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プリースト

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 1日に「スリーデイズ」「4デイズ」と観てきて、ラストは最も好きなネタの吸血鬼映画。2本連続してけっこう生々しい現代を見せつけられて、ヘトヘトになった後にスッキリさせてくれました。それにしてもモンスターの中では特権的な位置にいる吸血鬼、ナチスを扱った映画同様に多産されています。「モールス」が先月だから毎月観ていることになる。しかしもう分かりきってる“使い回しネタ”ばっかりのようでもぜんぜんOK、「名探偵コナン」を見ている人を笑えません。ま、カテゴライズに意味はありませんが、B級で3Dだから、「デイブレイカー」のように現実を反映させたものではなくて、「ブレイド」「アンダーワールド」方面。それにしても菊池秀行はワールド・ワイドだなぁと妙なところで勝手に感心してしまったのは、冒頭がほとんど「パンパイアハンターD」そのもの。

 

 ただし原作は韓国のマンガだそうで、いよいよ韓国がネタ不足の合衆国に食い込んでいくのが21世紀かもしれません。しかしハッキリ言って、この作品の直系の祖先は菊池秀行原作のD(のハズだ)。現在の文明が崩壊して、人類VS吸血鬼となった時、最も退治する能力に秀でたのがプリースト。その戦いも終結し、都市部と未開の荒野に分かれて暮らしている人類。もうまんま「吸血鬼ハンターD」の世界を流用している。近未来SFとなれば舞台は砂漠(「マッドマックス2」)かジトジトの暗い都市(「ブレードランナー」)で、双方取り入れている。ポール・ベタニー扮する主人公はかつては凄腕だったけど、目的を失って日々彷徨うように生きている。もちろん過去の古傷がそうさせるので、それはお話の根幹、ぜひご覧になってご確認を。

 

 古傷癒えない凄腕プリーストを再び“吸血鬼狩り”に駆り立てるのは、荒野で暮らしている親類の危機。滅び去ったはずの化け物が兄の家族に襲いかかり、姪をさらって逃げた。都市を仕切っている枢機卿(「宮廷画家ゴヤは見た」とご同様)は人々の洗脳に忙しいから、放っとけと制止するがそんな腰抜けにはさっさと見切りをつけて荒野に飛び出すプリースト。疾走するバイクがとにかくカッコ良くてココからグイグイ見入ってしまう。道中さらわれた姪を心配する若者が同行するのはお約束で、強くてストイックな主人公を引き立たせるためには重要な役どころ(「コンスタンティン」しかり)。もちろん救い出さなければならない姪にも秘密はあって・・・。もうミエミエの展開をただ追ってるだけ、といっても過言ではないけれど好きなもんは仕方がない。

 

 とにかく「レギオン」を見逃して悔しい思いをしたから、なくてもいいんじゃない?という無理やりな3Dでも割高料金払って観た。ほとんど信者以外の何ものでもないですね。でもこういう物好きはけっこういるのでは?でなきゃあ多産不能です。ま、マギー・Q(「燃えよピンポン」の彼女がいまんとこベスト)も出ているし、「RED/レッド」のカール・アーバンも因縁の敵役でしめる所はしめていたと思う。クライマックスの列車をバイクで追うチェイス・シーンがなんといってもこの作品のキモで、アレで全部チャラに出来ちゃう。実写の「アンストッパブル」には適わないけれど、重力に支配される実際の世界ではなく、所詮はマンガですから飛んだり跳ねたりはワクワクする。商売としては問題ですが、続編臭わせる終わり方だったけど、「ジャンパー」 みたいにその後プッツリになってくれても潔くて良いと思う。上映時間も短くてスッキリしていたし。

 

 「ザ・ウォーカー」やもっと深刻な「ザ・ロード」にはなかったスピード感は何よりも得がたい。もっと「バイオハザードW アフターライフ」みたいに3Dをゲームっぽく使ったら続編は可能だけど、ワシにとっては3本立て(「スリーデイズ」「4デイズ」、本作)の1本だから申し分なし。吸血鬼が不変なので、相対する側にアクセントをつけるのがB級吸血鬼映画。バチカンの指示は「バンパイア最期の聖戦」でもやってたけど、本作は吸血鬼狩りのエキスパートに聖職者を持ってきた。善意ある人として「クイルズ」では悩んでいたし、「ザ・ライト エクソシストの真実」を観ると現代でも悪魔祓いを本当にしている。「ゴッドファーザーPART3」ではマイケル・コルレオーネを懺悔させ、「死にゆく者への祈り」ではその懺悔を逆手に取られちゃう。強い聖職者のイメージはポール・ベタニーにはピッタリ。「ツーリスト」の間抜け捜査官なんか楽しげだったけど、彼にはぜひこの手のB級近未来SFをあと2,3本はいってもらいたい。

 

現在(9/26/2011)公開中
オススメ★★★★☆  

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関連作

 マッドマックス2

 

 近未来SFの“基本中の基本”。核戦争後の荒廃した世界を描くにはピッタリのオーストラリア。前作は秩序が未だあった証拠にマックスは警官だったけど、ここでは“放浪の身”で、ドッグフードなどを食べている。完全に名作「駅馬車」のクライマックスを馬を車に置き換えて展開。もの凄いチェイス・シーンで手に汗握ったものです。この作品みたいなカラカラに乾いた感じは以降のパチもんにはなかなか出せないんだよね。テレビで放映された時、柴田恭兵が吹き替えでメル・ギブソンにはけっこう合ってたかも。ま、マックスはあんまり喋らないけどさ。もちろんこの作品がなければ「北斗の拳」は誕生しなかった。若い「北斗の拳」好きな方には特にオススメ。 
オススメ★★★☆☆

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  世紀末救世主伝説 北斗の拳

 

 最初の劇場版で原作はまだ完結していなかったから、完全オリジナルストーリー。圧縮した関係でケンシロウがやるはずのパートをレイが受け持つんだけど、ココが良かった。無謀と分かっていてもラオウに向かって「ここで死ね拳王」と言い放ち、挑んでいく姿は見せつけられた(塩沢兼人健在でカッコ良い)。もちろん文字通りの死闘で、全身から血を噴出しながら戦うケンシロウVSラオウはクライマックス。

 

 ケリをつけちゃいけないからあのラストになっているけれど、ラオウとリンの見せ場は原作にフィード・バックされたような気がする。トキが出ていないので下品な戦いの連続でバイオレンス一直線。“ひでぶ”と吹っ飛ぶ瞬間はテレビじゃあ無理だけに炸裂。予告編で“北斗十番勝負”って謳っているのはいかにも東映で、マスター・フィルムなくしちゃったみたいなのもしかり。やっとDVDになったかと思えば・・・、ラストの映像は珍品として必見。同じ時期に公開されていた劇場用アニメーション、「アリオン」と「パンパイアハンターD」が画面の隅にチラリ出演。この時期の劇場用アニメに見られたお遊びだけど、時が経つと何の意味もなくなるのね。 
オススメ★★★☆☆

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