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フード・インク

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 観ると深刻になっちゃうから“食のドキュメント”は避けていた。「いのちのたべかた」も「ファーストフード・ネイション」(コレはフィクション)もパス。しかし「未来の食卓」を観たら映画の水準が高く、内容が良かったこともあって、重い腰を上げて正解。「エリン・ブロコビッチ」が教訓になっていないことは恥ずかしながら、マイケル・ムーアも手をつけなかったマジに喫緊の課題“食の安全”。多国籍企業は簡単に信用しちゃあいけないんですね。

 

 何年か前にNHKスペシャルで「合衆国はエネルギーの後、食料で世界を支配しようとしている」という特集を見たことがありましたけれど、本当だった。もはや食料は工業製品になっていて、システマティックに管理され、利潤を生み出す巨大な仕組みが出来上がっている。文字情報だとどうしてもインパクトに欠け、TVだと2,3日で忘れてしまいます。でも金を払っている以上、観る時は真剣になる。これはドキュメント映画の効用でしょうか。それにしても結構キツイ描写があって、観賞前に食べておいて良かった。もはや牛も豚も鶏も工場で生産される食品でしかない。立てない鶏を見た時は「おえっ」てなっちゃった。企業がひた隠しにするわけです。

 

 個々の事例はご覧になるのが一番ですので、ぜひご自身でご確認を。大腸菌O-157によって息子を失い、懸命に活動する議員。値段で食べ物を選んでいると、健康を害して結局医療費がかさんでしまう実態。もちろん大企業と国家は“大の仲良し”だから、補助金を出してコーンを大量生産。文句出ないように法律も整備(金で判事(法律)は買える、「セントアンナの奇跡」のラスト参照)メキシコ経済にダメージを与え、大量の失業者を低賃金で雇う。もちろんあの大統領とワルの面々がまたしても出てくる・・・、もう悪循環そのもの。

 

 もちろんただ企業を告発するだけが目的の映画ではなくて、この作品が優れているのは今日起こっている事態を訴え、観ている人に何から始めれば良いかも披露している。一番分かりやすいのが牧草で牛を飼育している農家のおじさんで、当たり前のことをしている彼の一言一言は説得力もあり勇気づけられます。せっせと鶏さばきながら言ってるのは、ギャグじゃないけれど明るくていいです。

 

 吸血鬼映画「デイブレイカー」でさえ描いた“人間やめますか、それとも資本主義捨てますか”の21世紀。エネルギー(石油)の次は食料による支配を目指す多国籍企業。もちろんそれは利潤追求マシーン=企業として当然のこと(「ザ・コーポレーション」は必見)。ただ“食い物の恨み”は恐ろしいから、捉えどころが難しい環境(「不都合な真実」)より、伏せたくもなるでしょう。TVはスポンサーに占める割合が多いから、まず手をつけないしね。「サンキュースモーキング」でも“タバコに害があるならチーズだって・・・”という部分がありましたけれど、暗に示していたことがコレを観ると良く分かる。

 

 当たり前ですけれど、売れないものを作る企業はあり得ないので、買う方の我々が良く知って、良く考えることなんだろうなぁ、としみじみ思っちゃいました。映画のラストに「食の安全のために私たちができること」が示されますが、「家庭菜園を楽しむ(たとえ小さくても)」は実践しているので痛感。形はまずくとも、採れたて野菜を使った料理の美味さは舌が覚えてしまい、キレイな売ってる野菜がしんどくなります。

 

現在(2/28/2011)公開中 でも劇場によっては終了、横浜のジャック&ベティで観ました
オススメ★★★★☆

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  ファーストフード・ネイション

 

 ドキュメント「フード・インク」と対をなす作品。深刻な“食の問題”を物語を用いて描いている。題材が重要かつ緊急を要するので、かなり有名どころのキャストが集結している。「グリーン・ゾーン」とかでは悪役だけれど、ここに出てくるグレッグ・ギニアはハマリ役。「マイレージ、マイライフ」ジョージ・クルーニーのようにサラリーマンのつらさ(=悪いことでも「イエス」と言わなきゃなんない)もごく自然に演じている。彼の苦悩を倍化させる悪役にブルース・ウィリスなどが無造作に出ていたかと思えば、アヴリル・ラヴィーンのようなスター、ルイス・ガスマンのような渋い人まで出てきて、極めつきはイーサン・ホーク。この人はいつの間にか“反抗的”な役が似合うようになりましたね。

 

 食の問題だけでなく、不法移民を使った低賃金労働、ロード・サイドのショッピングモールに出店している大手チェーンの手口などなど、かなりシリアスな内容でけっこうハードでした。実験的な作品が好きな監督のリチャード・リンクレイター(「恋人までの距離(ディスタンス)」 )ですけれど、キャストを見ると彼の人脈もなかなか。「フード・インク」の製作もしている原作のエリック・シュローサー、なぜかこの作品とアレの間に傑作「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」 の製作総指揮をしている異色の経歴。
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