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ランナウェイズ

ランナウェイズ   ランナウェイズ

 

 “チェ、チェ、チェ、チェリーボム”は聴いたことあるけれど、ジョーン・ジェットランナウェイズも知らなかった。ロックは年代がちょっとズレるとチンプンカンプンになります。ワシの場合はジョン・キューザック(「オフロでGO!!!!!タイムマシンはジェット式」)と似たような時期で、モトリー・クルーとかガンズアンドローゼズあたりから聴いていって、ニルバーナメタリカを経由しつつ、ナイン・インチ・ネイルズリンキンパークに至るといった感じでしょうか。ですから「シューテム・アップ」などはノリノリ。

 

 で、2人の“子役から大成するはずの”女優、ダコタ・ファニングとクリステン・スチュワートが演じるのはガールズ・ロックバンドの映画。2人ともバッチリ変身していました。バンドに関連した女の子が出てくる場合、たいてい“目が死んでる”。レンタル屋(初期のね)のバイトにも多くて、黒い衣装に濃い目のメイク、“キュートさが敵”を胸に秘めてる感じ。「トワイライト初恋」の可憐な雰囲気なんて微塵もない、もう完全になりきっているクリステン・スチュワートと「あの頃ペニー・レインと」に出てた頃のケイト・ハドソンを思わせるダコタ・ファニング。ちゃんと演奏していたし、入魂の芝居で良かった。時の経つのはあっという間です。日本のガールズバンドはこのような荒れた感じはしない(少年ナイフとかチャットモンチーとかけっこう好きなんだよな)。

 

 原作がダコタ演じるボーカル担当のシェリー・カーリーが著した本だけに、やけに生々しいバンドの内幕もの。“まぁそうだろうな”と頷いたり、“やっぱねぇ”と感心したり音楽映画(大衆)がお好きな方なら楽しめます。バンドものは「ドアーズ」とか「バックビート」とか人物に焦点を当てると、ドラマティックになるけれど、悲劇的側面がクローズ・アップされ過ぎちゃう。ところが感傷に流されないで、けっこう当時の状況を冷静に再現している。「ザ・コミットメンツ」なんかが最も分かりやすいですけれど、ミュージシャンなんて一番自分勝手な人種なんだから、空中分解なんて当たり前。

 

 しかしそうなる前に何とか売れて、ツアーまでやることができたのは、良くも悪くもマネージャーの存在が大きい。マイケル・シャノン演じるグラム・ロック崩れみたいなマネージャーはほとんど“動物使い”で、“年端もいかぬ”少女たちをトレーラー・ハウスでしごきまくり。売れる前なんて、「ブルース・ブラザーズ」みたいに飛んでくるカンやら瓶をよける訓練までして笑ってしまう。もちろんサクセスし始めると周囲から距離が生じ、すれ違いが起こって・・・、という展開はぜひご覧になってご確認を。けっこうシビアに現実を見つめていたシェリー・カーリーなのだなぁと妙に感心。

 

 あんまり宣伝されていないけれど、日本ツアーで我が国も舞台になっている。つくづく海外ミュージシャンに弱い民族で(今は韓国)、“あ、やっぱり”と痛感。外タレの扱いが異常に良くて、クソバンドでもVIP待遇、連中は嬉々としてやってくるわけです。まぁボン・ジョヴィ(ヤツらはクソではない)が分かりやすいんですけれど“夜明けのランナウェイ”が当って、母国でも認知されるというパターンもありました。ただしバンドのありがちな乱痴気騒ぎだけど、我が国が舞台になったのは珍しいし、認知度が低いのがもったいない。今や安全で無害なロックですけれど、ちゃんとしていた頃(=ヤク、乱痴気騒ぎ、空中分解などなど)の記録としても楽しめます。

 

現在(4/22/2011)公開中
オススメ★★★★☆

 

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 「エース・ベンチュラ」のジム・キャリーはペット探偵ですが、ここに登場のアンドリュー・ダイス・クレイはロックン・ロール探偵。冒頭いきなりモトリー・クルー のヴィンス・ニールがライヴ中に死んじゃって、それを調べて回る物語だったような・・・。ロック探偵だけに“お目覚め”の曲は大音量のジミ・ヘンドリックス /紫のけむり“purple haze”。一緒に寝ていたおねぇちゃんたちが飛び出していったりして。内容はほとんど忘れちゃったけど、業界ネタはズケズケ言ってて、「マドンナって馬鹿なの?」などは今となっては凄いセリフ。ラストは擬似親子っぽい3ショットが印象的だったような・・・。ずいぶん前にVHSで見たままですから正確なことは覚えてないんですけれど、後に「Be Cool/ビークール」で扱ったネタに近いかもしれません。エルヴィス・プレスリーを勘違いしたようなスタイルのフェアレーンはライターもダサいんだけど、何とかキマッていた。ちょっと前のマイケル・マドセンとかが演じたら異常に似ているかも。派手なアクションを得意とするレニー・ハーリンの異色作だったようですけれど、彼の作品中最も印象に残っている。彼女と見るのはナニですけれど、友達とならこれ以上もないくらい美味しいつまみ。
オススメ★★★☆☆

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