スパイダーマン3 5/11
アメコミ御三家(「スーパーマン」、「バットマン」、スパイダーマン)で最もイケてないクモ男。他の二名は宇宙人だったり、金持ちだったり。空が飛べるとか、巨万の富を背景に車やら特殊武器を作ったり。
で、ピーター・パーカーを“世を忍ぶ仮の姿”にしているスパイダーマンは、普段の移動はスクーターで、安っぽいアパートに暮らし、家賃も滞納気味。で、本来の姿になっても手から出る“糸”が頼りの綱。強みより弱みの方が際立つヒーロー。
しかしこれがこの作品の“強み”で、他の二名より格段にドラマに照準が当てやすい。主役の2人、ピーターとMJはどこまでいってもダサダサで、サクセスとは程遠い庶民感覚。故に物語も雲の上のお話ではなく、ありきたりの男の恋と友情と成長が描けるわけです。観ていて戦闘シーンよりなぜかピーター・パーカーの物語に惹きつけられてしまいます。監督のサム・ライミはスパイダーマンという形態を借りて、ごく普通の男ピーター・パーカー(「シー・ビスケット」の若手演技派トビー・マグワイア君、“被りモノ”ジンクスを破れるか)の物語を3部作を通じて描いてきたのだと思います。中年のオッサンが観ても鑑賞に堪えるクォリティの映画になっておりました。
とはいえヒーローものの完結編ですから、見せ場はてんこ盛り。王道の“ニセモノ”、“巨人”、“因縁の対決”、“世紀の大決戦”が2時間半の中にコンパクトにまとめられている。戦闘シーンは上へ下へのジェット・コースターばりで目が回ります。落ち着くところに落ち着いたピーター・パーカー物語、ぜひ大人の方々にオススメ。だって料理のシーンとか、電話かけられなくてモジモジするところとか、アメコミ
の映画にしては侮れないですよ。
現在(5/11/2007)公開中
オススメ★★★★☆
SPIDER-MAN 3
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