炎のメモリアル 5/28
実はキャスティングだけでもう大満足の新作「炎のメモリアル」。予想通り、消防士たちの活躍を可能な限り忠実に再現することに心血が注がれていて観ていて目頭が何度も熱くなります。もちろん完成度は低いでしょう、だから“アカデミー賞”
とは無縁だったのかもしれませんけれど、とても意義のある作品だと思います。本当に感動したし、主演の2人の“マジ”な演技を見られたことは大変に得をしたなぁと二重に感激。
もともとホアキン・フェニックス (「戦争のはじめかた」 )にしろジョン・トラヴォルタにしろ悪役が得意。というのが通り相場ですけれど、実はしっかりした芝居が出来なくちゃ務まらないのが動かしがたい事実。で、そういった本当の実力派達が現実的な“仕事”に従事する姿を描いた作品は映画好きにはとにかく堪らないのです。何にでも化けるホワキン・フェニックスが今回のごく普通の家庭想いの男を、凛々しく演じているのを見るだけで幸せですなぁ。ジョン・トラヴォルタにしたってここまで普通に見えて実はリーダーの資質が備わっているカリスマ性のある男を演じるのは初めてではないでしょうか。
もちろん消防士映画の傑作「タワーリングインフェルノ」を超えることは出来ないかもしれない、“華”がないと言われてしまえばそれまで。しかし消防士たちの実態をヒロイックな側面を強調することなく描くのは、実に意義深いもの。敢えて描かなくたって彼らの“仕事”は十分にヒロイックなんですから。とにかく貴重な作品です。だって十年に1本作られるかどうかの題材ですし、消防士というこの地上で最も尊敬される“仕事”の一つが描かれているんですから。本年度(2005)当店オススメ作ナンバー・ワンかもしれません。だってどこも賞をあげてないでしょ。
現在(5/28/2005)公開中
オススメ★★★★★
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