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スカイライン −征服−

  スカイライン −征服−

 

 観賞前は“お決まり”の侵略者ものかと思いきや、一捻りしてある。“兄弟監督にうま味あり”のパターンからすると、「デイブレイカー」 の監督みたいにこの兄弟(コリン&グレッグのストラウス兄妹)も、今後やってくれるかもしれないという期待を持てます。前作はなにせイヴェント映画そのもの「AVP2 エイリアンズVS. プレデター」だけに、かなり支離滅裂でしたけれど、今回は少なくとも支離滅裂すぎない。むしろB級なんだから“怖いものなしの手口”で実に楽しい。

 

 “怖いものなしの手口”とは内容というより、手法に類することで、ほとんど「インデペンデンス・デイ」のアンチ・テーゼみたいなアプローチ。かのSF超大作が“広く、長く”だったのに対して“狭く、短く”作ろうとしている。でっかい宇宙船で侵略してくるエイリアンは同じでも、実写部分の舞台が異常なくらい狭い。なんと高級マンションの敷地から一歩も出ないで展開する。もちろんこれはB級SFの王道で、なるたけ金かけないで製作するのは当たり前。かの「CUBEキューブ」 だって部屋のセット1個半でやっちゃって大ヒット。この“みみっちい選択”を逆手にとって、上手くいってます。マジで観るんじゃナシに、突っ込みながらもワクワクさせてくれました。おまけに上映時間も短くスパっと終わっちゃう。

 

 更に好印象なのは出ている役者さんに1人として見知った人がいない。おかげで誰が先に死んじゃうの?とかの展開が読めなくなる。「デイブレイカー」もB級テイストでしたが、イーサン・ホークとかウィレム・デフォーが出てきたら、どうしてもドラマを用意しなければならない。早い話が「ターミネーター」に出ていたマイケル・ビーンとかリンダ・ハミルトンとかを思わせる人たち。今後は出演作が増えていくでしょう。

 

 で、監督お得意の特撮が、もうどこをどう見ても既存のヴィジュアル・イメージのオンパレード。連れて行かれちゃう部分は「宇宙戦争」、宇宙船内部は「エイリアン2」、人々を追い掛け回しているのは「MATRIX」のクラゲみたいなマシーンにソックリ。遠くの状況を眺めているのは「クローバー・フィールド」っぽいし、「トランスフォーマー」「スターシップ・トゥルーパーズ」「ジュラシックパーク」「地球が静止する日」などパクリまくり。でもさ、「イーグルアイ」だって借り物で上手くいったんだから、この手口はぜんぜん有効。あとはCGの完成度が高くて、音の迫力があれば乗り切れます。でもちゃんと新味はあって、“侵略者がなんで人類を狙っているのか?”の部分は今までなかったように思う(ま、ワシが見たことないだけなんですけれど)。

 

 確かにこの手のB級を観に行くのは物好きかもしれないけれど、「おっキタキタ、あれやっちゃうの?」などと突っ込みながらの鑑賞は劇場ならではの贅沢です。正直もう今からブルーレイ商材としてはウハウハ。なにせお客さんの中には大迫力の音を堪能したいから、ブルーレイのプレーヤー買ったという方もいらっしゃるくらいですから。でも劇場の迫力には適いませんぜ。賛否両論はありましたけれど、「第9地区」は道を切り開いたなぁ。

 

現在(6/20/2011)公開中
オススメ★★★★☆

 

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  CUBE

 

 後に続編もパチもんも作られた今(2011年)となっては画期的な一本。密室で閉じ込められるお話の映画が作られるたびに“あの「CUBE」を〜”という宣伝文句に使われる。今や建物すら残っていないミニ・シアターの草分け、シネヴィヴァン六本木で最もヒットした1本。そもそも当るなんて誰も思っていなかった証拠で、100人ちょっとしか入らない劇場に、TVで触れたモンだから長蛇の列になっていた。整理券制なので、1時間前に買って何とか入れた記憶があります。内容も当時はギリギリ一般受けするかどうか、判断つかなかったんじゃないでしょうか?ゲームをヒントに間違ったら死んじゃうよ、という脅しを効かせつつ、謎解きが進行。ただ謎解きの部分ははっきり言ってよく分かりませんでした。でも密室で閉じ込められた人々が疑心暗鬼に陥るスリラーとしては後の「ソウ」が出てくるまでタイトル・ホルダーだったような。ホラー見ないからその辺はホントに疎いんですけれど、これは面白かった。
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