関連テーマ

 

 

 

サイドボックス

ここにテキスト


出し

リミッツ・オブ・コントロール

 リミッツ・オブ・コントロール   リミッツ・オブ・コントロール

 

 いちおう宣伝では、“スペインはマドリードに降り立った殺し屋が・・・”となっておりますけれど、物語などあってないような、実にジム・ジャームッシュ ・テイストの一品。もし最後のクライマックスがなかったら、主人公が“殺し屋”かどうかすら、分からなかったはず。恐らくはスペインを描くことが最優先で、撮影監督クリストファー・ドイル(「英雄 HERO」 )と“画になる場所”を探し回っていたんじゃないでしょうか。観光名所とはかけ離れた、日常的に“画になる場所”が本作の主役。ヴィム・ヴェンダースの「リスボン物語」(ごめんなさいDVDレンタルありません)を思わせる、“日常的なんだけど異国情緒”を感じさせる風景は絶品。

 

  ただ、まさかそれだけじゃあ映画が成り立たないから、相応しい物語をハメ込んであって、こちらもなかなか見応えアリ。特に主演はこの人でなければならなかったイザック・ド・バンコレ。ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」では勤勉だけど、どこかユーモラスな運転手で、「ゴースト・ドッグ」 ではずーっとフランス語で喋っている、ニューヨークのアイスクリーム屋。2作とも愛嬌のある役柄でしたけれど、今回は無口な“たたずまい”だけでスペインの“画になる場所”に溶け込んでいる。

 

  主人公の彼が景色に溶け込む無色透明なだけに、脇の人々が彩りを添えている。この彩りが実に豪華。コーエン兄弟 「バーン・アフター・リーデイング」)やデヴィッド・フィンチャー「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」)など名だたる監督が、メロメロになっているティルダ・スウィントン(そういえばジャームッシュの「ブロークン・フラワーズ」にも出ていましたね)。今や世界のガエル・ガルシア・ベルナル(「バベル」「モーターサイクル・ダイアリーズ」)や「扉をたたく人」のヒアム・アッバスに加えて、工藤夕貴も「ミステリー・トレイン」以来のジャームッシュ作品。クライマックスはビル・マーレイ(「コーヒー&シガレッツ」「ブロークン・フラワーズ」に出演)で、もはや「ゴーストバスターズ」のビル・マーレイではありませんね。もっとも若い人なら「ロスト・イン・トランスレーション」 のオッサンか?

 

  豪華キャストを殆どカメオ出演の彩りにして、スペインの“画になる場所”を美しく切り取ったジム・ジャームッシュ 。劇中流れるアンビエントっぽいロック(正確な言い方知りません)は日本のバンド“boris ”だそうで、新鮮でした。画もよし、役者もよし、音楽もよしの映画好きが大満足の一品。やはり優れた映画作家の作品は、どーしょーもなく惹きつけられてしまいます。

 

現在(9/24/2009)公開中        
オススメ★★★★☆(ただしお好きな方限定)

 

Amazon.com

DMM.com

 

前のページ   次のページ

 

top

 

関連作

  ゴースト・ドッグ

 

 「キル・ビルVol.1」が深作欣二にインスパイアされて成立しているチャンバラ映画だとすると、この作品は「葉隠」の書を元に侍を描いた逸品。“武士道とは死ぬことと・・・”など哲学的なセリフも散りばめられて、さすがはインテリのジム・ジャームッシュ。主人公をフォレスト・ウィテカー にして、「プラトーン」などだとぼんやりした風情でしたが、スキのない殺し屋の役にみごと化けている。いかにも映画好きが喜ぶ一本なのです。
 オススメ★★★★☆

Amazon.com

DMM.com

top

 

  ロスト・イン・トランスレーション

 

 映画には才能と“育ち”が出てしまうことをはからずも証明した一品。監督のソフィア・コッポラはフランシス・コッポラの娘だけあって、高級ホテルに泊まり慣れているんでしょう。描写に無理がない。もっともこの作品のテーマはタイトルにもある通り、ロスト・イン・トランスレーション=外国に来て途方に暮れることなワケですから、その意味において大成功しているでしょう。実際夫の仕事で東京まで来たけれど、どこへ行っていいか分からない人は港区に結構います。そして日本にCM撮影に来て可笑しくも哀しい状況に遭遇するビル・マーレーの芝居は素晴らしく自然です。あの「ゴーストバスターズ」とも思えないくらい。
オススメ★★★★☆

Amazon.com

DMM.com

 

ホームページ テンプレート フリー

Design by

inserted by FC2 system