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アジャストメント

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 合衆国で小説が映画化される作家のナンバー・ワンはスティーヴン・キング氏ですけれど、彼は存命。書いてるそばから売れてしまうというラッキーな人。ところが「トータル・リコール」 とか「マイノリティ・リポート」 とか映画化される作品は多いんだけど、なにせ「ブレードランナー」 の原作が遺作だから、遡ってモテモテのSF作家フィリップ・K・ディック。小説の最新作が映像化されるどの作品よりも古い、なかなか稀有な人です。ホントによく映画になるんだよなぁ。

 

 さて書かれた年代は古くとも、ちゃんと21世紀に対応する映画になっている。加えて予告編は実に効果的だった。観る前はフィリップ・K・ディックでしょ、記憶とかそういう方面のSFサスペンスになるんじゃない?マット・デイモンも出てるしさ。などと思ったけれど、冒頭であっさりスカされる。なにせ主人公は××××の××なんだから。ですからSFではなく、「クライシス・オブ・アメリカ」っぽい方向で行くのかな?と思ってたら、ちゃんとSFに方向修正。この辺で「おっ来た、へぇー」とハマッた方はかなり楽しめます。

 

 原題は“THE ADJUSTMENT BUREAU”ですから何らかの部局で、それっぽいエージェントが出てくる。「MATRIX」のスミスのように行動はキビキビしているんですけれど、ちょっと抜けてたり、人間味があるのが楽しい。持ってるものとか、着ている衣装とか、本部とかが古臭くてね。ま、肝心な部分なので割愛しますけれど、これも予想を覆してくれるポイントの1つ。ドラえもんの“あの道具”をエージェントたちが使っているせいか、どこか牧歌的。SFだけどぜんぜんそんな雰囲気がない「主人公は僕だった」に近いかも。また「ハートロッカー」に出ていたアンソニー・マッキーが美味しいところをさらい、テレンス・スタンプは「イギリスから来た男」 みたいな形相で大物エージェントがピッタリ。

 

 で、今年既に2本出演作(「ヒアアフター」「トゥルー・グリット」)を観たマット・デイモンですけれど、彼でなくてはウソっぽくなってしまう。もしブラッドだったら?ディカプリオだったら?また違う展開を用意する必要が出てくる。ヒーロー(「ボーン・アルテイメイタム」)も演じられますが、弁護士役(「レインメーカー」)などのエリートは彼ならでは。しかし見所はエミリー・ブラントですよ。この人も「ガリバー旅行記」に続き今年2本目になりますけれど、売れっ子です。コスプレ美女御用達になるかと思っていたけれど、現代劇にもちゃんと対応。「プラダを着た悪魔」からは5年で、彼女のおかげで「きみがぼくを見つけた日」のようにSFという設定を背景に変えてしまう引力を発揮。まだまだ化けそうですね。

 

 まず予告編でスカされて、サスペンスかと思わせてSFに軌道修正した後、ロマンスの展開が待っている。エージェントのキャラクターの肉付けとして、“モータル/イモータル”の要素が垣間見えたから申し分ありませんでした。殺伐とした流れではなく、どこか牧歌的な雰囲気を漂わせて悪くない。これでテンポが早ければ?とも思うけれど、それでは「アンノウン」みたいになってしまうから、このあたりが妥当かも。映画にとってフィリップ・K・ディックはまだまだ宝の山。

 

現在(5/30/2011)公開中
オススメ★★★★☆

 

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  クライシス・オブ・アメリカ

 

 メリル・ストリープデンゼル・ワシントンの演技派共演なのに、公開館数が少なくて劇場で観られなかったポリティカル・サスペンス。ま、上映時間が長かったからかも・・・。その代わりじっくりと見せる本格派。湾岸戦争に従軍した主人公は自らの異変に気づく、軍が何らかの実験を自分に施したのでは?と疑いを抱いた彼は行動を起こし・・・、というのが確か大まかなお話だったような。軍隊が兵士に実験したのでは?というネタはアクションだと「ユニバーサル・ソルジャー」、ショッキング・スリラーだと「ジェイコブズ・ラダー」ですけれど、サスペンスですからちゃんとまっとうに進んでいく。

 

 なんと言ってもそこはデンゼル・ワシントンならでは。「ニューヨークの恋人」でなかなかいいヤツ、後に「ソルト」でも固い役が似合うリーヴ・シュレイバーがキー・パーソンで、ママ役がメリル・ストリープ。ステージ・ママみたいな彼女はそれまでチョット想像できなかったけれど、何でも出来ますね。正反対の「大いなる陰謀」と見比べるのも一興。軍需産業と暗躍組織の図式は「消されたヘッドライン」でもおなじみながら、時期が早かった。「羊たちの沈黙」の時はタイミングがバッチリだったんだけど、監督のジョナサン・デミは「フィラデルフィア」にしろなぜかズレる。
オススメ★★★☆☆

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