ラスベガスをぶっつぶせ
原題はブラック・ジャックがテーマですから、“21”。ですから分かり易くこの邦題となっております。しかし以前ジョニー・デップ主演で「ラスベガスをやっつけろ」(ごめんなさいレンタルありません)という、しょうもなく面白いミニシアター系作品があったので、“ぶっつぶせ”となったかどうかは分かりませんが、とんでもない実話ものです。
劇中でも触れられていましたが、「レインマン」のように並外れた記憶力の持ち主にとっては、ブラック・ジャックというゲームは相当有利なのだそう。そして並外れた頭脳の持ち主が登場。MITからさらにハーバードに行きたいという秀才。その主人公に扮するのが、トビー・マグァイア(「スパイダーマン1〜3」)とアシュトン・カッチャー(「バタフライ・エフェクト」、「守護神」)を足して2で割ったような好感度美男子ジム・スタージェス君(この人の出世作「アクロス・ザ・ユニバース」はこの国で見られるんでしょうか?)。
ま、見たことはあっても(「オーシャンズ13」とか)ラスベガスで実際にギャンブルしたことがないので、どこがスリリングか今ひとつ分からなかったんですけれど、脇を固めるローレンス・フィッシュボーン、ケヴィン・スペイシーが楽しませてくれました。二人とも期待通りの役柄でニンマリ。ケヴィン・スペイシーは生徒達を先導する“狡猾悪人”を、ローレンス・フィッシュボーンは「MiV」に続くタフな悪のようで見えて・・・、といったはまり役で文句なし。またヒロインのケイト・ボズワース嬢はいつの間にか男を惑わす“魔性の女”に変貌していたのですねぇ。「ブルークラッシュ」では健康少女だったのに、「スーパーマン・リターンズ」で既に一児の母、そして本作と月日の経つのは早い。
古き良きギャンブル映画ですとスティーブ・マックィーン(「シンシナティ・キッド」)にしろポール・ニューマン(「ハスラー」)にしろ“負け犬”が定番でしたが、21世紀はまるで様相が異なります。涼しい顔してサクセスしてしまうんですものね。実際に巨万の富を得たピカピカの実在の人物だけに文句のつけようがない。既存のギャンブルものを覆す新世紀の一品でしょうか。
現在(6/5/2008)公開中
オススメ★★★☆☆
関連作
ハワイ・オアフ島を舞台にサーフィン少女が大活躍の超健康優良青春物語。圧巻はなんと言ってもサーフィンのシーンで、ヘッポコのVFXをどれだけ駆使したって、この迫力は出せまいとばかりに波乗りをしているサーファーをダイナミックに捉えています。ホント凄かったですね。で、主役の女の子がとてつもなく“健康美”しちゃってて、言う事なし、大好き。断然オススメです。
オススメ★★★★☆