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リダクテッド 真実の価値

リダクテッド 真実の価値  リダクテッド 真実の価値

 

 現在(2008年)もイラクに部隊を展開中のアメリカ合衆国。しかしながらその実態を巧妙な報道操作で、大衆に気づかせない政府の手腕は洗練の度を増している。早い話が陰惨な世界の現実なんか誰も見たくもないのが本当で、他の分かりやすいTVニュースで日々暮らしている。そんな末期的症状に何とかメスを入れようとしているのが映画で、前世紀TVにその存在を危うくされた復讐なんでしょうか。

 

 ロバート・レッドフォード監督作「大いなる陰謀」では政治家、ジャーナリスト、学生、そして実際に戦地に赴いている兵士それぞを通して、現在の合衆国が置かれている状況を浮き彫りにした。そして「告発のとき」(12月リリース予定)ではイラクに従軍した兵士の異常とも言える犯罪から、当地の出来事を伺う内容で、やはり慄然とせざろう得ないインパクトのある作品になっていました。

 

 さて満を持して登場した本作品、なんと監督がブライアン・デ・パルマと聞いてちょっと意外。というのは「アンタッチャブル」 とか「ミッションインポッシブル」 の監督というイメージしか持っていなかったから、まさか娯楽作の監督にドキュメント・タッチの作品なんて・・・と思っていました。しかしながら蓋を開けてみれば、実に抑制の効いた演出によって、映画としても見ることが出来るし、内容を噛み締めるだけの余裕を観客に与えることが出来る、意義深い一品に仕上がっていました。

 

 通常この種の題材を若手監督が扱いますと、ショッキングなシーンが多く、見終わった後グッタリしてしまうことが多いのですが、さすが老練な監督は一味違います。キチンと事実を追う一方、見ていながら今この世界で起こっていることを考えることが出来る。またその手法も旧来のものとは一線を画する新しいもので、素材はインターネット 上の画像から得たそう。たいがいは事件発生から映画に至るまで10年という歳月がを流れてしまうところを、発生から1年で映画化に成功。これは悲しい出来事が多々起こっている中で、僅かだけど小さな希望と言えましょう。

 

 有名な俳優を一人も使わずに、可能な限り事実に即し、冷静に事件を伝えようとするこの一本、入場料を払う価値のあるニュース映画と言えます。人々を欺く目的で使われているTVニュースとはエライ違い。ただユーゴ紛争の戦犯カラジッチをパクる契機になった「ハンティング・パーティ」にしても注目度が低いのにはちょっと残念な気がします。ま、TVはとてもじゃないけれど宣伝しませんものね。でも世界の実情を知りたいなら文句なしにオススメ。

 

現在(11/14/2008)公開中 
オススメ★★★★☆

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関連作

   アンタッチャブル

 

 ロバート・デ・ニーロ とショーン・コネリー共演ですから2度と実現できない豪華キャスト。またケヴィン・コスナーはこの時期確実に“合衆国の良心”を代弁するようなダンディ&ハンサムがピッタリ。汚職まみれの警察というのは、何も今に始まったことじゃないことがコレを観ると良く分かります。対抗するのにショーン・コネリー演じる老刑事は“警官の卵=訓練生”を引っこ抜いてくる。この射撃の腕は一流の卵がアンディ・ガルシアで、有名な駅のシーンで“一撃必殺”を魅せるところはカッコ良かった。またエンニオ・モリコーネの楽曲が素晴らしくて、泣かせるスコアも聴きものだけど、オープニングとエンディングの曲も大好き。サントラ買って何度も聴いちゃった。 
オススメ★★★★☆

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