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シャーロック・ホームズ

  シャーロック・ホームズ

 

 世界で最も有名な私立探偵シャーロック・ホームズ。原作の忠実な映像化作品は既にあるから(NHKでやってたアレ)、劇映画としてどこまで原作をつまんで面白く料理するかがキモ。で、前日譚(プリークアル)で勝負するにも若き日のホームズは「ヤング・シャーロック・ピラミッドの謎」でやっちゃってるから、「バットマン・ビギンズ」とか「スタート・レック」の手口で迫る戦略は正解(前日譚なんだけど、前とは別物)。原作のもつ情報量は並みじゃないから、比較するのもなんだけど、「Ghost in the Shell功殻機動隊」 のように多産可能(5、6作は楽にいける)。

 

 もちろん肝心のホームズ&ワトソンがキマッていなければ話にならないので、有名どころで芝居ができる2人を起用。ロバート・ダウニーJr. とジュード・ロウ(「ガタカ」 )はこれもまた“よくできました”の正解。役に負けずに個性発揮(絶対勝てないからね)。特にここ数年のロバート・ダウニーJr. は大活躍で、芝居のうまさに磨きがかかってきました。目立つのはアメコミ・ヒーロー「アイアンマン」ですけれど(まさか続編ができるとは・・・)、「路上のソリスト」「ゾディアック」「グッドナイト&グッドラック」 で演じてきたジャーナリストはなかなかではないでしょうか。頭脳明晰な人間にありがちな“嫌味”な感じも出てるけど、真理追求の欲望は並大抵ではない。また“助手”の範囲には決して収まらないジュード・ロウのワトスンも良いし、何より2人の“友情”はシャーロック・ホームズには欠かせない。

 

 しかしこの作品のわたくしめのお目当てはガイ・リッチーでも主演の2人でもなく、レイチェル・マクアダムス !彼女に尽きます。前作「きみがぼくを見つけた日」でもうメロメロになってしまった彼女(「消されたヘッドライン」もかわいかった)。細面な感じはかつてのケイト・ベッキンセイル(「アンダーワールド」「アビエーター」 )を思わせて、いやはや何ともたまりませんでした。不二子ちゃんみたいな悪女、アイリーン・アドラーがはまっている。

 

 「スナッチ」ばりの拳闘シーンは確かにガイ・リッチーのテイストで、スロー・モーションとか映像テクも彼ならでは。しかしとにかく原作は面白いし、情報量は料理し放題の豊富さ。「フェアリー・テイル」でも描かれましたがコナン・ドイル卿は超常現象にも興味があって、このプロローグはオリジナルなんだけど、原作の血がしっかり流れている。「フロムヘル」が分かりやすいんですけれど、前々世紀末のロンドンはダークな雰囲気を醸し出すのにうってつけ。化け物オールスター・アドヴェンチャー、「リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い」 だってあの首都ならでは。

 

 原作のテイストをいただいちゃって、新たなホームズファンを獲得するにはうってつけの1本。もちろん最低あと1本は作り手に製作する義務アり。なぜかってのはご覧になるとお分かりになります。ホームズVSモリアーティ 教授はぜひやってほしい、絶対続編作れよガイ・リッチー。

 

現在(3/12/2010)公開中
オススメ★★★★☆

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  シャーロック・ホームズの冒険

 

 NHKで放送していた、恐ろしく原作に忠実なシャーロック・ホームズ。幾つかホームズは読んでいたので、トリック、ストーリーを追うのではなく、視覚化されたベイカー街とか、当時の風俗とかが楽しめました。またホームズに扮したジェレミー・ブレットが異常に似ているだけでなく、吹き替え担当があの露口茂さんで、ものすごく説得力がある。だって「太陽にほえろ」の“山さん”ですよ。ただ残念ながらNHKだけに、名探偵が暇になるとやっちゃうアレ(コカイン)の部分はカット。
オススメ★★★★☆

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  リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い

 

 文学ファンとアドベンチャーファン必見の豪華な一品。透明人間と吸血鬼 とトム・ソーヤーとネモ船長と・・・、とにかく信じられない組み合わせで、主役のアラン・クォーターメインに対する悪漢がなんとあの有名な探偵の宿敵。もちろんそれは見てのお楽しみ。日本でこのネタで迫ったのは「帝都物語」ですが、アメリカ産のウソのつき方は半端じゃないですね。楽しむこと優先ですから。
オススメ★★★★☆

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  ガタカ

 

 「ロード・オブ・ウォー」 のやばい監督アンドリュー・ニコルの記念すべき監督第1作。「スターウォーズ」「ブレードランナー」が登場する以前のスタイリッシュな映像主体のSF。管理が行き届いたエリート社会で「太陽がいっぱい」バリの偽装工作で土星に旅立とうという主人公。もちろんドキドキハラハラする場面もありますけれど、全体的にはフランソワ・トリュフォーの「華氏451」っぽい懐かしいつくりが目を引きます。エリート社会に入り込もうとする野心家をイーサン・ホークが演じ、彼がうらやむ世界の住人でありながら、彼の共犯になる美青年をジュード・ロウが熱演。ただ“運命には逆らえない”的落ちじゃないところはエライ。
オススメ★★★☆☆

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