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大丈夫であるように-Cocco 終らない旅-

大丈夫であるように  大丈夫であるように-Cocco 終らない旅-

 

 今年(2008年)既に「歩いても 歩いても」が公開されているので、当分はその作品を拝むことは出来ないと思っていた映画監督、是枝裕和。ところがなんとCoccoのドキュメントを撮っていて、年内に公開されるという。なんとラッキーな1年の締めくくり。もともとテレビのドキュメンタリーを手掛けていた人で、「ワンダフルライフ」「誰も知らない」などはその技術が十全に活かされた優れた作品。その監督がCoccoを撮るというのは“期待して大丈夫”な1本に違いない。ま、監督の名前でこの作品を観に行く人は少ないでしょうけれど・・・。

 

  本当に音楽が好きな人から愛される、数少ない日本人ミュージシャンCocco 。サウンド的には彼女のデビュー当時主流を占めていた、シアトル輩出のアーティスト達 (ニルバーナとかサウンドガーデン とか)の影響が聴こえてきますけれど、彼女の本質はまさに“歌い手”の原点そのもの。いくら技術的に進化しても、“歌うべきこと”の入っていない楽曲って、消耗品以外の何ものでもないですからね。ちょっと経てばきれいサッパリ忘れられちゃう。とにかく中身なさ過ぎのチャートとは無縁に、ライヴ活動を続けている彼女、キチンと“歌うべきこと”を歌っている。数多くの優れたミュージシャンを輩出してきた沖縄ですけれど、この作品を観ると、なるほどなぁと唸ってしまいます。

 

  そして彼女を追う監督の視線は温かく、冷静で、ただの舞台裏ドキュメント とは一線を画する。彼女が訪ねる土地、彼女が訴え続けること、これらを通してこの国が今も問題を抱えていることがひしひしと伝わってきます。出来れば触れたくないけれど、厳然とそこに在って動かしがたい現実。これと戦うのが彼女の仕事ではなくて、それを歌に託して人々に伝えていく。感受性の極めて強い、時に狂気をはらんでいるかのような彼女の姿はまさに本物の迫力。こういう人がまだ音楽業界にいたことが奇跡。彼女のライト・ユーザーでしたけれど、この作品を観た後は彼女の歌を聴くことが日課になってしまいました。もともとサウンド的には上の部類だったしね。

 

 ファンの方には今更ですけれど、音楽が好きで邦楽なんか相手にしてこなかった方には入り口としてこの作品をおすすめ。音楽ドキュメントとしては「U2/魂の叫び」 以来の1本。

 

現在(12/15/2008)公開中  
オススメ★★★★☆

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 傑作アルバム“ ヨシュア・トゥリー”でロックの頂点に立ったU2=“ボノ、エッジ、アダム・クレイトン、ラリー・ミューレン・Jr.”彼らの合衆国の旅(ツアー)をモノクロで追ったドキュメンタリー。中心はライヴ映像で、モノクロが突然×××になるところは感動。かかる曲がなにせ“Where the street have no name”だからして盛り上がる。しかしB.B.キング とのセッションとか、教会でゴスペル歌手の人々と合唱するトコとか、“彼らの素顔”に迫る部分は笑える部分も多々あり。まあミュージシャンを追ってるから“変形動物ドキュメンタリー”に見えなくもない。監督のフィル・ジョアノーはU2の面々と仲良くなったみたいで、後に 「ウィズアウト・ユー」 に彼らは友情出演。
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