キングダム・オブ・ヘブン
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世界史の勉強の時、「十字軍遠征がありましたとさ」という件があるのをご存知の方は多いと思います。けれど、“何で?”の部分は欠落しており、はっきり言ってただ覚えただけという方もまた殆どではないでしょうか。んでその答の一端が垣間見えるのがこの作品。「なんだ色男の宣伝映画だろ」などとおっしゃるなかれ。確かに女性にとっては目の保養以外の何ものでもない、次世代美男子オーランド・ブルーム君。抜群の美貌でアップにも十分耐えられます。しかし合戦シーンなんか結構激しいバトルを繰り広げていて凄いです。
かの史劇的コスプレの傑作「グラディエイター」の監督だけに、ヴィジュアルへのこだわりも随所に見られます。それは主演のブルーム君のみならず、脇役のジェレミー・アイアンズも演技だけでなく映画に映える容姿の持ち主。役者の顔もヴィジュアル重視なら合戦シーンの映像もシャープ。この辺は好みの別れるところですけれど、「キングアーサー」とか「アレキサンダー」などはむしろこの作品に比べて野蛮です(“ひき”の画が多いから迫力はあるんだけどね)整合させているのはやっぱ「ラストサムライ」でしょうか。
キリスト教ともイスラム教ともユダヤ教とも無縁の日本人には一体なんで長々と戦争して奪い合わなくちゃなんないのかさっぱり分からない“聖地エルサレム”。しかしその答の一端がこの作品に描かれていて、大変に勉強になります。現在の情勢を云々するメッセージを込めてはいないでしょうけれど、人類はしょーもないことを繰り返しているのだなぁとつくづく感心してしまう一品。史劇的コスプレ
としては、有名人はあんまり登場しませんけれど、大変勉強になります。
現在(5/16/2005)公開中
オススメ★★★☆☆
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