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アデル/ファラオと復活の秘薬

  アデル/ファラオと復活の秘薬

 

 プロデュース業は順風満帆なリュック・ベッソン(「96時間」「トランスポーター3」)。好きな人ができないと映画を撮らない“悪い癖”がある監督なので、未だかなぁなどと思っていたら、新作発表。相変わらずインタビューで主演女優さんと仲良く一緒(気持ちは痛いほどよく分かる)。実は1本ズッコケちゃったのがあるので心配していたけれど、あのマチュー・アマルリック(「007/慰めの報酬」「潜水服は蝶の夢を見る」)が出ているんだから、観ないわけにはいかない。コレはホントに俳優の力で、「ハート・ロッカー」なんか分かりやすいですけれど、作品選択眼のあるしっかりした俳優さんは映画好きにとって重要な信頼のおける情報そのもの(ま、エージェントって言った方が正確か)。

 

 さてお目当てのマチュー・アマルリックは、本人かどうか分からないアホなメイクで登場。しかしそんなことはまるでドーデも良くなってしまう実に気楽な1本で、楽しませてもらいました。宣伝から察するとベッソン版「レイダース」っぽいけれど、アッサリ冒頭から“らしさ”を捨て去る感じでベタなギャグ満載。これはリュック・ベッソン初のコメディ。

 

 それもフランス産の「ザ・カンニングIQ=0」みたいな安っぽさがむしろ今となっては新鮮(昔の映画ですけれど面白いです、もしレンタルどこかで見つけたら結構オススメ。フランスの名優ダニエル・オートゥイユのはずかし映像満載ですから)。「マッハ!」の時もデタラメさに妙に感動しちゃいましたけれど、“思惑”と“意気込み”が透けて見える作品より、“お客さん楽しませてなんぼ”の作品が少なすぎる昨今、頭を空っぽにできる映画が劇場で観られるのは嬉しいかぎり(「シューテム・アップ」なんかあんまり貸し出しなかったんだよなぁ)。

 

 アデルに扮したルイーズ・ブルゴワン嬢、アタリです。「トゥーム・レイダー」アンジェリーナ・ジョリーと同じく、強くてカッコ良いイケイケお嬢様だけど、ギャグも体当たりでコメディエンヌぶり炸裂。衣装がまたフェチにはたまらない時代のもので、「アデルの恋の物語」というより、フランソワ・トリュフォー最後の恋愛映画にして傑作(タイトルは内緒、でも映画通には一発で分かってしまう)を思い出させてニヤニヤ。あの格好でアクションもギャグもやっちゃうんだものな。「ピンクパンサー」より徹底して不道徳ギャグがいけるのはフランス産ならでは。あの死刑執行シーンは合衆国産じゃあ無理。だいいち妹を救うってことになってるけど原因がまた・・・。ラストもまさかそこまでやらないだろうというベタなしめ方。

 

 全部がそうである必要はないんですけれど、厳格な審査基準(もちろん映倫とかではなくて、会社の重役会議)を通過しなければ上映できない“真面目な映画”が多い昨今、珍しく無責任に、気楽に楽しめる娯楽作です。予告もテレビ露出も多いから、大丈夫かなぁと思っていたら、見事スカしてくれて良かった。意図しているかは分かりませんけれど、宣伝がほとんど内容を“見せない為の”仕掛けとして機能している。

 

 欲を言えば2本立ての1本だったら、なお好感度アップ。ほら、他のベッソン作品(マジな「96時間」とか「レオン」とか)と抱き合わせで観られたら、かなり満腹度は上がりそうじゃないですか?今となっては考えられない上映形態ですけれど、井筒和幸監督なんかこの手のものを撮らせたら天下一品(ま、分かる若い人はいないと思います)。映画館に行くことが楽しい行為ということを忘れがちな21世紀、確かに高い入場料金だけどこの手のものがなきゃあ、お客さんが激減しちまいますぜ。中身空っぽ、頭カラっぽ映画をまさかリュック・ベッソンが撮るとはねぇ、でもとことん暗くてどん底の今こそ必要な1本、面白かったー。

 

現在(7/4/2010)公開中 
オススメ★★★★☆

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関連作

  ザ・カンニング [IQ=0]

 

 ほとんど無内容なフランス産コメディ。ところが絶品の面白さで、中学生が観たって笑える(公開当時は少年でした)。イタズラばっかりして真面目に授業を受けない予備校生たちが、あろうことか校舎を吹っ飛ばしてしまい、試験に受からないとムショ行き・・・。ストーリーも実にデタラメなんだけど、後のフランス映画を背負って立つダニエル・オートゥィユが出てたんですよねぇ、信じられない。同時上映が確かソフィー・マルソーの「ラ・ブーム」だったような・・・。むかし話で申し訳ないんですけれど、コメディと恋愛モノの二本立てなんて劇場こそ貧乏臭かったけど贅沢だった。コレと「ポリスアカデミー」は今観ると恥ずかしいけど、頭の片隅にいつまでも残っている思い出の映画。 
オススメ★★★☆☆

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  マッハ !

 

 タイの「マッハ!!!!!!!!」ホントに理屈抜きにサイコーです。20年くらい前でしたらこの手のアクションは香港映画の十八番だったのです。ジャッキー・チェンの初期の作品だって、劇場に観に行っても吹き替えで、それでも夢中になって見ていたような気がします。ストーリーなんかもうめちゃくちゃで、それでも出てくる登場人物が活き活きしてて、見終わったあとにはなんだか元気にしてくれる。物語なんてものは添え物で、肝心なのはメッセージ性とか芸術性とかじゃなく主演のティンを演じるトニー・ジャー。彼の繰り出すムエタイ・アクション!!目も眩むばかりの素晴らしさです。それはホントに見てのお楽しみ。
オススメ★★★★☆

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