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バベル

  バベル

 

 「アモーレス・ペロス」「21g」と映画好きをシビレさせてきた映画作家アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。前作でシビレたファンはひょっとすると不完全な印象を受けるかもしれない最新作。映像の強烈さ、エピソードを交錯させる手法は控えめになり、もっぱら人物をじっくり描くことに重心が置かれている。それゆえのキャスティングであることは、観ていると良く分かります。

 

 ブラッド・ピットケイト・ブランシェットは共にスターですけれど、役者根性の座った演技者。彼ら2人はその芝居と存在感によって画面をさらっていきます。そしてオスカー・ノミネートの菊池凛子の素晴らしさはどうでしょう!悲しいこの国の少女を体現している。もちろんわずかばかりの出番ながら、役所広司がいなければ彼女の演技は活かされない。加えて「ラストサムライ」 にも出ていた二階堂智は今後要注意の俳優です。

 

 タイトルにもなっているバベルの塔は、まさにこの国の高層ビルそのもので、坂本龍一 の“美貌の青空”が効果的に響きます。「硫黄島からの手紙」「太陽」「力道山」と、ことごとく海外の監督があっさりこの国の肝心な部分を描いている。嘆かわしい限りですね。

 

 1作目ではクラッシュ(交通事故)が繋ぐ3つのエピソード、2作目では断片化したエピソードが脈絡なくうねるように紡ぎだされ、観るものを魅了してきたイニャリトゥ。今回ももちろん各エピソードに時差がつけられてはいますけれど、それが決して前面には出てきていない。もしそういったスタイル(構造)が目立つようであれば批評家の受けも良かったでしょう。しかし敢えて今回焦点が置かれているのは混沌とし、断絶が起こっている世界の中でもがく人々が焼き付けられている。実に素晴らしい、最低あと一回は観たい。

 

現在(5/2/2007)公開中
オススメ★★★★☆

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関連作

  21グラム

 

 あくまでも映画通の方限定なのですが、これは必見の一作です。超大作も、ミニ・シアター系も、韓国映画も、実験的な新人のサスペンスも及びません。監督第1作の「アモーレス・ペロス」でその実力が証明されてますが、監督のアレハンドロ・ゴンザレス・イリニャトゥは低迷する映画界に衝撃の一作を残しました。物語は一つの心臓を巡る男女の愛憎劇を描いています。しかしストーリーは時系列に進行せず、シーンの断片が各所に散りばめられつつ、ラストに至るという構造を持っています。

 

 映像も美しくて無駄がなく、文句のつけようがありません。もっとこの映像に浸っていたいと思わせながらも、不必要に情景描写に時間を割かないこのセンスは天賦の才としか言いようがありません。更に主演の三人、ショーン・ペン、ベニチオ・デルトロ 、ナオミ・ワッツ 、それぞれ個性的であり、非常に洗練されている役者であり、そのぎりぎりの演技を完全にフィルムに定着させることにも成功している。本当に次回作が期待できるのは現在世界でただ一人、と言い切ってしまいたくなるほどの実力派の傑作、オススメです。
オススメ★★★★★

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  アモーレス・ペロス

 

 メキシコ映画の水準がとんでもなく高いことにビックラこいた一本。監督のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥが一発で有名になったし、主演のガエル・ガルシア・ベルナルは今や“世界のガエル”。状況的にクェンティン・タランティーノが時代の寵児になった時に似ていて、内容も「パルプフィクション」 っぽいけど、アレより鮮烈な映像は映画好きを釘付け。7年くらい前、映画会社(東北新社)の人に薦められて観たら、金縛りにあったような衝撃を受け、やっぱプロは違うなと痛感。だってその人、東京国際映画祭でグランプリ取った時、出演者と抱きあって泣いたって言うんだもんな。ホント映画好きは損しませんよ。
オススメ★★★★★

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