関連テーマ 

サイドボックス

ここにテキスト


出し

ブルーノ

      ブルーノ/bruno

 

 大爆笑だった「ボラット 栄光なるカザフスタンのためのアメリカ文化学習」に続いて、オーストリアのホモのファッション・ジャーナリストを演じたサシャ・バロン・コーエン。ロバート・アルトマンの「プレタポルテ」(ごめんなさいDVDレンタルありません)みたいな皮肉のきいたものになるかと思っていたら、ぜんぜん違う。とてもじゃないけど、9割の人にオススメできない代物を完成。ところが残り1割の「進め電波少年」とか「北野ファンクラブ」を支持するような方だったら、許せてしまうかもしれないし、ラストにはビックらこくかも。

 

  前作でコケにしたのは、ユダヤ人とか合衆国良識派を標榜する人々なんかだったんだけど、まあなんとか映画っぽくは見えました。ところが今回は神経を逆なですることに加えて、ほとんどテロ行為に等しい突撃取材まで敢行。こいつに比べたらマイケル・ムーア(「華氏911」「シッコ」)は正義の使者のように見えてしまう。ま、実際ムーア監督の主張することは筋が通っています。

 

  ファッション・ジャーナリストって設定は最初の方で使う方便で、あとはもう支離滅裂に“異常”としか思えない行為の連続。ポーラ・アブドゥル を“移民の人間椅子”に座らせたり、アフリカで子供をi−podと交換したりとか、“あんた人間として恥ずかしくないの!”という行為のオンパレード。またほとんど命知らずとしか思えないインタビューは必見。まさか“モサド=イスラエルの情報機関”と“ハマス=イスラーム原理主義者”を同じテーブルに座らせ、下手くそな歌を聞かせるという挑発行為だけでなく、テロ組織に誘拐してくれとか、ウサマ・ビン・ラディンはホームレスみたいだ などといって怒らせるなんて・・・。

 

 パターンこそ「ボラット」に近いんだけど、より支離滅裂、悪趣味に突き進んでいる。とてもじゃないけれど、9割の人が不快感を覚えそうだけど、時代が追いついたりしたら・・・。ただこの下品さこそテレビだと思うけどいかがでしょう。皮肉ではなく、結果的にテレビの本質を描いているような・・・。

 

 もしエンド・クレジットに大物ミュージシャンが大挙して出てこなかったら(ソックリさんかと思ったら本物)、ただの悪趣味映画で終わってしまっていたんだけど、読めませんねぇサシャ・バロン・コーエンという人。少なくとも今までに出現したコメディアンとはまるで違う。くどいようですけれど、観たら怒りますよ。

 

現在(3/21/2010)公開中
オススメ★★★☆☆

Amazon.com

DMM.com

前のページ   次のページ

 

top

関連作

  ビン・ラディンを探せ! 〜スパーロックがテロ最前線に突撃!

 

 つい最近(5/2/2011)「“9.11 同時多発テロ”を“使唆した”とされるウサマ・ビン・ラディン容疑者が米軍に射殺されたというニュースが世界を駆け巡りました」とテレビで連呼されていて、“怪訝な顔”になってしまった今の世間様についていけないワシ。エライとされる人々の“なさる事”に怒りを覚えるというより、“何でこんなことしてんのかな?”という素朴な疑問が浮かぶ。容疑者だから逮捕して罪状を・・・、というのは合衆国では通用しないんでしょうか?ま、我が国も似たりよったりのところはあるから何とも言えない、というより言葉を飲み込むことが多くなった。

 

 しかしビン・ラディンに関するかぎり、有力な情報というより、ごく一般市民の視点で迫ったこの優れたドキュメントのおかげで、多少無知から解放されました。彼について知るだけでなく、結末には感動すらしてしまう秀作。「ヤバい経済学」の1パートを担当したモーガン・スパーロック、有名なのは「スーパーサイズ・ミー」ですけれど、“食のドキュメント”をパスしていたので見逃していました。

 

 ところがこの人なかなかの才能を持っている。どことなくマイケル・ムーアっぽく、ごく素朴な疑問から映画をスタートさせている。第一子が誕生するのに合わせて、危険な因子を何とかせねば、とばかりにビン・ラディンを探す旅に出る。もちろん安全な観光地帯じゃないから、予防注射をイヤってほと打って、コンバット・トレーニングをマジメにやったり。ま、旅の道中に関してはご覧になるのが一番ですのでぜひご自身でご確認を。とてもためになるし感動します。モロッコで晩御飯ご馳走になっている場面は良かったなぁ。

 

 この作品は2008年製作で「ブルーノ」が2009年ですから、サシャ・バロン・コーエンは命がけでパクったわけ。「ブルーノ」の公開が2010年、時差は歴然で我が国は同盟国に遅れちゃってます。イスラム原理主義を見るといったって「サラエボ、希望の街角」で垣間見る程度。ウサマ・ビン・ラディンに触れているのは「華氏911」だし、背景は「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」で何とかついていく程度と不勉強でしたが、笑って、真剣に見入り、エンドロールに希望を見出せる断然オススメしちゃう1本。
オススメ★★★★☆

Amazon.com

DMM.com

 

ホームページ テンプレート フリー

Design by

inserted by FC2 system