HERO 9/9
ここ数年ヒットしたTVドラマを映画化してヒットを狙う“図式”が主流ですけれど、どれも今一歩のところでという印象があります。それはどの作品も大抵はTVで物語が完結してしまっているからなのですね。
よって、映画はオマケ的要素が強く、余分なものがくっつき過ぎる。映画のスケールを目指したり、新しい主題歌をヒットさせようとしたり、ちょっと下心が見え隠れ。しかしこの「HERO」はそんな流れに逆行するかのように、まんまTVの延長線上であります。でも元々人気があっても終わっているんだし、映画にするのはファンサービスの一環なんだからこの創り方はベター。ま、イ・ビョンホンが出てくるためにわざわざ韓国に行くのはご愛嬌。例のテーマ曲はカッコいいし、主人公久利生公平はあのまんまだし、彼を囲む面々も個性はそのままに申し分なし。
じゃあ金を払って観に行く価値がないかというととんでもない。だってタモリがバリバリの悪役で登場するし、2時間の長丁場でなければ描けない芯の通った物語になっています。タモリだけでなく松本幸四郎も貫禄あるし、岸辺一徳がちょろっと出てきたりチラリ出演の面々も楽しめます。
どちらかと言うとSMAP
の中で映画に恵まれなかった“キムタク”、代表作をゲット。もちろんご覧になる前にTVシリーズは必見ですけれど、一度ご覧になった方はあえて見ずとも楽しめます。
現在(9/9/2007)公開中
オススメ★★★★☆
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