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グッド・バッド・ウィアード

グッド・バッド・ウィアード  グッド・バッド・ウィアード

 

 「良いやつ、悪いやつ、変なやつ」ってタイトル、アレ?どっかで聞いたような話だなぁと思っていたら、案の定クリント・イーストウッド主演「続・夕陽のガンマン」のリメイク。ずいぶんと大胆な監督は、現在の韓国映画でもっとも豪華な顔ぶれを揃え、巨匠=セルジオ・レオーネのマカロニ・ウェスタンに挑戦。

 

 本家の合衆国が生産できないでいるお家芸を、舞台を第二次大戦下の満州国にしてやりたい放題。なにがやりたい放題かといえば、「3時10分、決断の時」になかった、人馬入り乱れてのチェイス・シーン。いやいやワクワクしましたねぇ。善玉、悪玉の2人もキッチリ馬を乗りこなしていたし、早撃ちもライフル射撃も披露。やはり西部劇はこうでなくては。宣伝コピーに“ムチャクチャデイイノダ”と謳っているように、時代考証なんてこの手の娯楽作には無用の長物。

 

 で、たいていの方はイ・ビョンホンが目当てでしょうし、ちょっと韓国映画が好きな方ならチョン・ウソンかも。でもでも本当に注目すべきはソン・ガンホで、オリジナル(「続・夕陽のガンマン」)もご覧になると分かりますが、お話しのカギはこの善玉でも悪玉でもないヤツが握っている。全編彼のオーバー・アクトで笑わせてくれます。もちろん悪役初挑戦のイ・ビョンホンは、本当にワルそのものという迫力だし、「デイジー」の色男チョン・ウソンの華麗なる善玉ぶりも爽快かつ痛快。ですけれど、やはり「殺人の追憶」とか「グエムル-漢江の怪物-」のソン・ガンホがいなければ。

 

 リメイクといってもそこは韓国映画ですから全然イジッていて、その心意気はさすが。またこの三人が共演するには、これだけの舞台が必要だったことは韓国映画というより、アジアを代表する痛快娯楽作といえましょう。

 

現在(9/4/2009)公開中 
オススメ★★★★☆

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