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トラブル・イン・ハリウッド

  トラブル・イン・ハリウッド

 

 映画監督が主演になると情熱のある人が主人公になっているパターンが多く、「映画に愛をこめて アメリカの夜」 も「ウィズアウト・ユー」もチョットずれているけれど「エドウッド」も微笑ましく、彼らをこき使うプロデューサーはたいてい悪役として登場。ところがこの作品では逆のケースが描かれていて興味深い。映画製作といったって、車を生産するわけではないから、カチッとしたフォーマットがあるわけじゃなし、役割分担はかなり曖昧。その辺はこの作品の監督バリー・レビンソンが手がけた「ワグ・ザ・ドッグ/ウワサの真相」をご覧になると良く分かります(プロデューサーのリビングで企画会議したりしている)。

 

  第一号試写でえらい不評の作品を、どうにかこうにかして公開させなくちゃなんない役回りなのがこの作品の主人公。売り上げしか眼中にない会社側と自分を“芸術家”と勘違いしている監督(「アモーレス・ペロス」を引き合いに出すあたりはモロです)との間に挟まれちゃってる。社長VS監督の絶対無理な調整をするのがプロデューサー=ロバート・デ・ニーロ。社長は堅実なキャリアをすんなり演じちゃうキャスリン・キーナー(「マルコヴィッチの穴」から「カポーティ」 までインディ系で変幻自在)、監督は「三銃士」 の悪役がハマってて好きだったマイケル・ウィンコット。デ・ニーロと合わせて一緒に画面に収まっているだけで映画好きとしては楽しい。あの悪魔マフィアのボスも演じられる男が「まあまあ」などと言ってるんですから。もっとも業界人ですから私生活はいい加減な仕事中毒で、二番目の奥さんと離婚調停中で、最初の奥さんとの娘の送迎までやっていたり。しかし二番目の奥さんがロビン・ライト・ペンで、最初の娘がクリステン・スチュワートという豪華さ。

 

 また抱えている案件は何も芸術家肌の監督のラストシーンだけじゃなくて、わがままなブルース・ウィリスの体型管理にまで及ぶ。ご本人役のブルース・ウィリス 、この人チョイ出演の時は「オーシャンズ12」「チャーリーズ・エンジェル・フルスロットル」でも嬉々としてドーデもいい役を演じてしまう。で、彼のエージェントみたいな“いんちき臭い男”にジョン・タトゥーロが扮していて、デ・ニーロとのしょぼい掛け合いは笑えます。更にスタンリー・トゥッチまで出てきて、デ・ニーロとの2ショットは映画好きとしてはおいしい瞬間。で、極めつけはショーン・ペンで、彼も本人役なんですけれど、手抜きナシで問題の“カットしなくちゃなんないシーン”を演じている。デ・ニーロとの共演は「俺たちは天使じゃない」以来で、「ザ・インタープリター」 ではキャスリン・キーナーとも一緒。

 

 「レインマン」の監督ですから巨匠と呼ばれてもいいはずなのに、けっこう業界内幕ものが好きなバリー・レビンソン。「ワグ・ザ・ドッグ/ウワサの真相」も「ロビン・ウィリアムズの もしも私が大統領だったら・・・」も幾つか彼の作品に見られる傾向。ただ残念ながら群像劇処理能力は「今宵フィッツジェラルド劇場で」を残して他界したロバート・アルトマンに及びません。しかしジョージ・クルーニーと同じ“人脈で成立している”豪華共演は楽しめる。困った顔のロバート・デ・ニーロが拝めるのは「ミッドナイト・ラン」(個人的には彼のベスト)以来でしょうか。彼のプロデュースでショーン・ペン、ロビン・ライト・ペンがモデルになっている「ウィズアウト・ユー」 によく似たシーンがあったので、別な角度で楽しんじゃいました(あんまりそういう人いないはず)。またクリステン・スチュワートが成長する姿が確認できただけでも・・・。

 

 恐らくレンタル屋ストレート そのものの内容なんですけれど、“クソ暑い中”渋谷のえらく分かりにくい場所にある劇場で観たので、その体験込みでOK。シネコンが嫌いではありませんけれど、ビルの地下で、昔ながらのチケットで、全席自由で、決して“至れり尽くせり”とは言えない映画館での鑑賞は何ものにも代えがたい。つまりは珍品コレクションの1本ということです。

 

現在(9/6/2010)公開中                
オススメ★★★☆☆

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関連作

  映画に愛をこめて アメリカの夜

 

 映画製作の内幕もので大好きな1本。映画を誰よりも知っているし、愛してもいるフランソワ・トリュフォーならではの傑作。この内容で1973年という製作年ながら、棚になかったらもぐりのレンタル屋。映画製作の内輪ネタ続出で、水着お断りは妊娠しているからだったり、主演女優は大人だけど、共演の美男子はお子ちゃまだったり、ベテラン女優はセリフ覚えないし、スタッフはデキちゃうし、監督は完成するんだろうかとうなされたり、俳優が死んでも撮り方で何とかしちゃったり。でもみんな映画製作に情熱があってなぜか元気になっちゃう。
オススメ★★★★☆

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  ミッドナイト・ラン

 

 ロバート・デ・ニーロ の作品中最も好きな1本。タイトル通り一晩で片付くはずの仕事が、延々と旅する羽目になる顛末がコミカルに、そしてちょっぴりセンチメンタルに描かれていきます。元は凄腕刑事だったけれど、身を持ち崩して“賞金稼ぎ”になった関係で、偏屈なロバート・デ・ニーロ扮する主人公。彼に延々と喋り続けるチャールズ・グローディンは「デーブ」でも良い味で、2人のドタバタは見応え十分。また「MATRIX」のジョー・パントリアーノもさんざ怒鳴られたり、怒鳴ったり、「ビバリーヒルズ・コップ」のジョン・アシュトンも何回も騙されたりスカされたり。実力派の曲者役者ばっかりで、監督も「ビバリーヒルズ・コップ」「ジョー・ブラックをよろしく」のマーティン・ブレストで文句なし。というよりこの作品に出ていた彼らが好きになった。またこの作品のプロモーションで、あの“Ryu's Bar”にロバート・デ・ニーロが出演した時はビックリ。それまで彼のインタビューなんて見たことなかったから。
オススメ★★★★★

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