.エイブラムスは懐かしい時代を選択(ウォークマンは時代記号)。けっこう今(21世紀が)“失ってしまったもの”が映し出される結果を生んでいます。近所のつながりとか、人と人との間の絆とか、進歩は大きな代償を払わせるんだなぁ。この手のSF映画でそんなところに着目して描かないですよね。でもそれは新しい試みだと思うし、今求められているテーマ。案外コレがアカデミー賞候補になったら見直しちゃう。看板はSF超大作だけど、失われた“大切なもの”が露呈する仕組みになっているんだから。

 

 そしてエンド・クレジットが始まって、“まあまあの出来だな”などと思って帰ろうとしたら、“本編”がスタートして目が釘付けになった。映画製作を描いた傑作「映画に愛を込めて アメリカの夜」だって撮ってる作品は拝めなかったけれど、こんなの初めて。ジャッキーさんの映画だってNG集はオマケなのに。「東のエデン paradise lost」にしてもラストに“仕掛け”を施して、満足度がアップ。お決まりのパターンをスカして良かった。「スカイライン 征服」 にしろ旧来の人々が期待する部分は満たすけれど、それ以外でも楽しませてくれる映画が今後は新しいと感じることになるかも。だってSF超大作でザ・ナック のマイ・シャローナ(「リアリティ・バイツ」 以来)が流れる中、満足して帰るんだから。

 

現在(6/24/2011)公開中 
オススメ★★★★☆ 

 

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  E.T.

 

 言わずと知れたスティーヴン・スピルバーグ の代表作。当時の宣伝が“全米で2人に1人が見た”というくらいの大ヒット。でも大ヒット作の金字塔なのに、続編が作られない稀有な1本。遊園地のアトラクションにもなっているくらいなのに(そういや合衆国に行った時、ユニバーサル・スタジオで自転車に乗った)。“信じる心”、“幼き日の友情”などは臭いテーマだろうが、子供たちにぜひ見せておきたい(「トイストーリー3」しかり)。公開当時ホントは観たくもなかったけれど、学校で全員が行くことになっての観賞。既にひね始めていた時期(中学生でした)でも感動し、渋谷パンテオンのスクリーンに圧倒された記憶は鮮明。年取って見て“何で感動したんだろう?”などと感じる自分に愕然としたくないから、DVDには手が伸びないけれど・・・。大切にしたい思い出と共にある作品。同じ時期に公開されていた「幻魔大戦」だったらこうはならなかったよな。和製では「となりのトトロ」があるので、無理やり宇宙人にしなくてもいいと思う。
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