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96時間

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 元CIAが我が娘を悪漢から奪還する、というストーリーならスティーブン・セガールのB級アクション というのが以前までの相場。しかし「シンドラーのリスト」とか「スターウォーズ・エピソードT」のリーアム・ニーソンが主演になると、実に新鮮なサスペンス・アクションに変貌。というのは彼であれば、超人的なエージェントではなく生身の男に見えるし、物語の上で肝心な“親子の絆”を描くにも最適。合衆国で大当たりするわけです。展開、内容ともに文句なしの一級品。

 

 子煩悩過ぎる強い父親は、パリで誘拐された娘を取り返すため、持てるスキルを十二分に発揮して戦います。相手は「イースタン・プロミス」でも描かれた東欧系マフィア。人身売買というこの世で最も許されない行為に手を染める連中、またその“うまみ”にあずかる現代の悪党に非情な元エージェントが迫っていく。理不尽な相手には情け容赦のない暴力を行使する姿は、リュック・ベッソン・プロデュースの「キス・オブ・ザ・ドラゴン」に通じる。更に無駄のないテキパキした演出は「ボーン・アイデンティティー」のシリーズをも凌ぐ勢い。簡潔にしてスリリング、しかし物語の核心は子を想う父親の愛情で、ラストはジーンときてしまいます(冒頭のホリー・ヴァランスの部分が実に良く効いてくる)。

 

 ここしばらくリュック・ベッソン が関わった作品を観ていませんでしたけれど、いやはや実力のある監督が育っていたんですねぇ。監督のピエール・モレルは今後が楽しみな人。それにしても原題は“TAKEN”と簡潔なのに、この邦題はいつまで経っても誘拐された国民を取り返せない、どこぞの政府に気を遣ったんでしょうか。

 

現在(8/27/2009)公開中            
オススメ★★★★☆

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  シンドラーのリスト

 

 ナチス・ドイツがユダヤ人に対して行った非人間的な行為を、真正面から描いたスティーヴン・スピルバーグ 執念の一作。もちろんロマン・ポランスキーの「戦場のピアニスト」と見比べても良いと思います。二作品とも真剣な姿勢は同じですから。ただ「戦場のピアニスト」の場合当事者が主人公ですが、この作品のシンドラー氏は酒好き、女好きで“結果的に”ユダヤ人を救う所が特徴。これをして運命のいたずらとでも呼ぶべきでしょうか。ラスト・シーンは泣いてしまうこと必至。
オススメ★★★★☆

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