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告発のとき

  告発のとき

 

 現在(2008年)もイラクに部隊を展開中のアメリカ合衆国。その実状を我々は知ることが出来ないばかりか、関心を維持し続けることも困難な昨今。ロバート・レッドフォード監督作品「大いなる陰謀」でも描かれていましたけれど、実際には未だにアフガニスタンは政情不安どころかほぼ内戦状態が続いる。これら悲惨な事実は日々無意味な報道によって隠蔽されているのが現実。

 

 まぁ敢えてそういった悲惨さに無知でいられることは、ある意味ではラッキーなのかもしれません。けれど、ちょっと関心を持っただけでは世界を知ることはとても難しいのがこの国。トム・ハンクス「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」を観るまでは、本当のソビエト侵攻から撤退までのアフガニスタンを知ることすら出来なかったんですから。

 

 さて「クラッシュ」アカデミー賞を受賞したんだから、予算も倍増で好き勝手な映画作りが出来るくせに、ヤバイねたにチャレンジしてしまったポール・ハギス。物語はイラクから帰還した兵士が滅多刺しにされて殺され、焼かれて埋められたショッキングな事件が元になっている。事件の記事が掲載されたのが2004年ですから、映画化はかなり異例のスピードだったといえます。通常実際に起こった題材を映画にするには、10年かかると言われていますから。

 

 それゆえ「クラッシュ」ほどの完成度はありませんけれど、主演の3人の芝居はそれを補って余りあるもの。スーザン・サランドンが申し分のないのは当然として、「ノーカントリー」に続き渋めの思慮深い役をトミー・リー・ジョーンズはちゃんとできるんですねぇ。缶コーヒーのあの男とはとても思えない。そして「スタンド・アップ」に続きごく普通にしてても、美女であることが再確認できるシャーリーズ・セロンはさすが。もうそろそろ演技派って言われてもいいんじゃないですかね。

 

 反戦映画だと標榜してても戦闘シーンが挿入されるとどうもそうは思えませんけれど、この作品では極力その映像は避けられている。実際の兵士まで出演させて、その尋常ならざる様を映し出しているのは監督の力量でしょう。戦闘シーンがなくとも「サラエボの花」にしても、「あなたになら言える秘密のこと」にしてもちゃんと反戦映画としても成立しています。そしてかつて自らも軍人だった父親が、息子の消息を追うというスタイルにしたことも悪くない。

 

 ただとにかくネタがネタだけに、よくまあ映画になったものだと感心してしまいます。この作品の中には戦地に行ってきた兵士の姿が焼きついていると同時に、合衆国がもはやどうすることも出来ないところまできてしまっている様子がありありと見て取れます。賞とは無縁でしたけれど、実に意義ある1本。

 

現在(7/3/2008)公開中
オススメ★★★★☆

 

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  ジェイコブス・ラダー

 

  ベトナム戦争から生還し、帰国してみると奇妙な出来事が次々に身の回りに起こる。初めは幻覚かと思っていたけれど、徐々に恐ろしいことに遭遇し始める。ティム・ロビンス扮する帰還兵は自分が軍の実験に利用されたのかと疑う。もちろん幻覚の方はどんどんエスカレートしていって・・・。ちょっとその辺のレンタル屋にないから、オススメするのはためらわれる、優れもののショッキング・スリラー。

 

 監督がエイドリアン・ラインで、青春映画「フラッシュダンス」でさえカメラがスケベだった男とは思えない。実におっかない映像がそこかしこに散りばめられて、驚愕のラストに至る。「なんだやっぱり×××じゃんか」などとおっしゃるなかれ、怖がりが見たらホントにショックの連続なんだから。そういえば「シエスタ」って作品にも近いけど、ジョディ・フォスターの出演作なのにコレもDVDレンタルないよな。
オススメ★★★★☆ 

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